kencube


ラインティップフロートの開発

スモークサーモンの製作も終わり

ようやく時間ができたので、大急ぎでフライをタイイングして

ミッジングに行きました。

午後3時過ぎ、ライズのピークは過ぎており、所々でライズがある渋い状態になっていました。

フライは、フローティング・ピューパ

ロッド

K・Bullet SNIPER #2 

ライン

シューティングスペイラインS #2

リーダー

KenCube Hollow Leader
中空フローティングリーダー

 

ティペット

グランドマックスGM鮎  0.175号

回遊しながら時々ライズをしていたシラメを発見

 

回遊方向へフライをキャストして狙い撃ち!

フックはTP88 #22 ピューパフライはこのフックが最高!!

いつものパターンでフライを完全乾燥させる

 

 

ヒットと後のフライはずぶ濡れで、なかなか復活しないが

 

濡れたフライはカチーフなどで余分な水分をふき取り

KenCube 開発の ドライフロート に 濡れたフライを入れる

蓋をして、振れば、即座に芯まで乾いてしまう

 このドライフロートの凄さ! 驚きです!

乾いたフライのCDCの部分のみ

スーパーフロートスプレーをお空に向けてスプレーし

ノズルに貯まったスプレー液を、CDCのみに付着させます。

すると、CDCの部分が、白く コテコテになります。

パウダーの固まりになってしまうのです

そこで、 クイックドライブラシで

CDCの部分をほぐして、余分なパウダーをハケでブラッシングすると

最高な状態のパウダーの付着になります。

 

これで

余分な白い部分が無くなり、ヘンに目立たなくなり、

凄く浮くようになる!

しかも、長時間浮くのです。

そして、次のキャストをしました。

遠いところで、時々あるライズを狙って

キャストしてからしばらく待つ。

すると、シラメが浮いてきて、フライを見て帰って行くのです。

他にも、フライが浮いている近くを通り過ぎていくが

フライに見向きもしないのです。

キャストしなおして、少ししてから、フライに出てきたが

フッキングしない?

何かおかしいと、キャストしてから、しばらくしてラインをみると

アレレ・・・

よく見ると、フライラインの先端が、水中に入っているのです。

そこで、フライラインが沈んでいるとき、なぜ?フライをシラメが見切ったのか?

調査がしたくなり、フライの状態を撮影してきました。

 

凄い光り!

水中からみると、フライが強烈に光って見えます。

これでは魚は見切ってきますよね。

これは、表面張力で支え浮いているCDCの部分に、大きな負荷が掛かり、

水面が大きく凹み その屈折で、光りが水面下に入ってきているのです。

本物の水生昆虫もこのように光が入ってきているのですが、重さが軽いので、その凹みは小さく、小さな光りが入ってきています。

私が思うに、

魚たちは、この光りのサイズが、ものの見極め方の一つのカギとなっていると思います。

よく使用するテクニックで、魚の警戒心がなく、お腹がすいて、やる気満々の時、流下する虫より同等もしくは小さなフライを使用するよりも、より大きなフライを使用した方が、真っ先に飛びついてくるという経験はありませんか?

水中から水面をみると、トラウトウインドウ外では、水中の状態が水面に映し出されて、ある程度水深がある場所ではこの写真のようにトーンの低いカラーになっているのです。浅い場合は、川底が映し出されます。

その中で、この光りはとても目立つのです。  マッチング・ザ・ハッチの釣りで、そういえば、特に忍野などへ行きライズをみているとよく解りますが、ヤマメが水面に浮いていて、1m近く先から流下してくる水生昆虫のフィーディングレーンに合わせて泳いで水生昆虫を待ちライズする事を見かけます。

たとえば、ヤマメが水深20cmの所に定位をしていたら、ヤマメの目の真上の水面から約20cm先まではトラウトウインドウといわれ、空、外界の景色が映し出されていますが、それよりも先の水面は、屈折の関係で、鏡面化してしまい、薄暗い川底が映し出されているのです。

よって、水面上を流れる虫の姿は見えていないのです。

しかし、流下してくる水生昆虫の位置に合わせてフィーディングレーンへ移動して虫の流下を待つということは、

姿は見えていないが、今回のようにライトパターンが見えていて、それを、虫のものなのか、ゴミなのかを判断しているのです。

大切なのは、フラットな水面の魚は警戒心が強く、本物の水生昆虫のように、特にミッジの場合は、恐ろしく重さが軽い虫なので、水面にできるライトパターンの

光りの大きさは小さく、大きなものは、異物と判断されやすくなるということです。

よって、フライフックの重さは、とても重要で、そして今回のように、フライに大きな重さが加わるようなことはよろしくないのです。

 

 

違う方向から、フライをみると、光りがない

これは太陽の位置と見る方向の位置の関係

このフライの浮き方

理想のものと全く違います。

ですので、シラメが見に来て帰って行くのです。

もう少し横から見た

正面からフライを見た

 

なぜこのようになってしまったか?

空気中から水面を見た

すると、フライは、つんのめって

先方へ倒れて

Bodyのテール部分が水面に干渉してしまっていた

これでは、大きなフライと見られてしまう

さらには、大きく水面が凹んで 大きな光が入っている

このフライ です

ボディに対して 45度に近い角度で CDCを前方に傾けた

なおかつ フックはスタンダード系ではなく TP88を使用

スタンダード系のフックなら、Bodyの一番下が さらに多く水面にでてしまっていた

このことを考えて製作したフックが TP-88なのですが

今回、なぜ このようになってしまったのか?

よく考えると、ライズしているシラメを発見して、回遊コースにキャストして、直ぐに魚がフライを見た時は、見切ることなくフライを吸い込んだのですが、

遠くのライズを狙い、しばらく待っていると、見切られたり、フッキングができなかったりしてしまうのです。

それはなぜ???

 

 

ラインの先端をよく見ると

フライラインが水面下に沈んでいるのです!!

原因は、これ!!

 

この図をご覧ください

今回はフライラインの先端が沈み、リーダー&ティペットを 水中深くへ引き込むので、この図のような事が起きていたのです。

フライに結んであるティペットが少し見えます。

その角度をご覧ください。

水中方向へ約45度 それ以上かもしれません

 

理想は、水面と平行なのです。

これだけの角度で、#22の小さなフライに負荷が加われば

フライが傾いて、テールが水面に干渉してしまっても仕方ないですね。

通常ならば、負荷に耐えきれず 沈んでしまいます

しかし、ドライフロートやスーパーフロートスプレーなど フルに使用した事による浮力の効果! でしょう。

そこで、昨年より開発し続けている「フロート・ソリッド」(仮名)

2018年1月27日 「ティップフロート」という名で完成しました! 

以前はスティックの形状に作りテストしてきましたが、スティックは削れて折れてしまうために、今は幅を持たせて試作品を作りました。

このソリッドは、フッ素(自然や人に安全なのもの)などの数種のフロート材を

固形の素材に溶かし込み、浮力材が剥がれにくくするように考えました。

結果

浮力が持続し、その効果がハッキリと解るくらい浮きつづけさせる事が出来る物が出来たのです。

6パターンのサンプルを製作し、一番効果の高いもの、それを、連日岡崎のトラウトポンドのお客様にテストして頂き

最良のものが決まりました。

それがこれです!

リーダーのバット部分の20cm位と

フライラインの先端 1mくらいに塗りました。

 ティップフロート

すると

この浮力です。

完璧に先端部分が浮いております

このフライラインは3シーズン目ですので

浮力が弱かったのですが、これで完璧

しばらくしてから、面白い写真が撮れました。

フロートスティックを塗った先端部分が浮き

それより手前のラインは、水面に浮いていますがかろうじて浮いているような状態。

先端はハッキリくっきりと浮いています。

これならばフッキングは抜群です!

 

その後、釣りをして、ヒット!

フライの状態を撮影していて

時間が遅くなり、寒くてハッチが無くなり、とても難しい時間でしたが

気持ちよく釣れました。

ベストなフッキングでした。

次は、フライのポストを、前方へ 60度位の角度で取り付けたものも製作してみます。

キャストしたフライがどうなっているのかなんて、なかなか解らないですからね。

リーダーの沈下は要注意です。少しでも沈みにくいものがベスト。

かと言って、フロータントを塗ってしまったら、ライトパターンで見え見えになってしまう。

お勧めはこれ

KenCube Hollow Leader
中空フローティングリーダー

是非使用してみてください。

 

フライラインの先端を浮かせる スペシャルなフロータントですが、名前は 「ティップフロート」に決定!

 

 

2018年 1月27日 発売開始

「ティップフロート」

サイズ 32mm×66mm