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2016年 2月8日 寒狭川 解禁

 


メインの広見ヤナも全くライズ無し!

今年の寒狭川は、ライズが少なく厳しい状況でした!

そんなことを知らない私は、

「いつも寒狭川の解禁は、ライズが多いのでTV撮影にいきませんか?」って

釣りビジョンに話をしていたのです。

HyperExpert 2月19日 金曜放映予定!

解禁朝一番、ライズボコボコを予想し、棒夫の堰堤上での撮影を予定していました。

夜明け前から気合いを入れ年券を購入し、

急いで川へ向かい薄暗い時間から堰堤脇に立ち、

どこでライズが始まるのか?

早朝 風のない時間に起きるディンプルライズを探していたのです。

30分が経ち1時間近く経っても、全く何もライズは無いのです。

もしかして最悪の事態か?って チョット焦ってしまいました。

撮影スタッフは、棒夫の堰堤へ午前8時に到着する予定です。

慌てて、堰堤上の浅瀬を歩いて、いつもライズしている場所で魚の姿を見つけようと探しましたが、全く魚の姿が見えないのです!

放流していないのか?と思われるほど。

いろいろと歩き回ったが、流れ込みにも全く魚はいなく

堰堤中腹の、中州の裏側の水の止まった狭い場所にいくつかアマゴが居る程度でした。

広い堰堤上の水がゆっくりと流れているプールでは、全く釣りにならない状態でした。

そこで、友大郎と渓亮が入っていた広見やなの状態を電話で聞くと、魚の姿は見えると言うのです!

そこで、広見ヤナへ移動!

しかし、ヤナの大型プールも全くライズ無し!

水面は静まりかえっていました!!

 

ヤナ場の浅瀬には、いくつかのアマゴの姿が見えたのですが

なぜか?ここも、ライズはなく水面は静だった!!

ライズがない!

30分経っても全くライズしないのです。

そこで、ここもダメかと、今度は源氏橋下流のポイントを見に行きました。

ここは、小さな場所ですが、いつも20〜30匹のアマゴが集まっていて

それなりに釣りが楽しめる場所です。

今年はどうかと見に行くと、なんと、10匹程度しか姿が見えなく

しかも、全ての魚がブッシュの中なのです。

今まで、何年と寒狭川へ来ていますが、こんな事は初めて!

異常事態でした。

まず魚がいたと言うことで、そこから撮影はスタートしたのですが

全くライズ無し!

ブッシュの下に魚がいたのでは釣りになりません!

その後、広見ヤナへ移動。

 

しばらくして、ルアーの方が、ライズがあるポイントを教えてくれ

この日初めてのライズを見ました!!

対岸ギリギリの流れの弱いくぼみの中でのライズが多く

なかなか厳しい状態でした!

しかし、ライズがあれば何とかなる!!

ライズしている魚を、見つけ、その魚を狙い撃ちして

順々にヒット!

今年の寒狭川はアマゴが多く、縄張り争いを頻繁に行うので

魚が定位していなく、しかも水面を見ないアマゴがメイン。

そこで、水面に意識を持っている個体を見つけたら

それを目で追って、狙ってフライを流さないと釣れない状態なのです。

 

こんな事は初めてです。

 

でもライズさえあれば、一安心! 何とかなる!です。

ロッドは K・Bullet SNIPER#2 9ft8in

ラインは、KenCube シューティングスペイライン#2

リーダーは、 開発中の フロート/サスペンド・リーダー6x9ft

ティペットは、GM 0.15号

フライ TP-88 #26 ユスリカ TRIANGLEミッジ

ミッジ&マッチング・ザ・ハッチのフライボックスは

F673 タイプ 抜群の収納量 最高です!!

ライズする魚を見つけ、その魚を確実に、逃すことなく

次々と釣っていきました!

 

厳しい場所も、しっかりと狙っていけるタックルはとても重要ですね!!

そして フロータントは特に重要ですね!!

昼過ぎまでの間に

気がついたら、何と 10匹 キャッチ!!

爆釣になっておりました!!

これ以上釣っても、同じシーンのようになるので、

午後2時には釣り場での撮影終了。

久々に、タイイングの撮影を行いました!

 

 

 

この厳しい状況の中、いつの間にかたくさんの魚が釣れたのですが、それには理由があるのです。

それは、使用するタックルとそれらの関連グッズが重要なのです。

 

まずは、正確にタイトに思う場所へフライを着水させること。そして、ドラグの元となるリーダーやラインの位置のコントロールなど

キャスティングはとても重要なのです。

それをコントロールするのがロッドです。

他社のメーカーに全くないアクションとして注目され、多くの方が扱いやすいと絶賛し使用してくださっているロッド K・Bullet LSシリーズ

その流れを汲み、さらに軽快に振りやすく、ラインコントロールが数段アップしたのが、このNewロッド SNIPERです。

さらに合わせ切れを起こしにくく、フッキンッグも早く確実に行え、扱いやすい、釣りがしやすいロッドです。

SNIPER#2 素晴らしいロッドです! 最強の武器ですね!!

2016年2月19日 放映の映像を見ていただけると解ります。

 

次に、重要なのが、ライン

ここで使用しているラインは、先端部分が#1の細さで、プレゼンテーションが静かに行え、

ロングキャストも可能で、バックスペースが無い場所では各種のスペイキャストが行えるラインです。

と言うことは、ロールキャストや、メインディングなど、ラインのベリー部分からテール部分に重量があるラインのために操作が行いやすいのです。

プレゼンテーションを静かにして、#30のミッジでも正確にキャストが出来、ラインの操作でドラグを掛かりにくくして、フライを流していく。

気をつけなければならないのは、マイクロドラグ!

一見、綺麗に自然にフライが流れているように見えても、微妙にほんの少しマイクロドラグが掛かってしまうと、シラメやアマゴはそれを見逃すことなく

確実に警戒をしてきます!

解禁当初で、魚がスレていない場所では、マイクロドラグが掛かっていた場合でも、魚はフライにライズしてきますが、

無警戒でバックリ口に入れてくれればフッキングは出来るが、少しでも警戒していたり、小さな虫を吸い込むように弱い吸い込みのディンプルライズの場合は

マイクロドラグが、フライの吸い込み抵抗となり、フッキングしないようになるのです。

良く聞く言葉が「フックが小さいからフッキングが悪くて・・・」これ本当だろうか? 

確かにそうかもしれないが、実はドラグが掛かっていた。自分から見えないほどのマイクロドラグの影響なのです。

#32のフックでも、完璧にフライが流れていれば、フッキングは出来ます。

大型のフライの時は、マイクロドラグはあまり気になりませんが、小型のフライを使用したときは、大きく影響するので要注意です!

 

次に、重要な事は、リーダー

ダウンストリームの釣りで、特にゆっくりと水面が流れている場合や、ブッシュや立ち位置などの影響で、かなり上流からフライを流していかないと行けない状況において、とても気になるのが、リーダーの重さです。

水面が波立ち、リーダーやティペットを浮かせていても問題の無いような簡単にフライに出る場所ではよいのですが

このようなフラットな水面での釣りは、リーダーやティペットが水面と干渉して起きるライトパターンを魚が発見し

警戒して、それとつながっているフライを、餌生物と判断しなくなることです。

よって、このような水面のライズにおいては、ティペットやリーダーを水中に沈め、水面と干渉させないようにする事が必要になってくるのです。

しかし、ティペットは軽いので問題は無いのですが、リーダーのバット部分の重量は大きく、ナイロンを使用していても、時間とともに沈下していくものです。

リーダーの沈下は、フッキングを悪くさせ、フライの姿勢も変えてしまうのです!

止水でのドライフライも同様。時間が経つとリーダーのバット部分のナイロンは重く、時間とともに沈下してくる。

フライの姿勢が悪くなり、ピューパフライのベンド部分が水面に干渉してしまい、魚から見ると、これはもうピューパフライではなくなってしまっている状態。

沈下のテンションが掛かっていることと、川底方向へ引かれるために、魚がフライに出てきてもフッキングしないことが多い。

では、何が理想かと言えば

沈下しないリーダーなのです。

水面下でサスペンドして、水面直下を漂うリーダー。

なかなか、沈まないリーダーという物は無いようで

「無いならば作ってしまえKenCube!」 ということで、リーダーの製作に取りかかり

今回Sampleを製作しました。ものすごく直線的で、しなやかで沈まないリーダーです。

今回の撮影で使用しました。 まだ世界に5本しかなく、開発中で、今年の春までには製品化したいと思っております。

 

そして、次に重要なのが

フロータント!

この2種類のフロータントは必須!

浮力抜群のスーパーフロートスプレー それと、CDCをほぐしながらフロータントを塗るクイックドライブラシ

このスーパーフロートスプレーの浮力は別格!

瞬間ヘッドセメントの使い終わりの針を、火であぶり 中の残った接着剤を完全燃焼させて、 ヤスリで1.5cmにカットして

スーパーフロートスプレーのノズルに差し込み(少しだけ)瞬間ヘッドセメントで接着すれば 極細ノズルに改良!

ノズルにたれたしずくをミッジフライの浮かせたい部分のみに塗れば完璧!

浮力抜群。長時間浮力維持ができる優れものスプレーです。

 

1匹釣った後、何度もキャストしてフライが沈みだしたときには、このドライアップは必須です

通常のフロータントでは、フライの芯んの水分は抜けきることはなく、回りにフロータントを塗っているだけですので

水面にフライを浮かべると、芯の水分が水面の水を呼び込み、直ぐに沈みだしてしまうのです。

皆さんも感じたことありますよね。

新しくフライボックスから出したフライは良く浮くが、一度濡れてしまうと、見た目は綺麗に乾かしたフライでも

ボックスから出したときとの浮力の違いはあまりにも大きく、直ぐに沈んでしまうこと。

そんなときは、このドライアップを使用してみてください! 驚くほど早く芯まで乾き、元通りのフライになります。

そこで使用するのが、クイックドライブラシ

濡れたCDCが固まって乾いているときがあるので、スーパーフロートスプレーを使用してから

このブラシでCDCをほぐしますと、浮力はさらにアップ!

さらに今回、Sampleで持って行ったのが

スーパーフロート、リキッドブラシです。


スーパーフロート、リキッドブラシ(新製品)

ピューパフライやミッジフライ、マッチング・ザ・ハッチのコカゲロウフライなど、浮かせたい部分と浮力を持たせたくない部分があるフライには最適なフロータントで、スーパーフロートのリキッドをブラシで塗ることが出来る新製品です。(2016年3月発売予定)

フライの素材の奥までフロータントが染み渡り、浮力抜群のフロータントです。

今回も、使用したフライが、ユスリカピューパ・フライやストーンフライのフローティングニンフでしたので、このスーパーフロート、リキッドブラシは最高でした!!

ミッジングで重要な事は、

小さな極小フライであっても、確実に浮く浮力とそれを思い通りに流していくためのタックルが全て完璧であることなのです。

多少ずれていても、時々うまくいっていても、魚は釣れます!

しかし、数多く次々と釣って行くには、それではダメなのです。

やりたいことがやりやすい事が重要で、やりやすければ次々とチャンスは増え、結果は次々と出てきます。

ライズした魚は全て狙っていく!

結果、気がついたら短時間で10匹もの魚をキャッチする事が出来ました。

 

そういえば、重要な事として、フックがあります。

ミッジングの場合は、軽いフックを使用してください。

マテリアルは少なく、浮力抜群、そしてフッキングの良いフックがベストです

私は今回 TP−88を使用しましたが、このフック、世界一の軽量フックで、ゲープも大きくフッキング率抜群です!

このフックの性能を知らないやつが(ショップのオーナー)自分の店の商品を売りたい一心で、重いフックの方がバランスがよい TPフックは良くない!とお客様に言っているとお聞きしましたが、

重いフックは、それを支えるマテリアルが多く必要になることと

その重さにより、表面張力で支えているマテリアルが沈み込むくぼみ(水面のくぼみ)が大きくなり

水面のくぼみは、トラウトウインドウの鏡面効果を無くすために(角度が変わるので)大きく光が魚の目に届くのです。

実際の虫は、重さは軽く、このくぼみはごく小さなものになります。

それを魚が見て、あまりにもの大きさに違和感を持たない訳がないのです。

TP−88の姿勢を良くするには、タイイング方法で変わります。

TP-88のコンセプト

 

この写真のフライのように、ボディーにたいして直線にCDCのポストを作る事がベストです。

こうすることにより、ティペットの重さが加わっても、フックベンドが水面と干渉しなく

重い物と浮力の支点が最大まで離れているために、フライは立ちやすいのです。

タイイング方法で変わりますので、要注意!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さんも、最良のタックルシステムを揃えて、釣りに行ってください。

釣果は断然違ってきます。

 

 

使用タックル

 

ロッドは K・Bullet SNIPER#2 9ft8in

ラインは、KenCube シューティングスペイライン#2

リーダーは、 開発中の フロート/サスペンド・リーダー6x9ft(2016年初夏には発売したいです)

ティペットは、GM 0.15号

フライ TP-88 #26 ユスリカ TRIANGLEミッジ

ミッジ&マッチング・ザ・ハッチのフライボックスは

F673 タイプ 抜群の収納量 最高です!!

 

TPフックの制作理論 なぜこのフックが必要なのか? 魚に見えにくいフックとは?など

 

ミッジフライタイイング