長良川 シラメ

巨大でフラットなプールでライズする長良川

 

2006.2.15  長良川へ行ってきました。

トラポンメンバー2名と待ち合わせをしたのは美濃橋下流のフラットなプール。早朝6時現地集合!でした。
前回全くライズをしなく釣りにならない状態だったので、この日は1日仕事を休みにして釣りに専念しようと気合い十分で、前日は早くから就寝していたのです。出発予定時刻は午前4時30分。いつもと同じくらいの時間なので目覚ましをかけることもなかった。自然に目が覚め時計の針を見ると、午前3時を指していた。そこで、起きてしまおうかと思ったが、まだ早いのでもう一眠り・・・・・・次に目が覚めると、アレ?・・・時計は5時30分を指していたのだ!慌てて顔を洗って着替えをして・・・大騒ぎ、遅刻である。でもトラポンメンバーの「ミヤキン」と「ボスだるま」さんがいるから、ライズしている場所へあとから入れて貰えばよいかな〜・・なんて思いながら、高速をぶっ飛ばして行ったのです。遊漁証と弁当をコンビニで買い求め二人の所へ到着すると二人とも釣りをしていないのです。それは、前回と同様で夜中から風が吹き続け、水面は波立っていたのです。

シラメは、水面が波立つとライズが激減するのです。

「どうライズは?」という問いかけに彼らは「全くダメですね」。逆にこれからどうしましょう?なんて聞かれてしまったのです。ボスだるまさんの話では、天気予報によるとあと2時間くらいで風は弱まってくるらしいので、その間をどうしようかと考え私は下流のポイントへ車を走られたのです。そして下流のポイントを見ていると、風は無く、時々ライズリングが広がっていたのです。そのことを携帯で連絡し、前回のリベンジと思い、大急ぎでロッドを持って河原へ行ったのです。ワンキャスト目、シラメがフライを見て上昇してきたが、いきなりのドタキャン。慌てていてティペットが完全に沈んでなかったのです。そこのシラメは連日釣り人に攻められ、超スレスレ!、トラポン鱒状態です。ちょこっとドキドキしながらも次のライズを探していると、いきなり風が吹き出し水面は波立ってしまったのです。無惨です。それからいちどもライズは起こりませんでした。そこでそのことを上流の彼らに報告すると、ライズはないがフライをキャストすると、たまにフライへ出てくるんですよとの答えに、「直ぐ戻るよ!」っと、大急ぎで早朝のポイントへ逆戻りです。

上流のポイントへ到着したときには、なんとボスだるまさんは1匹釣っていたのです。そこへミヤキンから「研さん、日頃の行いが悪いんじゃないの?」っと笑いだし、強烈な一撃を食らいました。
こんなに健全に生きている人間を捕まえて、それはないだろうと笑い飛ばしながら準備をして、ボスだるまさんから「ここの辺りにシラメがいるみたいですよ!3回くらい出ましたから」と教えて貰っている間に、その横でミヤキンがヒット!「ウヒョー!」と叫び出す始末。一瞬ヤバイと思いましたが、その後、彼はバラしてしまって、私一人取り残されたのではないと安心しました。しかし、安心したのもつかの間「ライズだ」っと言い狙い始めた彼は、またまたヒット!そして「これでボーズは免れた!ホーッ良かった〜!」っと、またまた強烈なプレッシャーの一撃を食らわしてきたのです。その後、負けじとライズを発見した私は直ぐさまキャストするが無反応で、水面がギラつく場所にフライが入ったのでピックアップしようとしたとき「ピシャ!」とフライに出てしまったのです。しかし、フライがよく見えていなく空振りをしてしまったのです。そこへ、またまた「ミヤキン」がヒット!2匹目である。そして「ボスだるま」さんは3匹釣っていたのだ!
しかし私には、ライズが発見出来ず、風波の中に出来るフラットな部分にフライをキャストしていると「ピシャ!」っと突然フライに出てくるのです。しかし、これもまた空振り!・・・・・・・    ヤバイ!・・・

またまた今回も風に翻弄されライズはないし・・・・、仲間は早々と釣っているし・・・・、プレッシャーはかけられるし・・・・、自分はフッキングしないし・・・・

すっぽ抜け、空振りの連発!こんな事は何年も無い経験でした。しかし、それは運というものではなく、そこには原因があったのです。

 

それは、まず一つ、メガネです。

ここ最近、近視の度が進み、メガネを度数を変えたのですが、偏光レンズが間に合っていなく、前のメガネだと視力は0.6〜0.8位しかないのです。そこで今回はフライが小さいということもあり、偏光よりも視力優先にして、普通のメガネのまま釣りだしたのです。そのために水面が波立っていて一部の所では見えていたのですが、広範囲に見てライズや魚の気配を探すことが難しかったのです。偏光をかけずに釣りをしたという経験はなく、ある程度は見えていたので、これでよいだろうと思っていたのですが、そうではないですね。偏光レンズはかなり重要だと再認識しました。

その次に、朝の寝坊で、焦りが出ていたこと。

そして、これから先、さらに悪くなるかもしれないという悪い条件の中、仲間に先に釣られてプレッシャーが掛かり、さらにリズムが狂ってしまったのです。

偏光は大切ですね。寝坊もダメですね。

そのとき流下していたフライは#20前後のユスリカやストーンフライだったので、慌てて前の偏光をかけ、ライズを探したのです。

そして少し上流へいきライズを発見!そしてフィーディングレーンにフライを入れ、ゆっくりとフライを流下させていったのです。シラメはフライを発見しゆっくりと寄ってきてフライを吸い込んだのです。「ビシッ」間髪入れずにフッキングすると「バチャバチャバチャ!」ヒットしたのですが、フッキングしたのは背中でした。

「スレだろうとなんだろうと釣ったんだからいいじゃん」と自分に言い聞かせながら、早くプレッシャー脱出したくて必死でした。


これがプレッシャー脱出のきっかけとなった、シラメです。

そしてストマックの中身を確認し、直ぐさまストーンフライから小型のピューパフライチェンジです。

その後は落ち着き、ライズを見つけ、直ぐさまヒット!  


朱点の多いアマゴでした。2匹目

ボスだるまさんの言っていたとおり風は段々と収まり、水面はフラットになったのです。

でも期待していたボコボコのライズは無く、時折ライズリングが広がる程度、この写真の中央に少し白くなっているのがライズです。

 

こうなると、ライトパターンがハッキリと出てきてしまい、誤魔化しがきかないミッジングが始まるのです。

この時までに、釣り人は私たち3名を含め10名近くいましたが、釣っていたのはトラポンメンバーのみ。ほとんどの方達はフライに出ることが少なかったようです。

このようなフラットでは、ライズは簡単に見つけられ、しばらくすると時々ですが2〜3回連続でライズする個体を発見できるようになったのです。しかし、簡単ではありません。トラポンのライズと同様のスタイルです。そして流下している虫をよく観察するとさらに小型化していたのです。

そこで使用したフライはTP88#26 トライアングルミッジ

 3匹目
連日の釣り人でスレスレとなり、ゆっくりとフライを見極め警戒してくるアマゴですが、トライアングルでは一撃です。

フックの軽さ、フッキング率の良さがありこのパターンは生きてきます。

TP88#28に巻いたフライと捕食されていた水生昆虫を比較してください。

 

ヒット!

4匹目5匹目

 

6匹目7匹目8匹目

 

 激シブといわれる状況ですが、次々にヒットさせ、午後2時過ぎには8匹もキャッチしていたのです。そしていつの間にか「ミヤキン」に「オイまた釣れたよ!」逆にプレッシャーをかけたら「もういいわ」と言われたほど。嬉しかったです。ボスだるまさんは僕が4匹目を釣ったときすでに6匹釣り、午後から仕事で帰られました。

5匹目のシラメをヒットさせるミヤキン

 

でもトラポンメンバーはやはり凄いですね!

10月からミッジングをバッチリ練習していて、しかも止水(フラット)での釣りをしてきているから、川へ来たら良い釣りができるわけです。

 

 

9匹目  10匹目

  11匹目 12匹目

 

夕方まで、ポツリポツリとしたライズは変わらず、かなり難しいライズを狙った1日でした。

この時気がついたことですが、先週より今回の長良川は表面張力が高く、魚はティペットのライトパターンをかなり気にしていました。

そこで必要なのが、フライのライトパターンと浮力です。

もさもさのマテリアルの多いフライでは全く見向きもされないのが現状です。

 

このときミヤキンが他の釣り人に声をかけ話をしていたら、あまりにも良く釣れていたから「あんたら沈めて引っ張って釣ってるだろう!」って言われてしまったそうですが、それは大間違いです!私たちの釣り方をよく見ていない証拠。全く解っていないようですね。ちなみに、その方は1日釣りをして1回フライに出てきたそうです。

ほとんどの方が、このようにフラットな状態で、しかも、まばらなライズ、その数も少なく同じところで続かないスローな状態では、フライに出すことすら難しいのです。

実を言うと、そこに、私たちが求めてきたものがあるのです。

ライズはあるけれど釣れない!難しい!

そんなときどうしたら釣れるのだろうか?

それを追い求めてきたのが、TPフックシリーズです。

TP88#28が理想の状態でフッキングしています。これはこのシラメが無警戒でフライを口の中深くに吸い込んだ証拠!

ティペット、ドラック、フライのカラー、サイズ、ライトパターンなどがバッチリ合った証拠だと思います。

解禁から半月、連日釣り人に攻められたシラメですから。

 

それにしても最後は何とかなりましたが、今回も反省しなければいけない点が多く、思うように行動が出来ていれば20匹は釣れていたと思うのです。

そこで、またまたミッジフライの長良用新作を考えました。またテストして良い結果が出たら紹介します。