2011年NewLS#2で狙う寒狭川
2011年 2月 14日
解禁から1週間ほど過ぎた寒狭川へ行ってきました。
この日も朝3時から事務所に入って、大急ぎで仕事を行い、現地に到着したのは午前11時。前回よりは少々早い時間に着きました。
夕方には仕事があるので、それまでの3時間が今回釣りが出来る時間です。
思っていた通り、既にライズは始まっており、前回入った場所には多くの釣り人が釣りをしていました。
その間隔は、5m前後で、どこにも入川する場所がなく、下流のポイントへ行くと、そこにも人。
平日というのに多くの人で驚いてしまいました。
さらに下って行くと、ぼうぞれ堰堤というポイントには2名しか釣り人はいなく、慌ててそこへ入ることにしたのです。
今回、持ってきたロッドは、SP#4 と New LS#2 New LS #3
前回、釣りをしてして感じたのは、
この寒狭川はロングキャストしても15m少々であること。
今年の寒狭川は、水量が少なく、ほとんどのプールで流れがなく、鏡のようなフラットな水面であること。
そこで、今回使用するロッドは、ラインの重量が軽い方がより静かなプレゼンテーションが行え、魚を脅かしにくいことから、#2がベストであろと
最新の New LS #2 を選んだのです。
ラインは、シューティングスペイラインS #2
ランニングラインは、EXシューティングライン フローティング コアイン接続
使用したリーダーは、今マッチングザハッチ用に開発している KenCube リーダー 9ft 7X
ティペットは、GM 0.125号 60cm
今、KenCube では、リーダーを開発しており 9ft 、12ft、15ft の3種類を制作しようとテスト中なのです!
今回釣りがしたかったのも、このリーダーのテストがしたいことがありました。
さらには、New LS #2の能力の再確認です。
New LS #2は、#2という軽いラインを驚くほど飛ばしてくれ、
今までよりもさらに軽くなり、
合わせ切れを起こしにくく、コントロール性能も上がり、
さらに釣りやすいロッドに生まれ変わったのです。
この極細ティペットでどこまで釣りが出来るか?再確認したかったのです。
このポイントはいつもそうですが、
流れが緩く、難しいポイントです。
今年は、渇水だけにさらに流れは弱く
鏡のような水面の中での釣りとなりました。
激シブのライズ
しかも、あいていた場所は、ライズは少なく厳しい釣りのスタートとなりました。
釣り場に入っていって、釣り人に一声掛けようとしたら、なんと友人のS氏!
朝からの状況を聞き、すぐ下流に入れてもらったのです。
フライは、前回のストマック調査から、早い時間は大型のピューパであろうと
TP88 #22 スパークリングピューパ
まずはこのフライから結びました。
まずは、ライズの観察です。
15mの半径以内にいくつかのライズはありますが、すべてが同じところで行われないのです。
てんでバラバラ。
パッと見れば、いくつもライズがあるように感じますが、一つ一つのライズを見ると、単発なのです。
そこで、時々あるライズにフライをキャストしてみました。
ライズが出来だ場所の上流から、ゆっくりと流れていくフィーディングレーンにぴったりと合わせ、フライ先行で送り込んで行ったのです。
しかし、全く無反応でした。
???・・・・・・・・
なぜ?
ベストな状況です。
フライが悪いのか?
次も同様にしましたが、全くダメ。
その次のキャストもその次のキャストも・・・・・・・
全くでないのです。
おかしい?
どうなっているのかと魚の動きが見える位置に移動し、ライズする魚の動きを観察してみることにしました。
すると、
流下する虫が少ないのか、流れがほとんど無いことが原因なのかわからないのですが、
魚はランダムに回遊し、ライズをした直後に上流や下流または奥や手前にと、気まぐれに泳いで行ってしまうのです!
ライズした場所にフライをキャストしても釣れない訳である!
フライを流し込んで行っている間に魚はどこかへ泳いで行ってしまっているのです。
それと、魚は相当スレていて、前日の日曜日に、相当時間、ラインでたたかれたかのように
#2のラインで少しでも強めのプレゼンテーションを行うと、辺りのライズがなくなってしまうほどでした。
私が入れた場所は、かなり水深が浅く、魚は警戒しやすい環境であることは承知していましたが、
多くの水生昆虫が流下すれば、警戒心は薄れ、捕食に一生懸命となり、逆に浅い方がよく釣れることはありますが
今回は、流下がかなり少なく、警戒心の方が先にきてしまうのか、プレゼンテーションには細心の注意が必要な状況でした。
今回#2ラインを選んだのは、ベストな判断と感じました。
ライズした魚を目で追い、泳ぐ方向にキャストして待ってみると、ヒットです!
1匹目
解禁から、1日も空かすこと無く連日釣り人が入って、
スレスレに教育してきたシラメ!
魚のサイズは小さいけど
なかなか手強い相手です。
70cmアップの巨大ブラウンも
このシラメも同様に面白い!
簡単に釣れないから面白いのです!
ゲームです!
ここでニンフなどをつけたらゲームは成り立ちません。
エッグフライでも、MSCでもピューパでも何でも釣れます。
マーカーをつけても、マラブーで引っぱりをやっても釣れるでしょう。
でもそれは、全くライズが無い状況ならば、しかたなく行うべきで、何も釣れずに帰るのはバカバカしいものです。
しかし、“少しでもライズがあるならば、水面で、ドライフライで釣れるはずです!”
少しやって、釣れないからとフライを沈めてはダメです!
それは、魚との勝負に、戦うことをせず、しっぽを下げ情けなく後ずさりする負け犬になってしまいます。
ライズがあるならば、必ず水面で挑戦してください。釣れなくても挑戦して悔しい思いをしてください。
考えることは次につながります。
フライがきれいにながせる場所で、水面にライズしているならば、ドライフライで釣れます。釣れるはずです!
どこかに突破口があるはずです。
それを発見したとき、1匹目を手にしたとき、感激は何倍も膨らみ、このミッジングの面白さがわかります。
こんな小さな、しかも養鱒場から持ってきたばかりの放流魚です。
水中で釣ってしまったら、難しさは無く養鱒場の生け簀で釣っているのも同様です。
しかし、ドライフライとなると話は全く違うのです。
これは、ニジマスではここまでシビアにならないのです。
それは、アマゴとヤマメが持つ能力、性格なのでしょうか、放流直後から賢いのです。
だからシラメのミッジングは面白いのです。
その後、
その場所ではライズがほとんどなく、
泳いでくる魚の数が少ないことと
ハッチが少なく、浅いためにかなり広範囲に魚が動いているので
場所がよくないと判断し、上流の深場へと移動しました。
釣りは早めにこの判断をつけることが重要なのです。
2匹目
ヒット!
フライは、TP88 #22に巻いた
スパークリングピューパ
ストマックを確認してみると
ほとんど出てこないのです。
ファイト中に吐き出してしまったのでしょう。
よくあることです。
これでは、状況が見えません。
魚の動きを見ていると、このフライで問題はなさそうなので、そのまま使用。
3匹目をヒット!
きれいなシラメ
TP88を発表したとき
多くメーカーがこれによくにたフックの形状やライトウエイトのフックを慌てて発売してきました。
しかし、
軽さが違うのです。
その能力は桁違い。
形ばかりまねても、ゼロからの開発ではないのでその本質がわかっていない。
所詮パクリ物はそんなものです。
CDCはこの半分でも浮くのがこのフックの凄いところです。
釣れた魚のストマックを見て驚きました!
フライと同様のサイズの虫もいますが
圧倒的に細かい方が多いのです。
そこで、フライ交換
全く無風、流れが弱い
フラットな水面
究極に難しくなる状況です。
そこで、ポツリポツリの単発ライズ
なかなか難しい状況でした。
しかし、
New LS #2は凄いです!
プエゼンテーションの静かさはこんな厳しい場所でも、魚を驚かせにくいのです!
4匹目 ヒット!
フライは
TP88 #26に小さめにタイイングした
ループウイング
ベストサイズでした!
5匹目
連続ヒットです!
フライを別の角度からお見せしましょう!
かなり小さくタイイングしてあります。
フライサイズは#32でしょう。
フックは#26
TPフックは見えにくいので
ここまでローウォーターに巻いてもOK!
爆釣です!
そして、少量のマテリアルでも沈みにくいのです!
※ ローウォーターとは、サーモンフライ出よく使用する方法なのですが、水が少なくなるとフライが小さくなり、フライに合わせたフックサイズでは大型のサーモンは釣り上げることが難しくなるのです。そこでフックは大きな物を使用し、タイイングするフライは小型に巻くスタイルのことを言います。
ここでは、#30サイズのフライを、#26フックに巻き、フッキング率、キャッチ率を向上させました。これもTPフックですから可能な技で、他のパクリフックでは沈んでしまい釣りになりません。がははは・・・・
周りではさほど釣れていませんでしたが、
6匹目をヒット!
フライはバッチリです!
この日の状況は、ライズが少なく
ユウタロウは、上流から下流まで動いていました。
そして
とうとうライズを求めて対岸へ行きヒット!
私は、時々ライズする魚を見つけ、目で追い、フライをキャストする方法で、なんとか7匹目をヒット!
このあたりから、ライズのフォームが変わってきたのです。
ライズが少し大きくなり、時々派手なライズがおこってきたのです。
そんなときは流下する虫が変わってきた証拠です。
ストマックを調べてみると
大型のピューパがハッチしていたのです。
写真上のユスリカは、
このシャーレの中で、羽化しました。
慌ててフライ交換です!
使用したのはもちろん
TP88 #22にタイイングした
スパークリングピューパ
CDCの大きめなバージョン
見やすく、浮力もあり、フッキング率も抜群です!
ライズを見つけ、8匹目をヒット!
この時期にしては
かなりよいサイズのシラメ
ストマックを調べると
ストーンフライまで入ってるのでした!
ピューパも大型になってきており
大正解!
9匹目をまたまたヒット!
結構よく走り面白い!
#2はベストですね!
ギンピカのシラメ
これもかなり走り面白かった!
よいサイズでした!
10匹目をヒット
連発!
TP88 #22
スパークリングピューパ
今度は、パーマークが見えるアマゴ
朱点が鮮やかなさかなでした。
11匹目
またまたヒット!
まるまる太った大型のシラメです。
25cm以上あり
よく走りました!
発売以来 大好評でいつも完売となってしまっている LS#2ですが、
2011年 2月
新しく改良を加え生まれ変わりました。
今回出来上がってきたNew LS #2 は、前回のアクション、性能を生かしながら その高い能力をさらにアップさせたバージョンです。
最新の科学を駆使し、コンピューターで微妙な設計の調整を行い、
東レの50トンカーボンを使用することにより、図面を一新!
新しく、ロッドすべてのテーパーを変え、新しい芯金を制作し、全く新しいロッドを制作したのです。
結果として、ティップ、セカンドで1〜2gの軽量化、耐久性向上が出来たのです。
結果として、
より正確にピンスポットへフライを打ち込めるアキュラシー能力の向上
より遠くへ飛ぶディスタンス能力の向上
さらにフッキング能力の向上
耐久性、強度の向上など
多くのことにおいてその能力を向上させることに成功したのです。
今回、釣りが終わったのは2時過ぎ。
3時間少々という短い時間の中、気がついたら11匹もの魚を釣っていたのです。
流れの中での釣りとは違い、このフラットな中で、数少ないライズを狙い、短時間でこの数が釣れるたのは、NewLS#2のおかげでもあるのです。
ティペットは、最後まで0.125号の極細ティペットを使用できて
合わせ切れは1回もありません!
そして、25cmを超える魚をヒットさせたときでも、この極細ティペットを使用していても
安心して繊細なやり取りが出来ができるのです。
それは、他のメーカーのロッドには無い ティップの柔らかさと軽さ、魚の動きに着いて行けるスピードの速さを持っているからです。
今回の New LS#2は、 NewSDシリーズ NewSPシリーズ 同様に、
LS#2 LS#3ともに東レの50トンカーボンを採用し、最新最先端の技術を駆使し出来上がったロッドなのです。
新時代のロッドだから難しい状況においても、最高に楽しい釣りが出来たのです。
この場所で!この状況で! 3時間少々で11匹ものシラメを合わせ切れも無く楽しく釣れたのも、このロッドがあったことが一つの要因です!
新しく生まれ変わった New LSは凄いです!
あなたも厳しい条件の中でも爆釣してみませんか!
それと、開発中のリーダーは、今のところベストでした!
フラットな水面では、ティペットが引き起こすライトパターンを素早く消すことが必要なのですが、今回使用したリーダーは問題なく思い通りになったのです。
リーダーのテストは、まだ始まったばかり、もう少し流れがある場所などでもテストしてみたいですね。