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        忠別川 その3    その1  その2

ラストチャンス!


 

最終日の朝

 

名古屋行きへの飛行機は、14:10分

1時間前に空港へ到着し、余裕を持って買い物を・・・・・

釣場から空港までは30分ですので、

ギリギリまで釣りをしていても12:00には釣りをやめ、ウエーダーをパッキングして・・・・

12時か!・・・・・

でも、これだけ釣ればもう満足だし、朝からのんびりして、1〜2カ所釣りして、早めに帰りましょう!

そんな予定で、この日はのんびりとして、ポイントをユウタロウに譲り

どれくらいキャスティングが出来るようになったのか、確認する事にしました。

 

 

ユウタロウのキャスティングは、驚くほど上達しており、カネちゃんも「初日会った時とは別人ですね!」と、太鼓判を押してくれる状態に。

まだ行った事がない場所へ行き、これで満足して帰ろうと思ったのは11時近くになっていました。

「大満足で帰りましょう!」と言うと、

カネちゃんが「研さん、最後に1カ所だけ行きましょう!ラストチャンスです!」

そういわれ、最終に行ったのはバックスペースが取れない場所でした。

先行をユウタロウに釣り上がらせ、釣りやすい手前側を釣って行かせたのです。

 

 

 

その間に、

カネちゃんと話しながら

LS#3のこと

シューティングスペイラインのこと

#3ラインでのキャスティング距離

クイックスピンを始めとするキャスティング方法をカネちゃんに教えていたのです。

カネちゃんも、LS#3を使用しており

このロッドの凄さに感激をしている一人です。

 

 

ここで、ラインを折りたたみ

 

ここで、逆側にロッドを振り

スイープして

 

シュート!

こうやれば、

シングルハンドで

右利きでも

この場所で、ロングキャストが可能でしょ!

そんな説明をしていたのです。

 

「研さん、こんな場所で、こんなに遠くまでキャスト出来るならば、少し上流のあの場所へキャストしてみたら・・・・」

#3でありながら、シューティングスペイが行え、しかも驚くほどの飛距離!

そして、繊細なティップによる静かにソフトなプレゼンテーションを見たカネちゃんは驚いた様子でした。

「こりゃー凄いわ!」

「これなら、狙えるね!」

「対岸を狙って見てよ!」

 

「了解!」

「じゃあ順番に下流から攻めて行ってみるね!」

そういいながら、#6のビッグカディスのドライフライをキャストしていったのです。

何投目かした時、

「パシャ!」と10cmくらいの小型魚が出て、

「小さいのが居たね!・・・・・ならば、もう少し上流の深みなら良いのが居るかもね!」

そう言いながら、もう1m上流にキャストとしたのです。

 

完璧なキャスティング!

フライの落下地点、流心のまたぎ方、最高の状態により、フライはゆっくりと流れたのです。

すると!

大きなシルバーの固まりが、身を乗り出しフライを襲ったのです!

「ドバッ!」

 

シルバーの魚体が、水中に沈むのを待ち、

しっかりとフッキングさせると、

「ズンズンズン!」

頭を振る動きが伝わり

一気に上流へ走ったのです!

「ドバッ!」

シルバーの魚体は、水面から一気に飛び出し

ジャンプ!

「デカイ!かなりデカイよ!」

この2回のジャンプで、

ただ者ではない事が解った!

LS#3がバットから曲がり上流へ走ったと思えば

一気に下流へ走る!

この繰り返しが、何度も行われた!

下流には強烈な瀬があり、行かれたら終わりだろう・・・

なるべく上流に行かせ、上の淵で取りたい!

そう思って行動をした!

しかし、

この巨大魚は賢く

こちらの思うように誘導は出来なかった!

そして、

その体力は半端なものではなかったのだ!

何時までもパワフルで

全く主導権を取れない!

どんどんと荒瀬を下っていく!

そして、

何と!石裏に入ってしまった!

その直後、ズリズリという糸スレの感触が!

「ヤバイ!」

石にティペットが絡んだのです!

LS#3は高感度ロッドですから

ラインが岩にすれている感触が明確に伝わってくるのです!

「ヤバイ!切られる!」

テンションを軽くし、ティペットのスレ度合いを軽減させる!

しかし、思うようにラインが出ない!

急いで走り、下流側から引きスレを無くした!

 

出た!

石裏から巨大魚が出て、対岸へ向かったのだ!

これで一安心!

上手く回避出来安心、

慌ててドラグ調整をするが・・・・・

巨大魚は、どんどん走る!少し上流に上ったかと思えば、今度は下流へ!

「ヤバイ!荒瀬に入られる!」

 

どうしようもなかった!

抵抗しても全く

とっさに判断した私は、下流へ走った!

荒瀬の石裏で止まった瞬間テンションを軽くし、刺激をしないで下流に先回り!

すると

今度は、この荒瀬を一気に上流へ駆け抜けていく!

信じられないパワーだ!

ここに来て、まだ上流へ一気に走るとは?

この荒瀬の中で、

流れに逆らって!

むちゃくちゃなスーパーファイト!

上流で止まったと思えば、

今度は対岸を

一気に下流へ走る!

どんどんと荒瀬を下っていく!

どうなるんだ!

取れないのでは?

上流からよってきた瞬間、ネットを出すと

一気に下流へ走る!

ヤバイ!

ヤバイ!

無理かもしれない!

この先は、延々と荒瀬が続く!

よし!止まった!

今がランディングのチャンス!とばかりに

水面に浮かせようとするが、大暴れ!

「ドバドバドバ!」

またもや

一気に走る!

 

強烈なパワーだ!

 

強靱なバットを持つLS#3がここまで曲がったのは、初めての事!

驚きました!

これは、無理かも?・・・・

傷口が大きくなり、簡単にフックは外れてしまうのでは?

もうダメかも!

少し思っていました!

また上流に走り、今度は岸川へ!

ここから一気に浅瀬へ走ったのです!

 

そして下流へ!

延々と続く、強烈なファイト!

いつまで続くのだ!

こんな凄い魚は、初めてだった!

オレッティー並み!?

レインボーだからそれ以上でしょう!

少し呆然としています。

そして、またまた上流へ走り去る!

この魚はいったい何?

なんでこんなに強いの?

延々と続いたファイトの末

魚が水面に出たチャンスを逃がしませんでした!

上流から一気にネットへ!

「ヨッシャー!」

デカイ!

とんでもなくデカイ!

全身がヘトヘト!

 

ファイト時間は20分弱

ムチャクチャに長く

1時以上戦っている感覚でした!

驚きました!

こんな凄いファイトをしたのは、ニュージーランド以来です。

この激流に入られた時、

ニュージーランドを思い出し、

石裏で魚が止まった瞬間、刺激せずに下流へまわり込み、

下流からロッドを絞り、

魚を上流に走らせ、ファイトする。

この行動を何度も繰り返し、

下流へは行かせないようにした事が功を奏したと思う。

強烈でした!

興奮しました!

 

 

釣りは経験です!

過去に大きな魚を数多く釣っていれば、自ずと正確な対応が出来るのです。

 

ただ、ここまでファイとすると、傷口が広がり、簡単にフックが外れたり、

口切れを起こして、ばれてしまう可能性があったのです。

 

このことが心配で、ファイト中はドキドキでした!

 

 

これが#5ラインとか、#6ラインならば、水流抵抗や重さが大きすぎ、最悪の状態になっていたかもしれません!

抵抗の少ないライン、軽いラインは絶対に有利です!

そして、繊細なティップと強靱なパワーを持ったLS#3だったから取れたのかもしれません。

 

このネットに入った瞬間、LSの#3を使用していた事に感謝しました!

あの事件がなければ、LS#2を使用していたでしょう!

この魚は、LS#3だから取れた事は間違いないと思います!

 

デカイ!

とてつもなくデカイです!

この魚が!

ドライフライでヒットです!

 

養殖の魚ではありません!

ワイルドな

完全無欠の魚なのです!

メジャーをあてると

61cm

通常ならば70cm以上の体高の広さ! 

3kg以上は楽にあったと思います。

太い!ムチャクチャに太いのです!

産卵期ではなく、

この時期にこの太さ!

驚きの太さです!

この太さが、

信じられないパワーを

生み出したのです!

 

驚きました!

 

ドライフライで、#3ロッドでこの魚体です!

しかも、止水や湖ではなく、激流の川でこのサイズは、大感激でした!

腕の筋肉痛も、嬉しい痛みに感じました。

 

「凄い!本当に凄い!」とカネちゃんにも言われ

 

私は強運である事に大感激しました!

 

 

静かに流れに帰っていく

スーパーファイター

また逢える事を祈りながらリリースをした!

「ヤッター!」

メチャクチャに嬉しかったです!

この写真を撮ったのは、12時 08分 06秒

写真のデーターに残っていました!

 

これぞ本当のラストチャンス!

8分オーバーで、急いでパッキングです!

空港へ大急ぎで走り、なんとか予定通りに着き一安心でした!

本当に凄かった!

強烈でした!

今回忠別川へ行き、思った事は、魚は居ました!

とんでもなく大きなものから小さなサイズまで多くの魚が居ました。

 

KenCube ネットショップ は

今年から、忠別川へ稚魚放流を行ったり、

今後、魚を増す為の行動、

この川を守っていくために努力していく予定です。

 

忠別川は国民の川で、放流したから、ゴミ拾いしたから権利を主張出来る川ではありません。

みんなの川です。

管理する漁協はありません。入漁証も不要です。

ですので、釣り人皆さんが考え、守っていかないといけない川なのです。

我が国内にこんなに素晴らしい川がある事に感謝し、みんなで守っていきましょう。

釣り人同士 もめ事を起こさず、楽しく釣れる川にしたいですね!

 

現地の情報では、多くの釣り人がリーダーの空を捨てたり、ペットボトル、えさ箱、マーカーなど

ゴミを川へ捨てていく不届き者が多いようです。

このHPを見て、釣りに行きたいと思った方!

ゴミを見たら、他人のゴミでも持ち帰ってください!

他の釣り人が居たら、一声かけて入川してください。

よろしくお願いいたします。

 

忠別川その1  その2