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危機一髪!

 

2009年7月末 ハイパーエキスパート のロケ 裏話

 

 

2009年7月29日、30日、31日 ハイパーエキスパートの撮影に行ってきました。

当初は、山形へ渓流魚を釣りに行く予定でしたが、

ここ最近の天候不順により、現地の最新の状態把握出来なく、案内をしてくださる方も都合が悪いようなので、この大雨の状況が心配で急遽、岐阜を中心とする中部山岳の渓流に行く事になりました。

本流での釣り、放水口など、ウエット&ストリーマ、ドライフライなどといろいろな釣りをする予定でした。

しかし、ここ九州や山口県で土砂災害が起きるほど天気は最悪。

中部地区も同様で、ロケ2日前からゲリラ豪雨に見舞われ、かなり凄い事になっていたのです。

多少降ったとしても、台風が来た時でも滅多に放水しないダムがあり、その下流ならば、何とかなるのでは?そう考えていたのです。

当日、宮川下流漁協に電話し、放水量の確認をしたのです。

「今日、これから、小鳥川で釣りをしようと思うのですが、小鳥ダムの下は問題なく釣りが出来ますか?」

そう、訪ねてみると

「釣り?!無理ですよ!全く釣りが出来る状態では無いですし、もしかしますと魚も居るかどうか解りませんよ!」

「え〜!どういう事ですか?!」

「小鳥ダムが5年ぶりに大雨で放水し、通常秒速2トン流れているのですが、今は100トンです!約50倍の水量で、土手や川沿い、川底の地形も変わってきてしまっています! そんな状況ですから、釣りは当分無理な状況です」

そんな答えが返ってきたのです!

小鳥ダムが放水なんて、よほどの大雨以外に無い事、5年ぶりといっていましたが、今回、飛騨地方は、とんでもなく大雨が降っているようなのです。

 

 

 

 

飛騨高山を流れる宮川でも、多い時はこの倍近くの水量だったのです。

 

ロケ日の移動、放送日の変更は出来ない状況に、やるしかない!のです。

強行撮影です。

どうしよう?

釣らなくては!・・・・・・・

 

次回放送の ハイパーエキスパート は、

泥水がドバドバと流れていく映像

そこに、ストリーマをキャストし、草や流木をヒットさせファイト!・・・・・

 

こんな事が許されるわけがありません。

どうしよう?

いつも頼りにしている友人に電話し、今回どうしようか?と、相談しました。

雨水は、下流に行けば行くほど集まり、洪水になっていく。

当然の事です。

だったら、その元になる源流に行けば、もしかすると出来る場所があるのかも?

そういう考えで、源流をいろいろと探しました。

一気に水が出て、一気に引く場所!

取水堰堤があり、水の影響を少しでも受けにくい場所・・・

 

気を付けないと行けないのが、大雨による土砂崩れ!

もし、この日にたくさん降ってきているならば、中止しなければなりません。

 

大雨が降ってから2日目ですから、この日の天気は曇り時々雨

集中的に降り出したら中止する予定で、源流へ行く事になったのです。

山のどちらの斜面に多く雨が降ったのか?それを調べ、

反対側の斜面の河川は、増水状況はどうなのか?

友人連絡網で調べて頂いたのです。

今回も多くの方々に助けて頂き、

雨の影響を多く受けてない斜面側の上流部へ、

釣りが出来る状況なのか解りませんでしたが、ボーズ覚悟で、向かったのです。

 

 

 

 

 

いつもは、やさしい水量の渓流です!

本来は、こんな水量の川でも

左のような状態でした!

 

希望がもてたのは、水に多少ですが透明度があった事です!

 

 

さらに上流へ!

下流へ!

いろいろと移動し釣りをしました!

 

増水時の釣り

大雨後、魚は定位置には居ません!

この川も、1〜2日前に

何倍も水量があったようなのです。

 

 

 

増水時魚は、居ることが出来る場所が無くなり、かなり魚は動きます。

以前、岐阜に銚子滝川という川を私は漁協から借り、フライフィッシングリバーを運営していた事があります。

トラウトポンドで育て大きくなった鱒を川に数多く放流し、理想郷の川を作りました。

ドライフライでレインボーの30cm〜60cmがライズし、天然のイワナも30cm〜50cmがドライフライで釣れる川でした。

その川の運営をしていた時、その川に大水が何度も出て、その時鱒はどの様にして大水を回避していたか、何度も何度も観察してきました。

それと同様です。

大水の時は、ポイントがいつもと違います。

それは渓相により変わってきます。

 

それを、どう読み、どう釣っていくのか!

そして、どんなフライが必要なのか?

 

そして、#2ロッドでストリーマ!

 

今回は、LS#2 9ft8in 使用

ラインは、KenCube製作 #2シューティングスペイライン

このシステムで、ドライフライはもちろん、ストリーマもやっちゃいました!

 

このライン! 本当に凄いです! テレビでどんなものなのか!じっくりと見てください!

 

踊る水面!速い流れ! 小雨!

そこで活躍するドライフライはどんなものなのか?

 

 

#2ロッドを使用し、渓流でどうやってストリーマをキャストするのか!

それは、どんなシステムなのか?

どんなフライなのか?

誘い方は?

秘密のテクニックを今回も紹介します。

 

最悪の条件でしたが

 

 

驚きの釣果!

尺イワナ2本!

その他20匹近くヒットです!


これら多くの技を

今回も詳しく紹介です!

8月22日土曜日 21:00〜

ハイパーエキスパート

初回放送

必見です!

今回紹介する多くの技を

皆さんも試してください!

23日  15:00〜
24日  06:00〜
24日  27:00〜
25日  20:00〜
26日  25:00〜
27日  14:00〜
28日  10:00〜
29日  15:00〜
30日  11:00〜

 

 


 

hyperのロケが終わり、

そのまま帰らずに 少し寄り道!

 

この小さな谷ですが、 初めての場所 , 初めての川 , 一人 , 熊が居る場所ですが、

冒険してきました。

 

この谷へ道路から降りるのに一苦労!

生い茂る草むらをかぎ分け

急斜面を転がらないように

必死で降りました。

手には

K・Bullet  SD #10

シューティングスペイライン

インターミディエイト

T2ティップ

 

この小川沿いに 崖を降り、下っていくのです。

かなり長い距離です。

降りられるかどうか?

行ってみないと解りません。

冒険です。

途中で滝になっていたら、諦めるしかないのです。

でも、せっかくだから、冒険しに行ってきました。

 

 

 

着いた!

 

急いで20分以上掛かりました。

気になっていた

ダムのバックウォーターです。

 

本流は大洪水で釣りにならない状況すが、ダムならばと!

ここに来たのです!

 

ダムへ流れ込む、本流付近は濁っていますが、小さな沢ならばもう濁りは取れていました。

もしかすると!

大物が!

そう思い

挑戦して来ました。

ここで、ストリーマを付け

ロングキャスト!

しかし、全く無反応!

1時間くらい釣りましたが、ライズも何も、魚の気配がありません!

 

 

探る場所がなくなったので、移動!

右奥の草(これは水没した木の葉です)

この向こうの斜面に出て、

そこで、シューティングスペイを行えば

何処でも攻められるから

もしかすると!と思い向かったのです!

 

期待に胸がふくらんでしました!

そして、岸沿いを歩いていくと!

「ワァー〜〜!」

 

まむし です!

まむしを踏みそうになり、

片足を地面に付けず急ブレーキ!

急に止まったのです!

すると、

地面についていた左足は

腐敗した小切れの流木の上にあり

つるり と滑って、体が宙に浮いたのです!

スローモーションのように感じました!

ヤバイ!とっさに思いました!

空中では、何ともなりません、

背中からゆっくりと、倒れて行くのです!

その横には まむし!

 

顔、腕を喰われないように、体をひねり

まむしに 背中を向けるだけで精一杯!

 

「ヒェ〜〜!」

声が出ませんでした。

 

「ドスン!」

体を転げ、まむしから逃げると、

あまりにも大きな衝撃が地面に伝わったのか?

 

まむしが逃げ出したのです!

 

ビビリました。

 

全身鳥肌です!

 

 

 

まむしは 危険だから

潰してしまおうとも思いましたが

今回、攻撃してこなかったし。

何もなく、だだムチャクチャに

ビビッただけで済みましたから、

そのまま そっとしておきました。

 

写真を撮る手も

まだ震えていました。

 

ここでもし噛まれていたら。

 

ここから一人でこの沢を20分以上も上って、そこから車まで20分以上もあるし・・・・・

 

危機一髪!

 

目的のガレ場にたどり着くまで流木を杖にして、

草むらを探り進んでいくと、

またもや蛇!

 

もうイヤ!

やめて帰ろう!

そうも思いましたが、

もしかすると

大物が!・・・・

 

そのまま めげずに突破です!

 

背中はガレ場で、ほとんどスペースはありません、

しかし、

シューティングスペイは凄いね!

40mくらいは簡単に飛んでいくのです!

この場所で釣りが出来る事が嬉しくなり

気持ちよくキャスティング!

いろいろな角度、方向へキャスティング!

 

メチャクチャに気持ちよかったです!

しかし、何もありませんでした!

 

こんな思いをして、かなりビビリながら来ましたが、全く何もなし!

魚の気配がないのです!

撃沈です!

 

すると、一気に天候が悪くなり!

大雨が!

もう試す事はなくなり!

大急ぎで逃げます!

でも、

戻る時、まむしがいた場所を通らなくては、帰れないのです・・・・・

 

 

 

帰りは、この鬱蒼とした谷を

熊に合わないように大声を出し

大急ぎで20分上りました。

 

この20分は、たった一人で

何も釣れず!

熊にビビリながら歩いて行くのは

かなりたいへんでした。

 

 

 

帰り

古川の町を見下ろす峠に来た時

急に天気も良くなり、

美しい景色が見えました。

 

次回は、もっと季節の良い時にチャレンジしたいですね!

 

今回は、まむしに噛まれなかった事だけが強運で、危機一髪助かりました。

まむしの横に倒れた時は、本当にビビリました。