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2007年 3月 26日  蒲田川


 

3月24日から子供が春休みになるので、その間にどこかへスキーへ行きたいと家内と子供が言い出し、日頃自由にしている罪滅ぼしとして、最高の案を思いついたのです!

それがこの蒲田川釣行である。いや、釣行ではなくて、家族旅行である!

蒲田川から30分から40分近くには、「朴の木平スキー場」や、小降りで人がほとんどいない穴場のスキー場「平湯温泉スキー場」がある。

そこで、「奥飛騨温泉に入って、飛騨牛を炭火で焼き美味しく食べて、2日間、朝から夕方まで滑りたいだけスキーを楽しむのが良いじゃない!」って、家族に提案しました。

文句なしの 決定!です。

そこで決まったのは、3月26日、27日の1泊2日。

早朝より蒲田川へ向かい、途中の平湯温泉スキー場で朝9時30分に家族を降ろし、私は蒲田川へ・・・・10時に到着し、のんびりと支度して11時からのライズにあわせ釣りに入る作戦なのだ。

ライズが終わる午後3時に奥様へ電話し、スキーに満足しているようならばお迎えにいき、宿へ送って行き温泉を楽しんで頂く、私は夕飯まで釣り?へ・・・・・
電話したときにまだ滑りたいようならば、もう少し釣りをしてから宿へ戻ればベストと考えていました。

家族はスキー! 私は釣り! 最高の組み合わせ、しかも、ちょうど最新作LSロッドの試作品が届いたばかり、蒲田川の超スレスレ鱒でテストが出来るとは最高の条件なのです。

 

当日

一路 蒲田へいや平湯温泉スキー場へ!

3月26日早朝より順調に予定は進んでいきました。

朝9時20分、平湯温泉スキー場到着。  家族をスキー場へ置いていき、私は蒲田川へ。

午前10時前に到着した時、空は今にも雨が降りそうな曇天!

釣りには最高の条件です。

ヤッホー!思わず声が出てしまいそうに爆釣を予想してしまいました!

ルンルンです。

水生昆虫のハッチが始まるまでには少し時間があるので 奥飛騨ハムを作っている青谷氏(僕の師匠の弟子ですので、綿には兄弟子みたいな方です)を誘い、喫茶店でコーヒーを飲みながら、青谷氏が作るテールシチューを4パック注文しに行ったのです。 

        ペパー ハム(ロースハム) と  テールシチュー の真空パック

このテールシチューがメチャクチャに美味い! 1パック¥1,680で購入でき、前回行ったときおみやげに家族へ持っていたら大好評!

今回は4パック購入しさらにペパーハムも!これも激ウマ! 皆さんも一度このテールシチューを食べてみてください。ハム工房 奥飛騨 では通信販売を行っています。

 

話はそれましたが、

ゆっくりとコーヒーを飲んで、11時過ぎになったので、地獄平堰堤下流にハッチが予想される11時半を目指し入っていったのです。

地獄平堰堤下流アルプス広場前まで

到着した直後の天気は曇り! 最高です!

今日はライズでボコボコ間違いなし!!  今にも雨が降りそうな曇天はライズの釣りでは最高なのです。

そして足早に土手を降り、直ぐ近くのプールでライズを探していると、「バシッ!」

いきなりのライズ! これは「イタダキ〜!」と思い、ティペット、フライを結んだ。

今回のタックルは、 K・Bullet LS #2   もう何本目になろうか?3月22日できあがりの試作品です。

リーダーは13ft 7x  ティペットはグランドマックス0.3号 2ft フライはフタバコカゲロウ イマージャー

その準備中はライズを時々していたのですが、その後はさっぱり。

20分くらい待っていると、急に空が明るくなり出し始めたのです。

ヤバイです。

最悪! 太陽が顔を出し始め、ライズが収まってしまったのです。

全く雲がないわけではなく時々曇りになるので、その時をチャンスに、フライをキャストすると、

「バシッ」 ベストのタイミングで魚は出てきたのですが、どうやら魚はスレスレで、フライを口にれていないのでは?と思わせるほど早く、フライは後方へ飛んでいってしまいました。

せっかくのチャンスを・・・・・  最初からフッキングできないなんて・・・・・

そこで、どんどんと太陽が顔ををのぞかせて来る状況に、このままでは釣りにならないと判断し、急遽場所変更!

来る途中で全く車がなかった神坂堰堤下流のポイントへ!

養鱒場のさらに下流まで下り釣り人の車を探したが、全くなし!

誰も入っていないことを確認し、神坂堰堤下流へ入ったのです。

ちょうどそのころからまたまた雲が多く出だし、曇天に!

最高の条件に心が弾み、ゆっくりとプールを見て虫の流下状態を調べながら、ピンスポットまで丁寧にフライを流していったのです。

ワクワクドキドキ です。

前回来た3月8日 12時からガガンボ、コカゲロウと順番にハッチが始まりライズが始まりました。

この状況は先週来ていた友人からも変わっていないとの情報があり、間違いなし!

12時半を過ぎ、この下流のハッチ時間としてはベストのタイミングになり、ゆっくりと釣り上がっていく事にしました。

岩場の大プールを超えた辺りからが核心部分! この雰囲気ならば、ベストタイミングに堰堤下流へ到着しすれば今日は 二桁は釣れる!と・・・・・ニンマリです。

かなり期待して、ゆっくりと釣り上がり、大プールを超えその上流を見ると、

なな!なんと人影が!・・・・・・なんで!????

嘘だろう!・・・・

その様子を観察してみるとそれはなんとルアーマン!

大堰堤の下の大型プールならまだしも、その下流の小さなプールでルアーをキャストしては、ジャブジャブと歩いているでは!

なんでこんな小場所でルアーなんかするの? スピニングリールで30cmそこそこの小物なんか釣っても・・・・ルアーは本流&大物なのでは?

そんな思いでがっくりきながら、少し待って、川を休めてから釣り上がろうと決めたのです。

しばらくして、どこまでルアーマンが釣り上ったのかを確認すると!

なな!なんと! 増えている! 1人から3人に!!

岩陰で見えなかったのだ!

3人でジャブジャブ!

これは最悪と思い、またまた場所変更!しかないのです。

車も無いのに3人もいるなんて!こいつらどこから来たんだろうって不思議に感じました! (後から解ったのですが1台の車で5人で来ていました)

それから、大急ぎで今度は何処へ入ろうか迷ってしまったのです。

前日の大雨で川は10cm位増水状態で下流はさらに水が多く期待は出来ない状態。

そこで、地獄平堰堤上流へ行くことに・・・・

またまた最悪の条件で、天気は、かんかん晴れ!

最初に入った地獄平堰堤下流から、あのまま釣り上がっていれば、時間的にも天気状態も曇り晴れで、良い釣りが出来たはず!

午後2時近くになってしまい、全く大ハズレ。どんどんと天気は良くなってきてしまったのです。裏目裏目で、ライズはみられないし、この時間ではハッチは終わってしまっているようだった。

釣り人に会い、話を聞くと、今日はほとんどハッチが無く、良くないとのことに「だめか!」と焦りながら、次々とポイントへフライをキャストしていきましたが全く反応無し!

最悪です!

このままでは、ボーズ!

あり得ない状況にとまどって、落ち込んでしまいました。

かるかや下の大型プールに差しかかったとき、ちょうど一瞬だが雲が出て、「ピシャ!」とさほど大きくはないがライズを発見!

しかし、それ以後全く無反応!

しばらく待っていると、太陽が雲に入り暗くなった瞬間「ピシャ!」

これだ!

30分以上待ち、次のタイミングをみて、準備して待つことにしたのです。

そして、雲が太陽を遮った瞬間、キャストしました!

「ピシャ!」フライに魚は出たのです!

しかし、フライはまたまた後方へ・・・・・・・

サイズは小型ですが、かなり早くフライに出て、口にさわる程度しかフライをくわえていない状態、超スレスレヤマメ。

またまた、空振りなのです。

最悪、2回出て2回空振り! しかも超小型、超ハイスピード スレスレヤマメ。

このライズを待っている間に釣り人が次々に私を追い越し上流へ釣り上がっていく。

そんな状況の中、彼らの後ろを釣り上がっていっても期待は持てず。

家族にスキーの状況を聞きながら、宿へ行く時間を決めることにしたのです。

その時、私の頭の中には作戦が浮かんでいました。

家族がスキーに満足して疲れていれば、早めに、そう、今から宿へ送っていき、温泉でゆっくりのんびりとしてもらい、夕食ぎりぎりの一瞬に勝負を賭ける!

スキーはどんな状況かと?電話してみると、スキー客はほとんどいなく貸し切り状態で、へとへとになるほど滑って大満足!との答え、そして、明日もあるから宿へ行きたいという、期待していた答えが帰ってきた!

宿に到着したのは午後4時!

私は、ボーズ!  かなり落ち込んでいました。  

今回宿泊したのは、中尾温泉の まほろば別館 

まほろばの直ぐ近くが、禁漁区下流ですので、釣り場からは2〜3分というベストな位置にある宿。

家族が一緒なので、美味しい食事と飛騨牛の串焼き、そして温泉には最高の宿です。(かけ流し温泉の露天風呂4カ所と内風呂)

この霜降り飛騨牛! 最高級の部位 品質の肉を炭火で串焼き!(特注品) これ 前菜です。

 

家族を まほろばへ置いていき、そそくさとバックを部屋に入れ「緊急事態だから(釣れないし)大急ぎで行ってきます」と宿を後にしました。

 

その時の時間はもう4時30分になっていました。

ラストチャンスです!

ここでまた裏目裏目になってしまったら、今日は終わり! 最終最後のチャンスに賭けて見ました。

川へ行き水面を見ていると、時々ではあるがエルモンヒラタが流下していた。

先日、四国 松山で、ヒラタが出てボコボコに釣れたらしいという情報で、ホテルで一生懸命タイイングした最新のスルーウイング・ヒラタが数本あることを思い出し、早速にそれを結び、キャスト始めたのです。

大岩の間、深いポイント、ゆっくりと流れる水面そんな条件の場所を探しながら、丁寧にここはいるか?ここは?ってピンスポットにフライを打ち込んで行くのです。

今回の新試作品ロッドは、フライライン10cm いや、フライラインなしでリーダーだけ、その長さは17ft前後あってもピンスポットにフライを直撃出来るのです。

その正確さは抜群! やはりバットに40トンハイカーボンを使用している結果、ロッドがブレ無く正確に狙うことが出来るのです。

使いやすさは見事!

でも、魚が出てこないので・・・・・・

その直後、岩と岩の間の深くなっているピンスポットへフライを入れ、ロッドの長さを利用しフライを渦に停止していると、

「スポッ」 フライが静かに吸い込まれたのである。

間髪を入れずに「ビシッ」とフッキングすると。

「ドバドバ!」

デカイ!

「ドバドバ・・・・・」

いきなり尺イワナ!が・・・・・

大興奮でした!

30.5cm

ベストなコンディションのイワナが釣れ、ボーズを免れたことに感謝。夕方行くことを許してくれた奥様に感謝!です。

そして、気をよくして釣り上がっていくと、小振りなヤマメが2匹釣れ。ほっと一息。

夕食の時間が気になり、6時には帰ってきますと宿のご主人に言ってきましたので、釣りの制限時間は5時50分まであと30分少々でした。

時間的に見て、釣りが出来るのは後1カ所位です。

大岩の横のプールをラストチャンスと決めそこに向かっていくと、その手前のポイントで良さそうな場所を発見。軽い気持ちでフライを流してみると、

「バシャッ」

しかし、フライが沈まないのです。

フライにライズしてくるのですが、水しぶきが上がるのみ。

なんてスレているのだろうと思い、スルーウイング・フライからツイストウイングフライへ変更

しかし、またもや同じ状況!

それ以後いろいろなフライを試しましたが全く無反応でした。そこで時間が無駄になると思い本命のポイントへ・・・・

まずは流れ出しから丁寧にキャスト!

1投目からベストの位置にフライは入り、このロッドのすばらしさに感激しながらもフライを流していくと、

「バシャッ」

出ると予想していたにもかかわらず、痛恨のすっぽ抜け!

そして、その後何度か同じ場所へキャストするが無反応!

そこを諦め本命の確信ポイントへ・・・・・・

2本の流れ場集まりゆっくりと流れて水深があり最高のポイントです。

1投目、またまたベストの位置にフライは着水。

ゆっくりと流れが合わさる部分にフライがさしかかったとき、

「スポッ」・・・・ゆっくりと頭を水面から出してフライを吸い込んでいったのです。

タイミングを見て、自然にロッドが動いていました。

「ドバドバドバ・・ドバドバ!」

一気に大岩の下へ走り出したのです。

これは潜り込まれてしまうと思い、必死に抵抗すると、またまた水面に出てきて、「ドバドバドバ」

「デカイ!」 「デカイッス!」  「ホーッ!」 大騒ぎ!

水面に出てから大暴れして、一気にまた流れの中へ走り出し、そのまま川を下りそうだったので、少し下流の緩い場所へ強引に引き寄せ何とかランディング!

久々に見た蒲田の大イワナ!  34cmでしたが、興奮の1発!

このデジカメには17:41になっていました。

今日は、裏目裏目でボーズで終わると思っていましたが、9回2アウト サヨナラホームランを打った感じです!

55分に宿へ着き、10分間温泉で暖まり、囲炉裏で飛騨牛の串焼き!

メチャクチャに美味い!そしてビールも最高。

それから、フルコースの食事が出て、最高の1日になりました。

 

翌日は、朝3時半に目が覚め、フライタイイング!そのフライを持って、早朝から昨日フライを口にしなかった魚とフッキングミスをしてしまった魚を狙いに行きました。

朝食前の早朝リベンジです!

このイワナは前日フッキングミスをした魚

このイワナは27cmありましたが、フライを口にしなかった魚です。

これでしっかりとリベンジをして、安心!

宿へ戻って、子供と温泉に入って家族旅行!

ゆっくり朝食をして、いざスキー場へ!

しかし、天気は悪くなってきて、ベストタイムの11時には本降りになってきたのです。

この雨は、釣りでは最高の状態でしたが、ベストタイムの12時には、「スキーウエアーが雨でベタベタになり帰りたいな〜っ」て電話が入ってしまったので、午後1時まで釣りをして、帰ってきました。

電話がかかってきたとき、ちょうどライズが始まったばかりで、1時間待ってとお願いをして、

27.5cmのヤマメ

今年の蒲田はヤマメが23cm〜28cm位になっておりかなり面白いです。

午後1時までには良い魚を幾つも釣り、心おきなく、ライズを後にして帰ってきました。

 

皆さんも家族旅行は、蒲田が良いのでは?

来年も家族は、「朴の木平スキー場と平湯温泉スキー場の両方行きたいね!」って言っていました。

 

今回のLSの試作ですが、かなり正確にフライが打ち込め、九州や四国で使用していた物よりかなり性能はアップしています。