kencube

ダイニーマライン

 

PE-Intermediate

2010年11月09日 追筆  実釣テスト!  最新情報は下段へ!


今、KenCubeでは、考えられるだけ多くのデザインのランニングライン製作に挑戦をしております。

糸癖が無く、適度に張りがあり、絡みにくく、ハンドリングが行いやすく、飛距離が出るランニングライン、それがランニングラインの理想なのですが、

さらに追求し釣りのスタイルに合わせていくと、高浮力が欲しい時や、沈んで欲しい時、手前では浮き着水したらサスペンドする物、糸癖が簡単に取れる物、巨大魚にも対応出来る強度、などなど要求は次々と現れてきます。

それは、釣りには多種多様なフィールドがあり、多種多様なスタイルの釣り方があるので、専門的に追求していくと、各々ベストなものが欲しくなってきてしまうのです。

そこで、KenCubeとしては、徹底的にこだわりを持つラインの開発をする事とし、日々新しい物作りに挑戦しております。

今までに、いくつかのラインを開発し完成してきました。それが EXシューティングライン・シリーズ ですが、さらにいろいろなこだわりのラインを製作しております!

 

2010年 10月完成したサンプル    PEシューティングライン 0.023in

今回出来上がってきたのは、サスペンドのシューティングラインです。

明確なアタリとハイパワーな強度を求め、極細にして、糸癖が付かなく絡みにくいという、わがままなオーダーをして製作させたラインです。

コアーに細くて強いダイニーマを使用し、剥がれにくいコーティングを施した物です。

 

この使用感などは、2010年10月13日 テストを行ってきます。

ソルトウォーター、根が狩りしやすい岩礁帯などを釣る時に、ランニングラインに強度が必要になります。

そこで使用するにはベストなラインです。

 

 

テスト結果

驚くほど飛びました!

コーティングの滑りも良く、島牧などで使用している K・Bullet SD#12-13を使用したのですが、

全く無風の状態で、1キャストで、45mのライン全てが出て行ってしまうほど飛ぶのです!

50m以上が簡単に飛ぶ、優れものラインでした。

浮力のあるダイニーマをコアに使用しているので、水面におくと、表面張力で浮き、水中に入れるとサスペンドするとても便利な浮力です!

そして、驚いたのは 全く糸癖が付かないのです。絡みにくく釣りがしやすいラインでした。

このラインは、全く伸びが無く、池の底にラインが触っている状況などが明確に解るのです!かなり高い感度です。

魚のアタリも、かなり明確に解るのです。

 

その状況を撮影してきましたので、ご覧ください!

 

 

後は、耐久性ですね。

しばらく使用してみます。

 

10月15日 PEシューティングラインはどれくらい感度があるのか、試してきました。

 

 

 

爆釣!

このライン、なかなか面白いです!

各地のテスターに送りましたので、しばらく皆さんに使用して頂き結果を楽しみにしております。


11月4日 北海道のテスターさんから連絡がありました。

その他のテスターさんからも全て連絡がありました。

シングルハンド、XDなどで使用されているテスターさんからは、使用状況として、耐久性に問題は出ていないとの事で

アタリは明確、フッキング率最高という話でした。

北海道のテスターさんは、ダブルハンド#13を使用し徹底的に使い込んでみたら、

キャスティング時に負荷の掛かるラインとのつなぎ目1mのコーティングが剥がれてきたそうです。

このラインは、コアで使用しているPEラインとの接着は不可能(PEは何も付かない)なために、表皮のPVC部分の耐久性が問題でした。

一長一短

PEコアは、糸癖が付かなく、強度があり、フッキング率が良く、フライの動きや前アタリなど今まで解る事が出来なかった部分が解るようになったりと優れた部分が多くありますが、良くない事として、表皮の耐久性が問題なのです。

北海道の方は、表皮のPVCが剥がれたので、そのまま使用していたが全く問題なく、使用出来た。

その場所へ、アクアシールを塗ったら、強化され、今のところは問題なく修復可能。と言っております。

 

このラインは、釣りの性能的にはかなり高く、これがあれば釣りにはかなり有利ですが、今の状態では、メンテナンスが必要で、

即このまま製品にするのは難しいと判断致しました。

次なるオーダーは、表皮の耐久性アップですね。

早速に工場へ連絡し、次なる挑戦を開始致します。

 


11月9日  手取川のサケ釣りで使用してきました!

9日は、低気圧が迫ってきて、夜中から強風大雨、

ゴウゴウと聞こえる風の音、それに合わせて「ザーッ」と聞こえる雨の音で、夜中に目が覚めてしまったほどでした。

手取川は増水し、濁りも入っていたのです。

強風、雨、雷が鳴り、白い氷の固まりがバラバラと(雹)降ったのです。

 

そこで、思ったのが、

サケの状態ですが、透明度が悪く、増水しているので、サケは、底ギリギリを遡上して来る事です。

という事は、

いつもよりシビアに底からフライを離さないようにして行かなければならないことです。

ここで重要になるのが、ラインの感度です。

感度の鈍いラインを使用して底を釣っていくと、ラインが底石に触った感触が解らず、そのままながして根掛かりを起こしてしまうのです。

根掛かりをしてしまう前に、ラインが底を触った事が解るモゾモゾとした感触が伝わる事が多いものです。

ラインを沈めて底を感じたら、即、5cmのリトリーブを行い、フライが根掛からないように浮かせること、

これが根掛かり防止をする究極の技の一つです。

そうしないと、根掛かりばかりで釣りにならないのです。

増水、濁りという底ギリギリを狙う釣りをしなければ、ならない状況に、これはベストと思いついたのが、

超高感度ダイニーマを使用した、PEインターミディエイトのシューティングラインでした。

ラインはパワーヘッド3 タイプ3 4.8m

フライは、バードファーゾンカー・レッド Hookは1/0

 

大雨の振る中、底ベッタリにフライを流していったのです。

この日は私たちを含め9名の釣り人が入っていましたが、皆さん全くダメ。

流れの押しが強く、3Bのショットをさらに付け、ようやく底が感じる状態でした。

上流から釣り下り、途中でようやく底が取れ始めたのですが、まったくアタリがないために、再度上流から探りなおしたのです。

予想通り、PEinterシューティングラインは、もの凄い感度で、底石が感じられ、即フライを浮かせば根掛かりをしなく釣りが出来るのです。

大きな岩やゴミなどどうしても避けられない物もありますが、かなりシビアに底ギリギリにフライを流す事が出来たのです。

すると、流心のど真ん中

こんな所で根がかってしまった!と思った瞬間、ラインは強烈に引き出されたのです。

飛んでもないスピードでラインが引き出されていくのには驚きました!

PE-interシューティングラインは、ラインに伸びが無く、超高感度だけに、ヒットした後は、魚の動きがダイレクトに伝わってくるのです。

強烈な振動!フックの刺さりは良いでしょうが、傷が広がりばれてしまうという事も考えられますので、ムチャクチャに強引にはしなく、魚の動きを見て、傷が広がらないようファイトをしたのです。

 

通常なら、50mも走れば、止まり、一度は引き寄せられる筈なのに、この魚は全く止まらないで、一気に走っていくのです!

この走りに、これはスレか? 背中にでもフライが掛かったのか?そう思いました。

浅瀬へ寄せると、スレはランディングがたいへんなのですが、フックはしっかりと口に掛かっており、スムーズにランディング!

このサイズです!

大きさに驚きました!

さらには、川に入ってきたばかりの魚で、綺麗な魚だったのです。

 

このでかさ!

流心の、カケアガリに、底ベッタリ張り付いていたさかなです。

強烈なパワーでした!

 

 

全長82cm

驚くほど体高があり、厚みも凄く、ムチャクチャに重いのです。

 

この日は、釣れたのがこの魚のみ!

ユウタロウが、パワーヘッド2 4ティップチェンジャブルラインを使用して、ヒットさせていたが、バレてしまい、それのみ!

他の方々は、全く何もなく、アタリすら出ない状態でした。

 

そう思うと、この PE-inter シューティングラインの感度は、最高で、厳しい条件ではかなり有効なラインという事が解りました。

あとは耐久性のみ心配ですね!

 

1日使用してきましたが、ラインの剥離はいまのところ見られなく、問題はないでが、耐久性について、もう少し調査してみます。

 

そして、新しいラインの試作を依頼しました。

表皮のPVCの耐久性を上げるか、コアと密着出来る方法はないか?検討中です。

 

次々と諦めることなく研究し続ければ、必ず良い物が出来ると思います。

発売はまだまだ先になりそうです。

 

KenCube(研究部)らしく 徹底的に追求してみます。