2011年6月末の阿寒湖
その6
阿寒川
これぞ スーパーレインボー!
「阿寒川の魚って、どうせ釣れてもボロ鱒でしょっ!」
そういわれ、行きたくないと思っていました。
この魚 阿寒川で釣れた魚です!
確かにボロ鱒ですね。
尾びれはないし、背びれもない、しかも口は切れ裂けていました。
他にも 穴が空いていたり、唇が無かったり・・・・・・そんな魚もいました。
「研さんボロ鱒なんか釣っても・・・・」
そんな言われ方をし、私もなかなか行かなかったのです。
ボロ鱒=放流魚=養殖の魚
養殖の魚は簡単に釣れ面白くない・・・・
そんなイメージがありました。
しかし
今回、ニュー阿寒の支配人 輪島さんに誘われ、
阿寒川へ行き
私は、驚きました!
多くの釣り人が入っている阿寒川で、養殖ニジマスは鍛えられていたのです!
スーパーレインボー!
完全無欠の姿で美しい魚をそう呼ぶのがふさわしいでしょうが、
この名に最もふさわしいレインボーが阿寒川に多く生息しているのです!
今、阿寒川は多くの水生昆虫がハッチし、朝から至るところでライズが見られます。
正午を過ぎますと、ハッチする量はさらに多くなるのです。
小さなユスリカから、大小のカディス、コカゲロウの仲間、ストーンフライ、モンカゲロウ・・・
そして テレストリアル
#20のサイズから #4の大型サイズまで無数の虫が飛んでいるのです。
下流の 雄観橋付近はヒゲナガの大量ハッチで、大きな水しぶきが上がるほどです。
夕方になると、ハッチだけではなくスピナーが上空を飛び交い、スピナーホールが始まるのです。
コカゲロウ、モンカゲロウ、カディスのハッチ・・・・
水面は水生昆虫でいっぱいの状況が繰り広げられるのです。
そんな状況になると、ライズはボコボコ!
何を投げてもヒットする状況になると思うのですが、
これが大間違い!
いつも行くヘンリーズフォークの7月の初旬は、
ブラウンドレイクすなわちモンカゲロウのハッチとスピナーホールでライズはボコボコ!
特にミリオネアという場所が私は好きで通っていますが、
スルーウイングのスピナーをキャストしたら、1発でヒット!
簡単に釣れます! ボコボコです!
ブラウンドレイクとオリジナルのスピナーフライ
阿寒川も、全く同じで、多くのモンカゲロウのスピナーが流下してきたら、
ライズが多くなり、キャストしたら簡単に釣れると思っていました。
しかし
ゆっくりと流れる場所でライズしている鱒は、モンカゲロウの流下を警戒し
観察してからライズしますから、安易にフライをキャストしても全く釣れないのです!
キャッチ&リリースが徹底していますから、釣り人に徹底的に教育されていたのです!
私は驚きました。
凄い奴がいたのです!
定期的にライズはしますが、フライには全く出てこないのです。
出てこないどころか見向きもしない魚もいるのです。
私は、いままで、世界各地の鱒を釣ってきました。
どこでも必ず難しい奴と戦い、最後には答えを出して帰ってきましたが
いくら難しいと言われる川でも、1日あれば何とかなるのがいつもでした。
しかし
阿寒川には凄い奴がいるのです。それも1匹ではなくいくつもいたのです!
魚の姿はよく見えていたので、行動はしっかりと解りました!
モンカゲロウのスピナーが、バタバタしながらいくつも流下しても
全く見向きもしないのです。
少しくらい浮いてきたり見に来たりしたならば、興味があることが解るのですが
全く動かないのです。
すると何も見えない水面に向かって急浮上し派手なライズをするのです。
しかも不定期で、突然ライズするのです。
これは、カディスピューパの浮上を追いかけライズしているのでは?
そう考え、
カディスピューパを流しました。
全く無視!
大型のカディスか?と思いキャストしましたが全く無視
#16くらいのBlackのカディスがいましたから
そのフライをキャストしましたが無視!
そうこうしてるうちに「ドバッ!」ライズをするのです。
1時間経っても2時間近く経っても答えはわかりません。
ストーンフライ、カディス、コカゲロウ、アントからビートル、いろいろなフライを使用しましたが無視です。
そうこうしているうちに、多くの水生昆虫が流下し始め、
少し上流にいた魚が、コカゲロウのスピナーらしき水生昆虫にライズするのを発見!
直ぐにのスルーウイングスピナーをキャストしたら反応したのですが、
難しい場所でマイクロドラグが掛かりフライには出ませんでした。
立ち位置を変え
次のキャストで、ティペットを沈めフライを流したらヒットしたのです!
養殖の魚ですが、頭の良さは天下一品!
かなりセレクトしてた魚でした。本当に難しく悩まされました。
ストマックを調べるとスピナーは入っていましたが
多くの個体はなく、ファイト中に食べたものを吐いてしまったのでしょう。
これまでに何を選んでライズをしていたのか?
しっかりとした答えは出ず!でした。
その日の夕方、モンカゲロウのスピナーがいくつも水面を流れましたがほとんど食べられることなく
コカゲのスピナーをキャストしたら連続でヒットしたのです。
ストマックを調べると、中にはスピナーもあったのですが、
こんな小さな物をあんな派手なライズで捕食するとは・・・・
何かしっくり来なくて・・・
でもこの時間は、コカゲロウのスピナーを食べていたことは間違いなく
なぜ、大型のモンカゲロウのスピナーを食べなかったのか?
不思議な思いでそのポイント後にしました。
阿寒川の中間部で、暗くなってきていたので、多くの熊が生息する地域ですし、
熊の糞もありましたので、怖くなり急いで帰ったのです。
コカゲロウという小型の水生昆虫を補食したには少し派手すぎるライズ・・・
どうしても気になり、翌日も挑戦してしまいました。
前日の答えのコカゲロウスピナーが副食でなく主食のようにメインな物なのならば
この日も釣れるはず!それが試したかったのです。
その答えは、全く無視!
やはり!
メインではなくサブの捕食物だったようでそれから2時間、
徹底的に調べました!
かなり悩まされましたが、最終的には、その答えを出してきました!
最終的に釣れたのは・・・・
答えを言ってしまうと、ドラマと一緒で面白くなくなりますので、答えは
この状況を、映像でしっかり撮影してきましたので、
映像でお見せしたいと思います。
かなり面白い映像です!
答えを聞き驚きです!
エキスパートと呼ぶにふさわしいほど
セレクトした鱒たちは、多くの釣り人に釣られ
鍛え上げられてきたからここまで賢くなったのでしょう!
ヘンリーズフォークやミズーリー、シルバークリーク・・・
世界各地の有名なマッチング・ザ・ハッチの川にいる、強者達と比較し
劣ることはないこの阿寒川のスーパーレインボー達。
強烈に走り、ネットに納めたとき、魚の顔を見て
フックの穴が大きく空き、ボロボロになるほどの経験を積んできた強者です。
ただのボロ鱒と呼び捨てるのは、阿寒川の本当の釣りのおもしろさを知らない人が言う言葉でしょう。
ボロ鱒と切り捨てている方達
このスーパートラウトに挑戦してください!
相手にされなく帰ってくるはめになりますから気を付けてください。
久々に興奮し、悩み苦しまされ、楽しい時間を過ごさせてくれた鱒たちがここにはいました。
この時期の阿寒川、スレスレ鱒は最高におもしろいです!
(そんな阿寒川でも、流れのある場所では簡単に釣れます!難しい魚が生息するのは2〜3カ所でしょう。だから、レベルに合わせて釣りが出来るから、みんな楽しく釣りが出来、たくさん釣れて気持ちがよいのです。来年リバースクール・ツアーを企画しております)
その7に続く!
阿寒川爆釣! 執筆中