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振りやすいロッド


振りやすいロッドと、振りにくいロッドはあるのでしょうか?

 

どんなロッドが振りやすいロッドなのか?

 

これからフライを始める方、始めて間もない方々用にと、“初心者用ロッド”という物があるようです!?

その他、初心者の方には、曲がりがよくわかるように、柔らかいバットの物を勧める!?

そんな話を聞いた事があります。

堅めのロッドは、バットが曲げにくいから、初心者には無理?とか・・・・・・・

なぜバットを曲げる必要があるのでしょうか?

不思議な答えです。

 

私が思うには、初心者用もエキスパート用も全く関係なく、良い物は良いし 悪い物は悪い です。

悪い物でも上手くキャストをするのは、エキスパートといわれる方達です。

以前にとあるメーカーから、フィッシングショウの時、そのブースの前を通りかかると、「杉坂さん、チョットうちのロッド振ってもらえませんか?」と、そう声を掛けられました。

新製品で出されたロッドはどんなものなのか、振ってみたいという気持ちもあり、振らしてもらったのです。

ロッドの先端からバット方向へ徐々に荷重をかけていき、数投した時点で、このロッドの特性が解りました。

 

最良のロッドとは、先端から荷重をかけていった時、徐々に曲がり込んでいき、そのペースがバットへ来るまでスムーズに来なければならいのです。

そこで、最初に書いたバットを曲げるとか曲げないとかなどそんな事はどうでも良く、負荷がかかれば、それに合わせた曲がりが必要なだけで、

その時の曲がり込み方が問題なのです。

ロッドに弱い部分があるばあいは、その前まではスムーズに曲がり込んでいたのですが、その時点で、急激に大きく曲がり込んでしまう事があるのです。

ファースト・アクッションと一言にいわれるアクションにも色々あり、

ティップが弱い物ならばティップのみ曲がり込み、バット側になかなか曲がりが来なく、さらに負荷を加えるとバットが曲がるアクションもあります。

バットがかなり強く、ティップからスムーズに曲がるけれども、なかなか曲がりがバットに来ない物もあります。

これは後者のアクションが正解で、前者のアクションは、テーリングを起こしやすいアクションなのです。

バットが簡単に曲がるロッドは、キャストしやすいのでしょうか?

そんなわけ無いですよね。

たとえば5m棒を持って、その先端に はたきを取り付け、2階の軒下の掃除をしようと考えた時、ブニョブニョ曲がったら先端のはたきは思うように動かせませんよね!

フライは、ロッドの先端の動きがラインの軌道になりますから、この先端がぶれてしまったら、ラインもぶれてしまうのです。

では硬ければ良いのか?というとそうではありません。

 

フライキャスティングは、大きく分けると、フォルスキャストとシュートの2つに別れます。

この2つは全く別物なのです。

フォルスキャストは、早く強くする必要はなく、空中に直線で維持できる事を基本としています。

逆に、シュートは、目一杯の力を必要とし、1キャストで一気にフルパワーを出す事が求められるのです。

1キャストでフルパワーを出すには、その前のフォルスキャストで、スラックのない直線的なラインが求められるのです。

 

当然ながらロッドもそのように作られなければならないワケなのです。

しかし、全く解っていない先生というかデザイナーもいて、フォルスキャストからフルパワーで投げて・・・・・そんな方もいます。

そうなると、ティップの存在が無視されて、その重要な部分の大切さが解らず、ロッドをデザインしてしまうのです。

いきなりミディアムから使い出すわけですからね。

 

以前に、フィッシングショーでとあるメーカーのブースの前を通りかかった時に、担当者の方から

「杉坂さん、このロッド少し振っていただけませんか?」って声をかけられました。この担当者はよく知っていた方でしたから。

その時に振らせて頂いたロッドは、そのもの! でした。

5m〜10mまでは良いのですがそれ以上ラインを伸ばすと、テーリングが発生してくるのです。

3〜4回振り、そのテーリングの出来る部分の位置を確認して、その部分までラインが出た時に、ロッドが必要以上に曲がってしまい凹状になってしまうティップの軌跡を

リストを使用して直線的な軌道に修正しすればテーリングは消えます。

それを行うには、指先でロッドを押さえ、微妙な変化をさせながらキャストしていく技が必要なのです。

かなり難しかったです。

「それ見ろ!杉坂さんが振ったらこんなに綺麗にキャストできるから、やっぱこれは良い竿だね!」そう担当者の方が行っていた事を覚えています。

 

スクールでも皆さんにお見せしていますが、私は「どんなロッドでも、同じようなループを作りキャストします!」これは、基本が出来ていれば簡単な事なのです。

そうスクールでも言っている私ですが、年に1〜2回はとんでもないロッドがありまともにキャストできない、修正が不可能な物もあるので驚かされるのです。

ロッドは、デザイナーがどれくらいの能力を持っているのか?何を考えて作っているのか?で大きく変わってくるようです。

 

キャスティングを行いやすく設計された物は、キャスティングが行いやすいという事は間違いないようです。

私がデザインしてしる K・Bulletシリーズでもそうですが、シリーズそれぞれに考えがあるのです。

 

 

Sniperシリーズ は、プレゼンテーションを重視して、正確に!静かに! ポイントや回遊する魚、ライズする魚を正確に狙い撃ちしやすいロッドアクションです。

ヒットさせてからは、強靱なバットで、大物をもねじ伏せ、魚に主導権を握らせることなくコントロールしてファイトをする事が出来るロッドです。

・Sniper#2
渓流のドライフライで 0.1号のティペットを使用してもアワセ切れを超しにくく、本州の渓流では必須のロッドです。

・Sniper#3は、
北海道での大型の魚とのファイトの可能性がある場合でのドライフライの釣りや、本州でウエットフライやニンフでの釣り。

・Sniper#4は、
ウエットフライからニンフやドライフライまで、70cmを越える大物でも問題なく戦えるロッドで、本州ではウエット、北海道ではウエット&ドライフライ、湖でのドライフライ釣りなどにお勧めのロッドです。

・Sniper#6は、
さらにキャスティングが必要な場所でウエットフライからニンフ、ストリーマ、大型のドライフライ、フローティング・ワカサギでの釣り 海では、シーバスや黒鯛の釣り、ボーンフィッシュなどにお勧めのロッドです。

・Sniper#8は、
湖でのドライフライやウエットフライ、ニンフ、フラットを回遊する魚を狙い撃ちする釣りのスタイルで抜群の効果を発揮します。

ボーンフィッシュやパーミットの釣り、湖でフローティングワカサギを使用しボイルを狙う釣りなどお勧めのロッドです。

Sniperシリーズ

 

Chromeシリーズ は、ダブルハンドのシリーズで、飛距離を重視し、軽く振りやすく設計されたロッドシリーズです。

・Chrome#10 16ftは、 
「立ち込んでいる先の、遠くのライズや跳ね を貴方は見ているだけで終わるのか? それとも ロングキャストでフライを届かせ!誰も狙えなかった魚を釣るのか! 貴方はどうしますか?」
 届かないからと諦めたら全てが終わり!なのです。 届くようなタックルを用意すれば、狙えるチャンスはあるのです!

そんなキャッチフレーズで、ロングキャストをイメージして製作されたロッドです。特にオーバーヘッドでのキャストは#10とは思えないくらい遠くまでフライを飛ばすことが出来、今まで届かなかった遠くの回遊コースにフライをキャスト出来ることができ、爆釣を予感させることが出来るロッドです。2016年6月初旬 「釣りビジョン ハイパーエキスパート 阿寒湖編」で、1キャスト1フィッシュで爆釣をしたのもこのロッド! 沖を回遊する魚をヒットさせて、ファイト中にバレてしまったが、そのままリトリーブを続けると中間を回遊する魚をヒット!など、沖からいくつもある回遊コース順番にフライを通してくることが出来るので、隣にいる人たちの何倍もヒットさせる事が出来るのです。
湖の釣り、本流、サケ釣り、カラフト鱒、アメマスなど多くのシチュエーションで使用できるロッドです。

 

・Chrome#10 15ftは、
シューティングスペイからオーバーヘッドまで、ロングキャストをも可能として大人気だったK・Bullet SD1504 #10 15ftの後継ロッドで、

SDよりもより軽く、曲がるのだけれども、反発スピードは速く、より飛ぶようになり、軽く扱いやすくバージョンアップしたのがこのロッドです。

湖の釣り、本流、サケ釣り、カラフト鱒、アメマスなど多くのシチュエーションで使用できるロッドです。

 

・Chrome # 8 14ftは、
本流のウエットフライやストリーマでの釣り、湖の釣り、湖のドライフライの釣りやウエット、ソフトハックルでの釣りなど、#10よりも少し繊細な釣りでベストなロッドです。

犀川本流、宮川など多くの河川の本流での釣りにはベストなロッドです。

Chromeシリーズ

 

Quickシリーズ は、渓流用のロッドとして開発されたロッドシリーズです。

・Quick#3  6ft8inは 

ブッシュの多い川や、源流での釣行でお勧めのロッドで、長さは 6ft8in と短く、ブッシュの中をくぐり抜けキャストが出来るアクションです。

そのために、キャスティングのフィーリングは、スローなロッドではなくキレのよいレスポンスの早いロッドで、

キャスティング性能は高く、狙ったピンスポットにポンポンとFLYを入れ込み、次々と軽快に攻めていくことが出来るアクションです。

ブッシュの多い川では、バックスペースが取れないポイントも多く、そんな場所では、各種のスペイキャストが出来てしまいます!!

特に、スネークロールキャストで、釣り上がれば、FLYがブッシュに絡む事はなく、次々とレスポンス良く釣り上がることが可能!

ロッドのバットにパワーが持たせてありますので、50cmや60cmの大物に不意に出会っても問題なく戦え、負けることのないパワーを持っておりますので

本州の川のみならず、北海道や海外でも活躍できるロッドです。 ロッドデザインもオシャレにクラッシック調のカラーに仕上げました。

 

・Quick#1  8ft6inは、

 K・Bullet初のスローなテンポのアクションで、さほど大きくない鱒しか居ない近所の川や、オイカワなど小型の魚をのんびりと、お遊び感覚で楽しむために製作したのがこのロッドです。

私の家の近くの約40分くらいで到着する川にも、アマゴは生息するのですが、大半はアブラハヤ、オイカワが多く、時々18cmくらいのアマゴが釣れる所があり、朝から家の用事で釣りに出かけれらなく、夕方のみ

のんびりと少しだけ釣りを楽しみたいとき、オイカワでも楽しめるソフトなロッドがあれば面白いと、製作しました。管理釣り場で40cm台の鱒をヒットさせ、目一杯走られ遊んでみたり、かなり面白いロッドです。

・Quick#1  7ft このロッドは、#1  8ft6inと同じ考えで製作したのですが、アクションはK・Bulletらしく、少しキレのあるアクションにしました。

キャスティングも楽しめ、シャープに次々とポイントを攻めていくことが出来るアクションです。#1のシューティングスペイラインで、#1ラインがこんなにも飛ぶのかと感激できるロッドです。

Quickシリーズ

 

Trekシリーズ は、渓流用の Packロッドとして開発されたロッドシリーズです。 

・Trek #3 7’8”は、
仕舞い寸法は 42.5cmの超コンパクト設計の6ピースロッド。
キャスティング性能抜群! なんと25mキャストも可能な、とんでもなく高性能なロッドに仕上がりました!

Packロッドといえば、今まで私が知ってるロッドは、どれもがスローで、バットから曲がりキャスティング能力が低い低レベルな物ばかりと感じていたのです。

そこで、K・Bulletのシリーズとして、6ピースのロッドありながら「シャープなアクション!軽く、振りやすく、正確にフライが飛ぶ!!」

そんなアクションのロッド製作しました。

距離だけでは無く、ピンスポットを正確に狙うことの出来る「アキュラシー能力」も抜群です。

キャスティング能力が高いので、渓流のみならず、中型河川や湖 ポンドなど、旅先に持っていきたくなるロッドです。

セールスマンの方には、スーツケースに忍ばせて、営業の空き時間にこっそり!(笑) 出張の旅先にもとても便利なロッドです。

Trekシリーズ

 

極  KIWAMI  ソルトウォーターシリーズ

開発から6年、大型のターポンを数多く釣りまくり、USAフロリダのテスターと何名も契約をして、開発を進めてきたのがこのロッドです。
大型のパーミットや大型のターポンなどを、いくつもつり上げ、実績を積んできたロッドです。キャスティング能力を高くして、正確度のコントロールをアップして
サイトフィッシングで狙った魚に正確にフライをキャスト出来るアクションです。
大物がヒットしたら、目一杯ロッドを曲げると、バットから曲がり込んで、魚を支える支点を釣り人の近くにして、短時間で大物をキャッチ出来るよう設計されたロッドです。

・極 KIWAMI#10  8ft 6inch(4ピース) 
パーミット、ターポン、大型のボーンフィッシュなどを始め、国内ならばシイラやマグロ ブリなどを狙うには最適なロッドです。


・極 KIWAMI#11  8ft 6inch(4ピース)
大型のターポンやシャークに対応できるロッドで、国内ならばメーター・シイラ、ブリ、マグロなど、大物と対戦するには最高なロッドです。

極シリーズは、破損しにくい、アメリカREC社製「形状記憶ガイド」装備
・大小、2種類のファイティングバット装備

極  KIWAMI  ソルトウォーターシリーズ

 

 

PERFECTIONシリーズ

美しいループでのキャストを目指すならば、このロッド!

PERFECTION  9ft #6
美しく完璧なループを作りやすいロッド!それがK・Bullet PERFECTION です!

テーリングを起こしにくく、フルラインが気持ちよく出て行く!

ドライフライの釣りからウエットフライまで、繊細な釣りから豪快な釣りまで、全てを釣りやすく、美しいループで格好良く釣りが出来るロッドです!

IFFFのフライキャスティングインストラクター試験にも最適なアクションで、緊張したときでも美しいループが作りやすいアクションです。

PERFECTION  9ft #6

 

Distanceシリーズ

ロングキャストを求める方は、このロッドがお勧め!

東レの最新のカーボン素材、ナノレジンをメインに採用して、50トンのハイモジュラスカーボンをコンポジットして

より早くロッドティップが復元し、ラインをハイスピードで飛ばす事が出来るように設計されたロッドシリーズです。

キャスティング競技のみならず、釣りでも使用できるよう大物のサケや、大型トラウトでもシーバスでも対応できるロッドです。

重視したいのが、キャスティング能力!

競技以外にも、長いロッドが使用しにくいボートフィッシングの場合も、このロッドがあれば最適! 逃げるナブラを素早く狙い撃ちしたり

橋脚やパイルなど正確にロングキャストして狙うとこが出来るアクションです。

2016年 発売以来 キャスティング大会に参加し、2連覇!の実績を持つ、ロングディスタンスロッドです。

 

New Distance #8

驚くほどよく飛び、扱いやすいロッド! それがディスタンスです!

2016年 New ルールの中 #8で47m以上の飛距離を出し、大会で優勝!

風など条件が良ければフローティングラインで
50mを越える飛距離が期待されております。

最強のロングキャストロッドです。

 

New Distance #5

#5は初心者の方でも、軽く振りやすいので、お勧めロッドです!
サイエンティーフィック ライン エキスパートDistance#5ラインを使用しての競技にも参加でき、2連続大会で表彰台に上がることが出来ました!

ドライフライの釣りやウエットフライでの釣り、ロングキャストを覚えるためのキャスティング練習には最適なロッドです。

Distanceシリーズ

 


キャスティングを重視したロッドを選ぶなら

 

ロングのキャスティングといえば、やはり、ディスタンス・シリーズですね!

このロッドは、ロングキャストを重視したアクションで、キャスティングがしやすいのです。

そして、キャスティングがしやすいだけでなく、実際に飛びますから、アングラーズの日本記録もこのロッドで塗り替えられたほどなのです。(旧モデル)

 

このロッドは、振らなくても飛ぶパワーをもっていますので、むやみやたらに振り回さなくとも飛んでいくのです。

そこで、振らないキャスティングを覚えるには最高のロッドです。

今まで発売から、大人気で、ユーザーさん達から、「キャスティングが楽しくなった」とか「上達しました」とかの連絡をいつも頂いております。

振らなくとも飛ぶから、ホールに意識を持って行く事が出来、いずれはロッドを持つ手の力が抜け、自由にコントロールできる余裕が生まれてくるのです。

ロッドをコントロールできなければループの形をコントロールする事は無理です。

全てはティップの動きです。

 

コントロールも行いながら、振らなくては飛ばないし、ホールも大きく遅らせなければならないし・・・・・・

振りが大きいと、ホールはさらに遅くしなければならいところが、難しくなってきます。振り幅は限られていますからね。

そんな難しいロッドでキャスティングを覚えるのは時間がかかりすぎてしまうのです。

 

キャスティングを覚えるには、キャスティングのしやすいロッドで、余裕を持ってそれぞれの動きを覚えていったほうが、断然早いのです。

 

美しいループでのキャストを目指すならば、このロッド!

PERFECTION  9ft #6  美しく完璧なループを作りやすいロッド!それがK・Bullet PERFECTION です! テーリングを起こしにくく、フルラインが気持ちよく出て行く!

 

ロングキャストを目指すならばこのロッド!

New Distance #8 キャスティング能力が高く 振らなくとも飛んでいくので、タイトループが作りやすく、驚くほど飛ぶようになります。

 

と言うわけで、

ロッドには製作された目的があり、

キャスティングを覚えやすいロッドと覚えにくいロッドが出来てきてしまうワケなのです。

 

キャスティングを覚えるには、覚えやすいロッドがあるという事を知っていただき、練習は出来る限り高番手の物を使用してください。

軽いラインは、自分のキャスティングが良いか悪いかの判断が付きにくいのです。

重い番手は、良ければ飛ぶ、悪ければ落下する。

振っているだけで力も付きますから、早く上達できるのです。

ラインはもちろんフローティングフローティングラインです。

中にはシンキングラインで練習される方もいるようですが、シンキングラインは、飛んでしまいますから良いのか悪いのかの判断が付きにくいのです。

 

さあ、皆さんも キャスティングを練習して、格好良く! 綺麗に! 楽に! 楽しく釣りをしましょう!