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2008年 6月のハワイ

ビッグ ボーンフィッシュ!

 

 

「先生 6月にハワイへ行きたいんですけど、一緒に釣りしませんか!」・・・・・・・・

そう私が声をおかけしたのは、私が学生時代からあこがれていた浜野安宏氏なのです。

私は、浜野先生に憧れ、20歳で単身アラスカのウイルダネスにサーモンを狙いに行ってしまったほどの方なのです。

 

今回も、先生と行きたかったのは、私は釣りのことしかわからないけれど、先生が持つ豊富な知識で、ハワイの町、建物、風、木などの自然に関しての事を教えて頂きたかったのも一つなのです。

 

 

到着初日は、釣り道具やカヤックの部品を購入して翌日からの準備です。

夜は、ワイキキでハワイアンを聞き、楽しい時間を過ごしました。

 

 

宿泊

今回ハワイでの滞在は、先生の紹介で、パールハーバーの西側にある

Iroquois Pint へ宿泊していました。

 

ハイアット、サーフライダー、シェラトン、ハレクラニ・・・・・

ワイキキで過ごすのも良いのですが、静かにプライベートビーチで、ワインを片手に過ごすのも、もう一つのハワイの楽しみ方なのです。

 

 

 

戸建てで広い庭があり、その直ぐ前には 人の姿がほとんどいないビーチが広がっている、素晴らしい環境なのです。

とにかく静か!

 

 

 

誰もいないビーチは、独り占め!

 

部屋の中は、結構広く、3ベッドルーム 6名が過ごせます。

キッチン

 

 

ランドリー、 バス×2 トイレ×2

メチャクチャ過ごしやすい環境でした。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     嬉しかったのは、この手紙

 

       そして、テーブルの上にあった プレゼント!

       いろいろなものが入っていました。

 

 

先生は 料理が得意!

あっという間に、美味しい料理を作れるのです。

 

ワインを片手にまずは乾杯!

その後、ビールあり バーボンあり!

 

 

波音を聞きながらの、夕食はかなりリッチな気分にさせてくれます。

満月が輝き、町の光が雲をオレンジ色に染め、素晴らしい景色でした。

 

定年を過ぎた頃には、こんな場所でゆっくりと釣りをしながら過ごしたいですね。

 

 

 朝食は手作りのオープンサンド。

  そして、昼食のお弁当作り! 

 

超スレスレの BIG ボーンフィッシュ

これから釣りのスタートです。


 

まずは フライ!

昨年で、ガイドのラーズもニューヨークへ行ってしまい、今、ガイドは?  です。

新しくガイドをしたいという方が来ているようですが?

その他に、昔からいる年輩の方もいるようですが、カヤックは使用しないとか?

でも、ほとんどの場所をケビンやラーズから教えてもらっていたので、安心です。

今回も、先生とハワイ在住の友人と釣り歩くことにしました。

 

 

 

 

 

 

初日を準備日にしたので、釣り初日はやる気満々!

気合い十分で早朝からテーリングを求めやってきたのです。

 

ハワイと言ったら、青い空、気持ちの良い風!

しかし、なな何と!

黒い雲、寒い風!

 

サイトフィッシングは全く出来ない状態です!

 

 

この日は、先生の仕事の打ち合わせもあり、早々と諦めました。

翌日に期待して!・・・・・・デス!

 

 

翌日は ピーカン!

メチャクチャ天気が良く、サイトでしっかりと魚が見える状態でした!

しかしです!

空港の近くの島へ行ってみると、船は2艘

釣り人がいるのです。

ここ最近、ホノルルのボーンは有名になり、

もの凄く釣り人は増えたようです。

アメリカ本土の方が多いようですが、

連日この島へ釣り人がいて、魚はスレスレ!

数も少なく、メチャクチャにスプーキーなのには驚きました。

そう言えば、思い出したのですが、 昨年ラーズと来た時も、この島の最高のポイントにはほとんど魚が上がってこなく、何時間も全くいなかったのです。

今回思ったのですが、昨年より遙かに釣り人は多く、さらに魚がスレた感じがしました。

 

 

そんな厳しい状況の中でしたが、いくつかボーンの姿を見つけ、ベストな位置にフライを落としヒット!

このボーンは64cmでしたが、このサイズになってきますと、かなり賢く、フライの着水音でも直ぐに逃げてしまいます。

「見つけられれば釣れる!」そんな甘いものでは無いのです。

走るスピード、方向、キャスト位置、リトリーブ  ・・・・・・・・・

全てが完璧でないと釣れないのです。

しかし、 時々は、ボーンがとてもハングリーで、無警戒で、適当にキャストしても釣れてしまう日もあるのです。

でも、この日はかなり警戒心が強く、

完璧なテクニックが要求されました。

 

 

ハワイのボーンフィッシュは、クリスマスのように見やすく、数もいて!という条件の釣りではありません。

ウイードの上をボーンは動いてくる事が多く、それを見極めるには、目力が必要なのです。

なれです! 最初の1〜2年は私には、近くに来るまで見えませんでした。

10mや15mで見えるようではダメなのです。

その先で魚の姿が見え、少し様子を見て、走っていく方向を読み、慌てず冷静に、そして正確に、静かに、風に負けずにキャストして行かなくてはならないのです。

近くでしか発見できないと、慌ててキャストして逃げられるだけなのです。

このときに、フライパターンも大きく影響します。

その日その時に合ったパターンが必要なのです。

それは、私が思うには、サイズと重さですね。

 

 

今回、このパターンが好調でした!

前回に大物を釣り上げた時と同様のボディです。

 

 

こんな巨大なボーンフィッシュがハワイで釣れるのですから、凄いことですよね!

 

このサイズとなりますと、フルライン(27m)プラス、100m〜120mは走ります。

 

私は、船釣り用の、PEライン6号を180m巻いています。

このラインは10mごとに色が変わり、何メートル走っていったかが解るのです。

150m以上出されますと、潮の時間にもよりますがリーフの外へ出られてしまう可能性もあり、そこで、外のリーフにラインを絡ませられられたらアウトです。

最悪は、ランニングラインとラインのつなぎ目がリーフに掛かってしまったら最悪!

フライラインごと無くなってしまうのです。

そうなってしまう可能性もありますから、いつも、ラインの予備は持って行っているのです。

ロッドもそうです。こんな大物に走られ、リトリーブしたラインが絡んでいたら大変です。

一気に走りますから、ガイドが飛んでしまうでしょう!

そんなこともありますから、ロッドも予備を持っているのです。

 

走りの感覚で言いますと、走っているスクーターに針をかけた様な状態なのです。

止める事は不可能です。

ラインが切れるか、ロッドが折れるか そのどちらかなのです。

トラウトで、大型の魚といえばイトウ、スティールヘッドが考えられますが、私も世界一走ると言われるカナダのトンプソン・リバーで、105cm、23LBを釣ったことがありますが、この大型ボーンの走りは、トラウト系には無い、とんでもないスピード&パワーでの走りなのです。

でも、100LBオーバーのターポンとは比べものにはなりませんが・・・・・

やはり、ソルトの魚は強烈です!

 

 翌日の早朝、前日釣れた場所へ、早朝のテーリングを求め行ってきました。

日が当たる前、潮の時間から計算すると、このときにテーリングが起こるはずで、それを読んでいったのです。

テーリングとは、ボーンフィッシュが浅瀬で餌をとるために、逆さまになり、カニやシャコの穴を掘っている時、体長より水深が浅いと、水面よりテールが出てしまうのです。

「ゴボッ!」

「パシャパシャ!」

そんな音を出し、透明なテールが水面に出ているのです。

もちろん音も立てずにテールだけ出している魚も居ます。

まるで、細長いビニール袋の切れ端のように見え、キラリと光を反射するのです。

「ドキッ!」・・・・・・

「いたぞ! 見つけた!」・・・・・・・

これでキャストしたら釣れるのではないのです。

テーリングは、下を見ているから、1m先にキャストしても、全くフライを見てくれないのです。

かといって、テーリングにフライを直撃したら、一気に驚いて逃げていってしまうのです。

そこで必要なのが、着水時に音がしにくいフライなのです。

小さすぎると見てくれないし・・・・・

テーリングは、少しすると魚が移動します。

その時、少し離れた所にキャストしたフライを見てくれれば、OK!

逆の方向に泳いでいってしまったらアウトなのです。

日中ならば、魚の姿が見えチャンスはありますが、早朝は、その数も多いのですが、難しくなります。

この日も、さほど多くはなかったのですが、いくつかのテーリングは見えました。

 

1m先キャストし、ゆっくりとフライを聞くように動かしましたが、ボーンは全く無視。

そこで、さらに近くにキャスト!・・・・・・・・・

してさらに、近くへキャスト!・・・・・・・・・・

素面に出ていたテールは、サッと消えて無くなりました。

ヒットしてくるのか!

そう一瞬は思いましたが、その後何も起こりませんでした。

スプークしてしまったのです。

 

これが、あまり人の多くない場所ならば、

魚がスレていない場所ならば、簡単にヒットなのです!

しかし、ハワイはそう簡単ではありません。

 

 

テーリングもなくなり、太陽が出るのを待っていると、浅瀬にナーバスウォーターが!

水面に矢印形に出来る魚か引き起こす波です。

その正体を掴もうと追いかけると、浅瀬に乗り上げるように横たわったのはハリセンボン!

おもしろがって、ロッドのエンドで触ってみると、あっという間にこの状態です。

 

 

この天気を見て、ガイドならどうしたのだろうか?

 

雲は私たちの頭上にどんどんやってくるのです。

風向きです。

山から自分の方角へ風が吹いてきていたら要注意!

 

 

サイトでの釣りを諦め、ブラインドで釣るしか方法はないのです。

 

そこで、せっかく来たのですが、カヤックで引き返し、反対の方向のポイントへ車で移動することにしました!

 すると、大正解!

横風は強烈でしたが、晴天です!

ここは、見渡す限りポイントですが、その中でもドコでも良いというわけではありません。

 

大雑把ですが、ボーンが入ってきやすいコースというのがあるのです。

 

かなり勉強しましから、ここ最近いろいろと解ってきました。

 

 

 

この魚は3匹で泳いでおり、その一番右の魚でした。

 

今回の釣りの中で最も小型で、このサイズです。

クリスマス島では、このサイズからもう少し小さいものが面白いように釣れるのです!

この魚を見て、またクリスマスへ行きたくなっちゃいまして、2009年9月に行こうと計画中です。

30万円台で行きたく計画中ですが、オイルサーチャージという料金がチケットに加算されますので、もう少し高くなるかも?

一緒に行きませんか?

ついでにGTのサイトフィッシングをやりたいですね!

 

 

 

浜野先生もヒット!

70cmオーバーをヒットさせ、何度も何度も走られ、楽しんでいられました。

 

先生は、年に2回はハワイへ来られ、毎回釣っていて、特にこのポイントがお気に入り!

 

ここは人も多く難しいのですが、

そんなことは関係なく、いつも釣っています。

流石!

浜野安宏氏ですからね。

 

その後、私だけもう1日ワイキキへ滞在し、釣りに行ってきました。

 

そして、強烈な大物を連発しちゃいました!

 

手の大きさと顔の大きさを比較してください。

これでも最大とは違い、まだまだです。

 

この魚クラスになりますと、フルライン(約27m)+ バッキングライン12色 

約150m走るのです。

ただ、耐えているだけではダメで、ブレーキのかけ方に技がいるのです。下手に止めると、フロロの5号でも簡単に切れてしまいます。

ティペットは、グランドマックス FX 5号がベスト!

繊細な時は4号

爆釣モードの日は6号です。

 

走りは本当に凄いです!

 

76cm

良く太っています。

 

リールは、性能が良く、軽いものがよいデス!

 

簡単にヒットするわけではないので、下手をすると1日振っていることもあります。

 

ハワイは風が強く、それに打ち勝つパワーのロッドも必要です。

 

K・Bullet WT #8は最高です。

風に負けることなく、狙った所へフライを正確に送り届けてくれるのです。

 

風に負けないパワー!

正確なキャスティングが出来るロッドが必要なのです!

この魚は強烈でした!

82cmです!

13色バッキングが出て、必死で止めていたのですが、この距離が出て行ってしまったのです。

 

延々とリールを巻き続け、ようやくラインがガイドに入ってきた時、またも一気に走り出し、バッキングが50m近く出て行ってしまったのです。

 

私は、これはスレ掛かりだろうと思っていました。

ここまで強烈な奴は過去に無かったからなのです。

ラインが近づくと、また一気にラインを出され、3〜4回走りました。

近くにに来てからも、全くよってこなく。

360度回らされ、強烈に走るのです。

間違いなくスレ!

そう思っていましたが、リーダーが近づいてきた時、これはデカイ!

そう思いました。

太っていてそのでかさも強烈だったのです。

 

 

 

この魚を見つけた時、50m先から見えていて、

進行方向を読み、

5m以上手前に、正確に、静かにキャストしました。

 

全ての読みが!

思い通りに行動が出来!

ボーンがフライを咥えた時のムズムズっとした感覚が伝わってきました。

 

 

その直後 、一気に走っていったのです!

約160m 走りました!

 

今年、この釣りを目標に体の改造を行ってきました!

ハワイでは、朝6時から夕方5時過ぎまで、

昼に30分休憩で、後は一日中フラットを歩き続けるのです。

しかも一眼レフは5kgくらいありバックを入れると7kgも荷物を背負って水の中を1日歩くのです。

体を改造しないと、行けないと判断し、

今年の3月末、島牧の頃は体重が78kgあったのですが、それを68kgまで 

2ヶ月で10kgの減量をしての挑戦でした!

 

今回はとにかく良く歩きました。

釣りをしたのは4日ですが、釣りが出来たのは3日です。

限られた日数で早朝から夕方まで歩き詰め、

最終日には足が腫れ、シップのお世話になったほどでした。

もう少し鍛えないといけないですね。

でも、今回、魚はメチャクチャ早く発見出来るようになり、5年間ハワイに通った結果と思います。

何でも経験ですね。

1〜2年行っただけでは私は自信が無く、それをカバーして自信を付けるには4〜5年通う必要があるのです。

すると、こんなものが必要なのでは?ということが出来てきて、それが商品開発に繋がっていくのです。

 

 

今回、師として仰ぐ浜野先生と一緒で、

人生の勉強もさせて頂き、

とても充実した修行が出来ました。

 

ありがとうございます。

 

 

 

 

 

水中から見た人の姿は?

服の色は?

どの距離で魚は人を見るのか?

どの距離で警戒し出すのか?

 

今回、いろいろな疑問を持ち、それを実体験でのテストをしてきまして、ムチャクチャ勉強になりました。

これが次の大物に生かされると思います。

 

大物は、古くから生きているから、それだけに賢く、臆病になっているようです。