フライとリーダーの関係
フラットな水面で広がるライズリング
この状態の釣りは、最もシビアで難しいものです。
10mいや20m先にキャストした貴方のミッジフライ
どうなっているのか?
気にしたことあります?
ライズがあるにも関わらず、なかなか自分のフライに魚が出てこない
自分のフライパターンが悪いのか?
どうなっているのか、浮いているフライの状態を調べてみた!
すると、
フライが正しく浮いていなく、前側に
つんのめって浮いていた
図1
これはどういうことかと、図で説明しますと
キャストしたフライは、時間が経つとともに
リーダー部分の沈下が始まり
その重さに耐えきれなくフライが前のめりになってしまったのです。
これは止水のみならずゆっくりと流れるマッチング・ザ・ハッチを良く行う川でも同じ事が起きています。
図2
水面もしくは水面直下にあるはずのリーダーで、この図2のようになっていると思っていたのですが、実は!
こんな図1の状態だったのです。
こういう現象があることは、以前にもKenCubeのHPへ書かせていただきました。
それが
「ミッジFLYの考え方」
です。
この時は、リーダーは沈下するものとして考えて
ベストなフライの形状を作りだし対処してきました。
ミッジFLYの考え方 このページは是非 ご覧ください。
あれから数年が経ち、解ったことは、
リーダーが沈下していくと フッキングに影響があること
図のように水面と平行にラインがあるならば
ライズし鱒の口に入ったフライは水平に引かれフッキングをしますが
リーダー、ティペットが下方向にあると
フッキング時にフライは下方向に引かれてしまい、フックが鱒の口に刺さりにくくなるようなのです。(多くの経験から感じた)
そこで、開発を始めたのが、沈みにくいリーダー。渓流で、良く浮くリーダーです。
Newリーダーの開発
そこで、必要となったのが、Lineに空気を入れて沈みにくいリーダーを作る事でした。
しかし、浮力を得るほどの空気量をLineに入れるとなると、ストローのように皮膜が薄くなり
強度が得られず、また、Lineも縮れやすく、開発はとても時間を必要としました。
取りかかってから3年。
ようやく完成したのが、このKENCUBE Hollow Leader です。
特にこだわったのは、沈みにくくする事はもちろん
リーダーにスラックが入っていては、フッキングが大きく遅れたり、フッキング時に急激に力が入ってしまいティペットが切れやすくなる など、大きな悪影響を与えてしまうのです。
そこで、とても重要なのは 直線 ストレート です。
「真っ直ぐになりやすいこと!」
ただ固いものにして、直線にしようとすれば、複雑な流れの中では水の抵抗を大きく受けてしまう、ドラグなど流れの影響を受けにくいように、「しなやかさ」 を求めました。
そしてさらに求めたことは、 魚に見えにくいようにする色、リーダー全体を目立ちにくいようブラウンカラーにする事など、
多くの要望を求め、試作と開発を続け、ようやく具現化することに成功!しました。それが、KENCUBE Hollow Leader です。
一度使用してみてください!
驚くほど真っ直ぐになり、軽いリーダーです!
渓流、マッチザハッチでのドライフライの釣りはもちろん
マーカーでの釣りにも、繊細なマーカーの釣りをされる場合は、特にリーダーの重さがマーカーに影響を与えますので
このリーダーはお勧めです!
フッキング率が格段に上がります。
ドラグフリーをより長く持続させることができます。
繊細な当たりも明確に出てヒット率も向上!
止水での今回の釣りの場合もこのリーダーに交換したことにより
フライの姿勢が変わりました。
フライラインとホローリーダーの接続は
スプライス・ネイルノットを行ってください。
ループを作っての接続は、ミッジングやドライフライの釣りでは最低な方法ですので絶対に行わないでください。極論を言えば、魚が釣れなくなります。
リーダーの接続方法について 是非ご覧ください。
シューティングスペイラインS #2 と ホローリーダーの接続
理想としていた、この図のようになったからでしょう!
そしてフライに浮力を与える重要なポイントとして注意したいのに、フロータントがあります。
フロータントは、フライ全体に塗ってしまうと
ミッジの場合は、フックの部分とマテリアルの重さの比較が大きくないために、フックに浮力を与えてしまうと、フックが浮きやすくなってしまうのです。
この写真は、フライが横倒しになって浮いてしまった例です。
ある程度大きなフライならば、フックの金属部分が重く
このような状態になりにくいのですが、極小のミッジフライになりますと
フックの重さで表面張力を破る力は弱いために、浮力剤が付着したことによりマテリアルと同じように浮いてしまうことがあります。
そこで必要なのが、浮かせたい場所だけに浮力材を塗ることです。
一般的に発売されているような、平凡な浮力(弱い浮力)剤を使用していれば、ここまでの影響は出ないことが多かったのですが、KenCubeで開発している浮力材は、今までの浮力材のイメージを一新してしまうほどの浮力を持ち得ておりますので、このようなことが起こりますが、マテリアルのみに正しく付着させれば、浮力は今までになく高く、持続するのです。
今回お勧めしているのが
KenCube
SUPER FLOAT LIQUID BRUSH
スーパーフロートリキッド・ブラシ(Newタイプが2018年発売予定)このフロータントは、白くなりにくいパウダー系のフロータントで、
浮かせたい部分のみに塗布出来るタイプで、液体ですので、マテリアルの芯まで染みこんで
浮力を持続させる効果があるブラシ付きの液体フロータントです。
このフライは、スーパーフロートリキッド・ブラシをハックルとCDCに塗ったフライですが
白くなっておりません!
そして 浮力は抜群!! このフロータントは、必須のフロータントです!
フック部分には付着しないように
ハックルとボディーのみに塗布します。
指につばや水を付けて塗らしておいて、その濡れた指で
フックの部分をつまんで、フック部分をぬらしてからキャストします。
水中へ入れたい部分と水面上に浮かせたい部分を分けて
フロータントを塗ることが有効です。
このフライの場合は、ボディの下側ととフックを濡らして
ハックルの上半分とウイングに
スーパーフロートリキッド・ブラシを塗布しました。
このリキッドは、白くなりにくく浮力は抜群
ロングキャストを必要とする場合や、対岸の岸にススキなどがあり明るいトーンのカラーとなっている場合は、その明るさが水面に映り込み
フライの位置が確認しにくくなりますので
その場合は、スーパーフロートスプレーを上から軽く掛けますと、白っぽくなり視認性が上がります!
正しく浮き始めた後 ヒット連発!
ミッジフライは、マテリアルは少なく 浮力はとても弱いものです。
魚を釣ったり、キャストを繰り返したりしていると
フライの芯までが濡れてしまい、表面にフロータントを塗っても芯の部分の水分が水を呼び込み、直ぐに沈みだしてしまします。新しくBOXから出したフライは、長く浮いていたが
一度濡れてしまったフライにフロータントを塗っても、浮力が持続しなく直ぐに沈んでしまった経験はありませんか?「フライは一度使用したら新しいものに交換してパッチに着けて乾かす」そんな話を聞いたこともあります。これ、とても面倒ですよね。
指が かじかんでいる時期に、多くのフライ交換はお勧めできません。
フライの結びが かじかんだ指で完璧に縛れず強度が落ちてライン切れを起こす可能性があるからです。
そこで開発したのがこれ!
ティムコさんのドライシェイクと思われるかもしれませんが
全く違います!
水分を吸着する事にこだわり、徹底的に追求して
早く心までフライを乾燥させる凄さを持つようになりました。
濡れたフライは、カチーフなどで水分を取り
ボトルに濡れたフライを入れて
上下に振ってください。
驚くほど早く乾きます。
マラブーなども、びしょびしょに濡れていても
このドライアップならば、素早く完璧に乾きます!!
そんな凄い威力ですから、CDCなどはいとも簡単に乾いてしまうのです。
夏の渓流でも、パラシュートフライが一発で完全乾燥してしまう
驚きのスーパードライヤーです!
さらに浮力をアップさせるために
また、浮かせたい部分のみに、スーパーフロートスプレーをほんの少しプッシュして
ノズルに貯まったスプレー液を、CDCのみに付着させます。
そして さらに
スーパーフロートリキッド・ブラシを塗ります。
ew クイックドライブラシ を塗り
固まったCDCをほぐしてください。
そしてフックとBodyの下側に、唾液を指に付けて塗り
浮力を落として、完了
ここで説明しますと長いのですが
釣り場では、一瞬のこと。
この作業を行うと 行わないのでは、雲泥の差
注意したいのが、
濡れたフライを、浮力のあるパウダー乾燥の薬を使用してフライを乾かすと
フライ全体に浮力材が付いてしまい、フックが浮いてしまったりフライが転倒したりと
思い通りのスタイルで浮かなくなってしまうので注意です。
ミッジングの世界は、フライが小さいだけに、いろいろなことが影響しやすく
また、スレた鱒たちは注意してみているので誤魔化しが利かなく多くのことに注意したいのがこの釣りです。
大変ではありますが、それがあるから面白いのがこの釣りです。
2月解禁には、頭の中もタックルもシステムも ベストな状態で挑みたいので
この時期に、早めに管理釣り場の止水で ライズを狙ってみてください!
お勧め!
真っ直ぐに伸びてスラックが入りにくく、ドラグの掛かりにくく
ターンも良い。そして、沈下が遅いのでフライの姿勢も良くなりやすく、フッキングも抜群!
ミッジングやマッチング・ザ・ハッチ、渓流のドライフライの釣りには最高なリーダーです。
注意点は、中空ですので、5xの太さであっても強度は低下していますので、継ぎ足すティペットは、6x以下のものを使用してください。
それ以上太いティペットが必要な場合は、先端から太くなってくる部分で適度な太さでカットしてティペットを継ぎ足しご使用ください。
このリーダーなかなか凄いです!
是非一度使用してみてください!!
2017年 New リーダー 発売
KENCUBE Hollow Leader