kencube

 

 

こだわりのCDC

 

2010年 3月 13日 追筆!


 

ここ近年、ミッジングやマッチング・ザ・ハッチの釣りでは、CDCフェザーは欠かせない存在となってきています。

このマテリアルは、ほんの少量で浮き、浮力の持続性、復活の早さなど、他にはない素晴らしい素材です。

そこで、 CDCはカモの羽根とは知っていますが、いったい何処のあるものなのかを知らない方も多く、その浮力の秘密はいったい何であろうかと、考えてみましょう!

まず、カモのどの部分に生えているかを説明しますと、

尾羽の付け根より数センチ背中によった場所にあります。

外見から全く見えませんが、そのあたりの羽根を押し上げると、

写真の指先の部分のグレーの羽根がそれです。

小型のものが多く、中に数本大きなものがある程度です。

 

 

 

 

赤丸の部分です。

これはどういう事かを説明しますと、

テレビで、水面にカモが浮き、首を背中側に曲げ、カモが毛繕いをしているシーンを見た事がある方は多いと思います。

この行動は、CDCが生えている中心部分に、油を分泌する部分があり、そこから出る油をくちばしで取り、体全体に塗り防水をしている仕草なのです。

油を分泌する部分のまわりに生えているのがCDCなのです。

よって、CDCは油を多く含んでいて、防水効果が高いといわれている。

が! これは本当でしょうか?

ダイドしたCDCは、油が抜けているから染まるのであろうし、

綺麗に洗われパッケージされたCDCの油は抜けてしまっているのではないでしょうか?

でも、浮くのです。

私は、マガモを鉄砲で撃ったままの状態で、猟師さんから購入し、自分で皮を剥き、コンプリートスキンにしたものをいくつも持っていますが、それらのCDCはしっとりとして、いかにも脂がのっている状態です。そして少々臭いのです。

通常に販売されているCDCは、ナチュラルと書いてありますが、猟師さんから購入した物とは臭いが違うようなのです。

でも、それは浮きます。

ダイド製品も浮くのです。

そう、油だけの問題ではないのです。

CDCは、他の理由もあり浮くのでは無いでしょうか?

 

そこで、いろいろと調べてみました!

左から キジの羽毛 

中央がマラブー

右が、CDCです。

これが、KenCube スーパーCDCです。

 

以下の解説の前に、

羽根の名称を説明します!

これが キジの羽毛です

これが、マラブーです

これらの羽根を、同様にアップして撮影してみました。

同じように、ファイバーにバービュールがたくさん生えていますが、その形、太さ、長さはそれぞれ違っています。

CDC

キジ

マラブー

これらの質の違いが、浮力の差ではないでしょうか。

CDCのファイバーは太く、バービュールも太く短く張りがあり、その数は多いのです。

キジも同様に数多くのファイバーはありますが、ファイバーも細く、バービュールが細く長いのです。

マラブーになると、ファイバーはかなり太く、バービュールは細く かなり長くなり、数は薄いようです。

 

キジのフェザーに、オイルを染み込ませ、CDCと同様に使用した事がありました。

マラブーも同様にした事だあります。

どちらもそうでしたが、乾いている時、フロータントを塗り、始めて水面に浮かべた時は、確かに浮きました!

しかし、しばらくして、何度もキャストしているううちに、だんだんと水が染み込み、沈んでしまうと

、釣場では乾く事が無く、ドライフライとしての使用は不可能になってしまいました。

乾いているうちは浮くのですが、一度濡れてしまうと、復活が出来ないのです。

それは、

ファイバーに張りが無く、一度吸水すると、ファイバーやバービュールが重なり合い、ばらけないために、乾燥が出来ないのです。

「CDCは浮く!」一度濡れて沈んでも、早く乾き、浮力が戻ってくる事が、このマテリアルの良いところで、この部分が重要なカギになっているのではないでしょうか?

数多くのバービュールで多くの空気を抱き、濡れにくい撥水能力を高め、

短く張りがありるバービュールで、一度濡れても ばらけて 乾きやすい事が高浮力&浮力復活の秘訣となっているのです!

 

この拡大写真からでも、CDCの効力が想像出来ます。

 

そこで、CDCならば、どんなものでも良いのか?という疑問があり、

 

どんなCDCが浮力が持続し、理想なのかを、追求してみましょう!

 

ここに4種類のCDC系のフェザーを用意しました!

一番左 ベネッキ ハイパーセレクトCDC CAKI

その斜め上 マガモ CDC 猟師物 

中央下 ベネッキ パフ Light Dun

右の巨大なCDCが KenCube スーパーセレクトCDC

ベネッキ ハイパーセレクトCDC CAKI
マガモ CDC 猟師物 
ベネッキ パフ Light Dun


ベネッキ 
ハイパーセレクトCDC CAKI


マガモ CDC 猟師物 

ベネッキ パフ Light Dun

KenCube スーパーCDC

これらを並べていくと解りますが、一目瞭然!ですね。

ベネッキ ハイパーセレクトCDC CAKI ですが、昔のベネッキは、こんなサイズではなかったのです。もっと大きくて綺麗な物が入っていたのですが、近年の物は、もの凄く小さくなってしまいまして、バービュールも小さく細いのです。

マガモ CDC 猟師物 このグループの小型のCDCを撮影しましたが、ベネッキと同様で小型のCDCは、バービュールが小さいです!

ベネッキ パフ Light Dun このパフをYellowstoneのShopで見た時は、これでツイストウイングを作れば、羽根の根本をボディー側にして、使用するとCDCの先端を止めなくても簡単に綺麗なツイストウイングが出来てしまうと大感激し、大量に買い込んで、夜中までフライを作りました。

そして、翌日使用してみると、抜群に浮くのです! これは大発見と感激していたのですが、

しかし、何度もキャストしたりして水没してきたり、魚を釣ってしまうと、復活しないのです。

一度水没したら、もうダメ! 

パフを逆さまに付けて先端をカット

簡単に出来るんですけどね!

こんな事書くと、これ見た先生が、直ぐにパクってオリジナルパターンとして紹介してしまうかもね!

復活して浮力が得られる薬を開発したら、このパターンも復活しますから!雑誌等に書かれる方、パクらないでくださいね!

かなり見た目は良かったのですが、コスト的に良くないのと、沈んでしまったら終了ですから、もう使わなくなったのですが、

その原因も、この拡大写真を見ると解りますよね。

細かいバービュールが多くあるのはよいのですが、細いのが問題なのです。吸水したら張り付いて、乾きにくくなるのです。

結果、CDCは、耐久性があり、浮力が持続し、沈んでも、早く復活する事が重要ですから、空気を抱えるバービュールが多くて、太めである事が必要なのです。

そんなCDCを探して、ようやく発見出来たのです!

 

浮力が持続し、復活が早いCDCがあれば、たくさん付けなくてもフライが作れるのです。すれば、フライが作るライトパターンは、自ずと小さくなり、より本物に近づけるのです。

 

そして、CDCの色についても触れたいと思います。

カラーは、私の経験からしますと、白は、魚が嫌います。

ユスリカの場合でも、出来ればダンカラーを使用したいです。しかし、フライがあまりにも小さいので、暗いカラーは見えにくく、タン・カラーがベストでしょう!

これれの写真は、2010年 2月4日 

長良川 シラメの胃の内容物です。

この捕食物のカラーを見ますと。

ブラックとタンカラーがメインで、あとブラウンが少々です。

特に中央のシャックは、タンカラーです。

その横に TP88 #26でタイイングしたスパークリングピューパがありますが、全く違和感のないカラーです。

流れがあり、水面がざわついている場所ならば、CDCのカラーが白くとも魚は反応してくる時がありますが、ライズをしている場所はほとんど水面がフラットな場所ばかりです。釣り人が多い場所では、魚も賢く、CDCのカラー、フライの大きさ、ライトパターンの状態を的確に見抜いてくる個体が多いのです!

私たちが釣りたいのは、全くスレていなく、何を投げても釣れる魚ではありません。

賢く、ライスをしているがなかなか釣れない魚! 目の前で悠然とライズをしている魚が釣りたいのです。

よって、CDCのカラーは、タン、ライトタン、ダン、ライトダン、ブルーダン、ブラック、ブラウンなど、水生昆虫にありがちなカラーが基本なのです。


KenCube スーパーCDC の大きさ

 

ベネッキのCAKIと比較してみました。

中には多少小型も混じりますが、かなり大きなものが大半です。

500円玉と比較しますと大きさが解ります。

この大型CDCですと、いろいろなパターンもタイイング出来ます!

特に、大型のCDCしか作れないのが、

中央右の

ループウイング ポストパターンです。

浮力抜群!視認性抜群! シルエット&ライトパターンも抜群!

耐久性抜群! 良く釣れるパターンです!

ループウイング ポストアップ パターン タイイング

 

ループウイング  フタバコカゲロウも出来ます!

 

このパターンはこれからのマッチング・ザ・ハッチには必須です!

 

ループウイング ポストアップ パターン 
フタバコカゲロウ  タイイング

 

 

ツイストウイングイマージャーの製作理由&タイイング

 最新のタイイング方法をお伝え致します!

 


この大型CDC、ですが、

通常の物はオイル分が少ないために、今回は、特別な撥水オイルを羽根の芯まで染み込ませ、その上に、今開発中の、フロータントに使用している、耐久性のある高性能フッ素を染み込ませ、さらに長時間浮力が増すよういたしました!

 

鳥インフルエンザ以来、なかなかCDCの入荷ができなく、稀少なCDCです。

今回特別に販売致しますが、さほど多い量ではありません。

今後、まだまだ入荷してきますので、完売している場合は、少々お待ちください!

kencube ネットショップ にて、好評発売中!

下地を白にした時のカラー

下地をグレーにした時のカラー

白い紙とグレーの紙に乗せ

カラーが解りやすいように撮影しました。

左から

タンカラー

ライト・タン

グレー・カラー(ダンカラー)


その他に、ベネッキサイズからそれ以下の

通常のCDCが大量に入った大袋を販売!

ハイフロートカディス・パターンなど

CDCを多く使用するパターンには最適!

お買い得パック1gいりです。

 

鳥インフルエンザ以来、なかなかCDCの入荷ができなく、稀少なCDCです。

今回特別に販売致しますが、さほど多い量ではありません。

今後、まだまだ入荷してきますので、完売している場合は、少々お待ちください!

kencube ネットショップ にて、好評発売中!