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2009年 6月17日

LS#2で使用する最新のフライラインのテストに渓流へ行ってきました!

先週に続き、またまた中部地区の河川へ行ったのですが、

先月までは、K・Bullet や KenCubeネットショップの販売を行うための、配送センター&事務所の引っ越しなどで、最近までは全く動けなく釣りに行けなかったのです。

毎年は、雪代が落ち着く6月がベストの時期で、そのために5月中に全ての事を終えておこうと予定していました。

予定通り、ようやく時間が取れて、先週から山岳渓流へいろいろなものの開発品テストに向かったのですが、

今年は驚きました!

期待していた6月のベスト水位の状態では無いのです。

6月というのに、川の状況は7月中旬ごろの状況なのです。

すでに水温は高く、ハッチが終わり、水位は減少・・・・

8月になったら、これどうなってしまうのか? 少し心配してしまうほどです。

この状態から推測しますと今年は、4月5月は最高の状態だったでしょうね。

6月でこんな状態とは。川を見て驚きました。

そこで、このままゆっくりはしていられないと思い、今週も慌ててテストに行ってきました!

 

 

先週は、LS#3で使用する新しい#3ラインのテストでした。

#3ラインは、LS専用ではなく、これから源流で使用するJFシリーズ、WT#3、EX#3でも使用出来るラインです。

 

このラインの特徴は、(#2から#6までのラインを以下の考えで制作中です)

・繊細なティップ

繊細なティップを持ち、渓流やフラットな水面にラインを落としても静かに着水できることを基本とし

渓流の釣り上がり、ミッジング、マッチング・ザ・ハッチで静かに魚を驚かすことなく釣りが出来るティップをデザインしました。

・パーフェクトプレゼンテーション

テーパーを、ターン性能が良くなるようにと風を切りターン出来るテーパーに仕上げてあります。

・ロングキャスト

オーバーヘッドキャストを基本として、飛距離が伸び、しかもターンが美しく行える設計をしました。

・シューティングスペイ & スペイなど

シューティングスペイとかスペイラインは基本的にティップが太く、ウエットフライやストリーマ用に設計されたものが大半です。そこで、このラインは、渓流の大型プールへ行った時、河川でマッチング・ザ・ハッチを行っている時に、バックにブッシュや土手があり、キャスティングが出来ない場所でライズしている時ってよくありませんか?

そんな場所で、シューティングスペイ、クイックスピン、スネークロールなどバックスペースを必要としないキャスティングが行えるようなテーパーデザインを行ったのです。

渓流でシューティングスペイが出来たら・・・・・

通常のラインでも出来るのです。出来るのですが、今ひとつ飛距離が出ないこと。行いにくい事。

その部分を解消したく、今回のラインは設計されました。

 

10m弱の長さで、先端から6mくらいまでは繊細な設計で、渓流の釣り上がり、フラットなプールでのマッチング・ザ・ハッチには最高のラインに出来ています。そしてそこから徐々に太くして、Dループでパワーを蓄える設計にしたのです。

繊細な釣りとスペイキャストをマッチさせた過去にないラインなのです。

 

グランド、管理釣り場、大型河川でのテストは終了し、あと残すは渓流のみの状態でした。

大型河川でのキャスティングです。

 

先週、中部の山岳渓流でのテストを終了し、#3、#4はOKになりました。

#3ラインと、#4ラインは、7月後半には出来上がって来る予定です。

そして、

今週は、LS#2を使用して、 このシリーズの#2ラインのテストに行ってきたのです。

 

2009年6月17日

まず向かったのは、先週大物をヒットさせ、手前の岩に潜られて悔しい思いをした場所です。

これは、夕方の写真です!

 

朝一番、先週夕方に行ったあの場所へ行ってみると、そこにはすでに釣り人の姿があり、よく見ると、ルアーの2人組みが入っていたのです。

少しの時間見ていましたが、細かく丁寧に、キャストし続けています。

このまま待っていてもしょうがないとこの場所を諦め、

本来の目的である#2ラインのテストを行いに

源流へ向かいました。

 

源流へ到着してみると、この日の朝1番に入川したかのような、足跡があるのです。そこで場所を変え、足跡の無い場所を探すのですが、何処もが足跡だらけ。

1〜2日前のものと思われる場所へ入ってみました。

砂浜に着いている足跡の状態を見て、どれくらいの数釣り人が入っているか、解るのです。

但し、それは前回降った雨のあとからの人数なのです。

 

あまりにもの釣り人の多さに驚きました!

 

 

そんな厳しい状態の中、良い釣りをしていくためには

必要な事が多くあります。

まずは、

「正確にピンスポットへフライを送り届ける事が出来るか?」です。

しかも、1キャストで!です。

そして、さらに重要なのが、フライ着水後、ドラグフリーで流す事が必須の条件なのです。

それを行うには、

ラインは必要以上水面に着いてはならないのです!

そして、

ロッドを上げるだけで、簡単に水面から剥がれ、リーダーとかフライのみが水面に触る程度がベストです!

 

これを行いやすくするためのロッドそしてラインが必要で、それを開発研究しているのです。

 

このことは、とても重要で、

今までのフライラインは、水面にラインが着いてしまうとロッドを上げるだけでは水面から剥がれてくれなく、

結果 、メインディングを行って流れを回避し、ドラグがかかりにくくするしか 方法はなかったのです。

しかし、今、私が作り出そうとしているラインは違います。

水面に着いたラインでも、ロッドを上げるだけで、ラインが持ち上がり、

流れに捕らわれない、Specialな軽量ライン ティップなのです。

それでいて、正確にフライを打ち込めるパワーがある事。

理想のラインなのです。

 

思い通りのものが出来ていました!

 

 

 

狙ったピンスポットへ、正確に

第1投目から入っていきます。

リーダーは12ft ティペットは3ft

15ftでもさらに長くとも、全く問題はなく

正確にキャストが出来、

大岩の前でフライを停止させるなど

小技がびっしりと行えるのです。

結果

 

フライをゆっくり流していくと

イワナは慌てることなくゆっくりと

水面から頭を出して、

「パックリ」とフライを咥え たのです。

それも

スローで見ているように

ゆっくりと、全く無警戒でフライを口にしていました!

それは、

フライにドラグが全くかかっていなかった証拠!

 

フライに出た瞬間に

「これはデカイ!」

そう思いました!

 

ゆっくりフライを口にしてくれると、

ゆっくりと慌てずにフッキングが出来ますから

かけ損ねる事もありません。

 

ヒットしてからは、フライに出てきたゆっくりとした動きとは逆に、

一気に走り

ロッドを曲げ、岩の中へともう突進です!

 

強烈でした!

 

 

 

なかなか源流ではお目にかかれない

素晴らしいイワナがヒットしました!

 

 

多くの釣り人が入っている中で

強者である大物をヒットさせるのは、

第1投目から、

完璧なフライの流し方をする事です!

 

 

それを行うには、

いかに正確なキャスティングが出来るかどうか?

そこにかかってきており、

使用するロッドがとても重要なのです。

バットの柔らかいロッドでは、フライよりも先にラインが水面に着いてしまいます。

それは、力学的に避けられない事なのです。

図で表しますとこの形になります。

皆さん、多くの方がこの ボヨンロッドを振っていませんか?

少し前までこんなアクションのロッドが大流行!

図の7までロッドが曲がってしまうから、ループの下側が先に水面に着いてしまうのです。

世界的にも珍しいアクション

Japanアクション この特注フライロッドを Japanモデルと言うようですが、日本だけ特別と思われていますが

これ、日本ではなく、一部の方々が推奨したアクションで、私はこれを良いとは思ってもいません。

それに、この様なバットの柔らかいロッド

ティップが重いロッドは、

繊細なライン、細いラインが使用出来ないのです

それに、急激な魚の出にも対応が出来なく

フッキングミス

合わせ切れの連発を起こしてしまうのです。

良い事は無し。

全くないわけではなく、写真を撮った時、小さな魚でもロッドが曲がり写真写りが良い

それ以外無いのです。

この図を見てください。

図1でフッキングを行います。

K・Bullet ならば2でロッドは止まります。

しかし

バットの柔らかいロッドを使用していますと

図2でロッドは止めたつもりでも、柔らかさの反動は大きく出て

図5までロッドは動いてしまいます。(A)

 

さらに、グラスやバンブー、重めのカーボンロッドでは、 重さでトルクのかかった反動が出てしまい、細いティペットは簡単に切れてしまうのです!

そして、魚がハイスピードでフライに出てきた場合

柔らかいだけに瞬時の合わせに遅れやすくフッキングミスが連発!

次こそは、遅れなくフッキングしようと、さらに早く強く合わせるようになって、

タイミングが合った時は、大きな反動で、合わせ切れの連発!

最悪の状態に陥ります。

 

話はずれましたが

先ほどのループ展開図ですが、

柔らかいロッドは、ループの下側が先に水面に着いてしまいます。

そのままフライを流していくと、

ラインが先に流され、ドラグが簡単にかかってしまいます。

そこで、

メインディングを行い、ラインを上流部へ持って行き

ドラグがかからないようにするのです。

瞬時に、ベストなメインディングが出来ますか!

しかも、大切なのは第1投目です。

ここで、メインディングが小さすぎた!とか 大きすぎたとか! ミスキャストしたとか!

大切な第1投目が、完璧に出来ますか?

 

難しい事を行いすぎです。

このアクションで、このループで、この状態の中、第1投目から完璧に行う事はとても難しいのです。

では、どうしたらよいのか?

簡単です。

この逆の発想を持ち、

先端の軽いロッド

バットが必要以上曲がらないロッド

正確にキャストが出来るロッド

これを使用すればよいのです。

 

これは  K・Bullet LSが作りだす

ループの図です。

LSはロッドティップが柔らかく

図 ループdで回転運動を与え

しかもその直径を小さくし

eそしてfへと形を変えて行くのです。

リーダーでこの状態を作り出す事が可能なのです。

K・Bullet LSというロッドは、

#2という軽いラインをキャスト出来るように設計されながらも

9ft8inという他にない長さですが、全く持ち重りをしません!

それは、ティップがメチャクチャに軽いからなのです。

リーダーだけでも正確にターン出来る性能は

図dの回転運動

強靱なバットは、この長さをしてもぶれない為

そして、反動を最小限に抑えているから、合わせ切れも全くなし

瞬時の合わせにも、敏速に対応出来るのです。

 

ですので、

 

第一投目から、正確にキャストも可能で、

15ftのリーダーシステムを使用しても、それ以上でも

ピンスポットへフライが届くのです。

しかも

メインディングはほとんど無用です!

このことを気にして 釣りビジョン ハイパーエキスパート をご覧ください。

私の釣り方では、メインディングはほとんどしません!

 

これが、最新の科学で理論から生み出され 開発に開発を重ねたロッドなのです。

 

未だにボヨヨンとしたメインディングを必要とする難しいロッドを使用されてはいませんか?

難しいロッドで難しい釣りをする時代ではありませんよ。

 

疲れないロッドで、簡単にキャスティングして、気持ちよく良い釣りをする時代なのです。

ですから、他の方々が入っている場所でも

気持ちよく、大物が釣れるのです!

 

 

ユウタロウも 渓流2回目でありながら、ピンスポットへ気持ちよくフライをキャストしていき、連続ヒット!

 岩の陰から

一段先のプールの大岩の

暗くなったピンスポットへフライをキャスト

 

時々、どこがポイントか解らなくなると

振り向いて

「今度はどこに魚は着いているの?」

そんな事を聞きながら

狙い通りにフライを流していました!

 

息子の釣りを見ていて思ったのですが、

やはり始めの1投がかなり重要で、

そこに至るまでに、長い時間を要したり

フォルスキャストを何度もしたりしますと

魚は、隠れ、最高のポイントでも釣れなかったりしていたのです。

 

何が重要なのか!

どうしたら良い魚が釣れるか!

 

徹底的に教え込みました!

 

このプールでも、3連発!

 

左に、中央に、右に!

ヒットしたら場所を荒らさず下流に魚を持って行き、

下流に下がってランディング!

 

基本です!

 

 

谷で満足した私たちは、下流の本流へ大物を捜しに移動!

 

 

LS#2で

#2ラインを使用して

ロングキャスト&繊細な釣りです。

 

フライは#10

広いプールで、魚に警戒されないよう

下流からロングキャスト!

 

すると、三角の大きな頭が水面を割り

ヒット!

 

水面で

大きな水しぶきが上がり

「ドバドバ・・!」

その後一気に走り出しリールのドラグが鳴り!

猛スピードで走りだしました!

「ヨッシャー!」

幅広の尺ヤマメです!

 

やっぱLSは凄いです!

こんなに多くの人が入っている場所で

こんなに気持ちの良い釣りが出来るのです!

 

「父さん凄いね!」と

一部始終を見ていたユウタロウもやる気満々!

先ほどとは違う渓相に

この渓相は

 

どこに立ち

どこにキャストして

どこにフライを流すか?

どの位置まで

何回くらいとか。

 

詳しく、技を教えていくのです。

 

すると

次々にフライに出るようになりましたが

 

フッキングミスで、フックにかからないのです。

それはなぜなのか?  どうしてフックがかからないのか?  それには、理由がある事も教えました。

どう回避していくのか!

全て、細かく説明していきますと

その直後から、連発ヒット!

 

23〜27cmのイワナをいくつか追加しました。

そして、友人が2週間ほど前に35cmのイワナをヒットさせた場所へ来ていまして、教えてくれた場所へフライを何度も流すよう指示しましたが全く無反応。

そして、次のポイントの手前、流心脇へフライをキャストして、3〜4回目だったでしょうか、

三角の大きな頭が水面割り、

「ビシッ」

「ヨッシャー!ヒット!!」

「デカイ!これデカイ!!」  とユウタロウは大騒ぎ、初の大物ヒットです!

 

強引なやりとりを見て、「ラインが切れるから、糸を出せ!早く糸を出せ!!」って私も大騒ぎをしていました。

その後、魚は急流に乗り、下流へ走り! 岩をくぐっていったのです。

「引っ張るな!岩にすれて切れるから、逆にラインを出して、フライラインになるまで出せ!!」

私も必死になり、岩をくぐったラインを手で取り、その先を魚を見ると、かなり大きなイワナ!が、くねって大暴れしていました。

糸を切られないように、流れに入って岩の先のラインを手で持ち、たぐり寄せ、ネットへイワナを入れたのです。

「入った!」

しかしです!

そこで、沈んだフライラインの水の抵抗と思われますが、ラインが急に引っ張られて、イワナは大暴れして

つるりと ネットから出て行ってしまったのです。

「あ〜逃げた! しまった!!」

イワナは猛スピードで走り、次の岩へ入ってしまったのです。

そして、ラインを手で持ち魚が着いているか感触をみている時、

クンクンとあった感触が、「フッ・・・」っと無くなり、

するするとラインが寄ってきたのです。

切られてしまいました!

 

一度 ネットに入れた時、

これだ、友人が釣った35cmのイワナと解りました。

「あー残念! 逃げられた〜ァ!凄い引きだったよ!!」とユウタロウは興奮していました。

渓流で、しかもドライフライで、#2ロッドでこのサイズは、なかなか経験出来ないですからね!

その後、とうぶんこの話で盛り上がりました。

 

 

その後、私も少し釣り 終了!

夕方は、さらなる大物を求め移動です!

 

結局、新しい#2ラインはかなりの良い出来で

先端から3分の2は、完璧!

これで満足ですが、

バット部分のテーパーをもう少し変更したらどうなるのか?

もう少し軽くても良いのではないのか?

そんな事も思いまして

新しい図面を書き、再度サンプルを作り

比べてみる事にしたのです。

 

そして向かったのは、

先週やられたリベンジです。

夕方またルアーマンが居たら、違う川へ行く事にして向かいました!

スペイフライ

ウエットフライ 等々・・・・

 

 

狙うは先週切られた大物!

 

SD#8

パワーヘッドフローティング

今回も 3m T2ティップ

これ以上ティップが長いとダメです。

スコンと沈めて

水面下までフライを上げて探る。

 普通の当たり前の釣り方では人の多い川では釣れません!

独特の、ウエットフライの基本スタイルで探ってみました。

 

入って十数投目。

フライを押さえ込むような感触があり

「ヒット!」

今回は潜られまいと、引き寄せてみると

思いの外、簡単に寄ってくるのです。

先週の魚とは大違い!

 

 

冷静に慌てることなく、引き寄せました!

 

 

 

なかなかの良いサイズに

魚をみて少し驚きました。

 

逃げた魚は大きいと言いますが

本当にそう思いました。

 

 

45cm強

ヒレピンの美しいニジマスです!

 

 

ユウタロウは、この日もウグイを連発!

川でのダブルハンド2回目で

まだシューティングスペイがそこそこの飛距離なので、ダウンクロスの釣りしか教えていないのです。

 

人の多い場所では、釣り方で大きく変わりますから

次回は、もう1歩先の釣り方を教えます。

夕まずめもこのままさらなる大物をとも思いましたが、

せっかくならば、ユウタロウにLS#2でウエットの釣りを教えてやりたく

早々に切り上げ、次のポイントへ!

そこで狙うは、35cm前後のイワナとヤマメ

 

ライズがあってもフライをキャストするな!・・・・・

いつまで待てばよいのか

どのタイミングで釣りをし始めるのか

川原で待ちながら、

「こんなに待つならば、もう30分ダブルハンドやってこれば良かったな〜・・・」なんて話をしていました。

 

そして、制限時間

1発目にヒットしてのは、20cm台のイワナ

まだまだ、これから!・・・・・

大物が出るから!

 

キャストの仕方

立ち位置

フライの流し方

秘伝を教えました。

 

ユウタロウも ヒット!

「これが イブニングのウエットの釣り方!だよ 解った!?」

「解った解った!こんな感じとはね! こうやってやるんだ・・・・ふ〜ん。」

 

結局、イブニングに大物は居なく、今年は人が入りすぎのようでした。

 

 

今回 ラインテストもかねての釣行

人の足跡だらけの川でありながらも

なかなかの良い釣りが出来ました!

 

尺イワナ、尺ヤマメは、ロッドとラインのおかげです。

1投目からいかに正確にキャスト出来るかなのです。

ダブルハンドも同様

扱いやすいタックルがある事が、良い釣りに多く巡り会える秘訣です!

この場所、スペイもシューティングスペイもバックスペースが無くやりにくい所で、

クイックスピンが大活躍!

 

初心者でも使えるものは、エキスパートが使用してもさらに使いやすいという事。

結論は、使いやすいものは誰が使っても使いやすいのですね。

 

これからも、さらなる良い釣りが出来るよう、もっともっと研究し、新しいものを開発してまいります。