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スーパーフロート・リキッドの開発

 

スーパーフロートスプレーを多くの方が使用してくださりとても人気で

皆さん 「驚くほどよくフライが浮き、長持ちする!」と絶賛してくださりとても感謝しております。

その、多くの感激メールを頂いた中に、1発でフライの芯までフロータントが浸透できるディップ式のリキッド・フロータントを開発して欲しいという声がいくつもありました。

そこで、各社から出ているリキッド・フロータントを調べてみると、

とても揮発性の高い物やそうでもない物など、いろいろあり、幾種類かの揮発剤が使用されておりました。

その揮発剤についてさらに調べていくと、とんでもない事が解ったのです。

揮発剤の中には、確かに早く揮発する物もあるが、驚いたのは、フライラインやティペットまで劣化させてしまう物がある事です!

ディップ式は、ティペットとフライの結び(ここが一番弱い)まで、リキッドに漬けるために、

揮発剤でティペットが劣化したり、溶かしたりする物ならば、ティペットの強度は落ち、元も子もない状態になってしまうのです!

揮発の早い溶剤を探して、このことに気がつかないととんでもない粗悪品を作ってしまう事になるのです。

開発者が、たまにしか釣りに行っていない方だとしたら、このことに気がつかなく商品として作ってしまうのです。

とんでもない揮発剤がある事に驚きました!

リキッドの臭いがアセトンの臭いでしたら、それは最悪です!

注意して下さい!

 

次に求められた物は、クリアラバーグルーを溶かさない揮発剤である事

ツイストウイングイマージャーなど、マッチング・ザ・ハッチで使用するフライの多くは、ウイングの先端を束ねる時にグルーを使用するのですが

その場合、以前のパターンで私は、マルチグルーを雑誌等で紹介してきましたが、

フロートスプレーやリキッドフロータントを使用しているうちに、揮発剤でグルーが溶け出し、直ぐにフライのウイングがバラバラになってしまい

釣りにならなくなってしまった事があり、考えさせられていました。

そこで、考えたのが、通常の溶剤や揮発剤では溶けない、ソフトなグルーです!

それが、クリアラバーグルーです。

クリアラバーグルーで、ウイングを束ねれば、フロータントスプレーを行っても全く問題なくフライが壊れないのです。

そこで、今回も同様、フライが壊れては元も子もないので、クリアラバーグルーに付けテストを繰り返し、問題ない溶剤を選びました。

 

 

 

 

ティペットを犯さない揮発材である事!

クリアラバーグルーを溶かさない事!

揮発性がよい物!

調査するために、ケミカルメーカーに依頼をして

リキッドとして使用するのに適した物の中から

まずは、クリアラバーグルーを溶かさない揮発剤を4種類用意してもらいました!

ビニールの上に、クリアラバーグルーを塗り

乾いたのを確認し、スポイトで取り出した揮発剤をテスト

4種類とも、クリアラバーグルーは溶けなかった!

そのようにお願いしておいたので、4缶とも希望通りの物でした。

 

 

次に行ったのは、ティペットを犯すかどうかのテストです。

缶の中の溶剤へ0.2号のティペットを入れ、10分間おいて置いて

強度を見ましたが、全く劣化はなし!

OKです。

 

スーパーフロートスプレーの元をビンの中に入れ

溶剤で混ぜ、フライを入れてみました。

 

 

瞬時にフライが沈み液が浸透!

乾くのに少し時間が必要ですが

フォルスキャストをすれば、速乾きます!

水に浮かべてみたら、浮きすぎでしたので

フック部分を指にツバを塗りこすって浮力剤を塗らしました。

良い感じで浮きます!

ピンセットで挟み強制的に沈ませますが、簡単には沈みません。

 

かなりの浮力があるリキッドが出来ました!

 

これ! 完成でしょう!

 

ビンを探して、早急に揮発剤を取り寄せ、3月の解禁には間に合うよう頑張ってみます!

 

 

次は、面白い物を持っているメーカーから扱って欲しいと言われ、その商品のテストをします。

 

フライは、どんなフロータントを塗っても必ず濡れてしまいます!

そこで、フライを一発で乾かす優れものを発見!

まず、先ほどのフライがなかなか沈まないので

指でつまんで 水中でもみもみ

びしょ濡れになりました!

カチーフで水分をある程度 取ります。

 

でも、ウイングの奥は濡れています。

このDRYシェイクのようなケースに入った

「DryUP」 これが、そうです!

その中へフライを入れ3〜4回振ると

驚く事に、完璧にフライが乾いているのです!

ウイングの下、付け根、全てが簡単に乾いております!

スーパーフロートスプレーを塗ったら、完璧!

 

一度使用して濡れたフライは、フライの芯の部分に水分があり

それが水を呼び込んで、直ぐに沈むフライとなってしまうのです。

 

この、「DryUP」があれば、魚の口に掛かって濡れたフライも一発で乾いてしまうので、これかなりよいと思います!

この商品は、2014年3月 発売のようですが、なるべく急いで欲しいと

お願いをしました!

 

その後、さらにこのパウダーがフライの中に入り込みやすいように

大粒の乾燥剤をプラスし、増量しまして、

価格は、1,180円 

蒲田川のぬるぬるのコケが付いてびしょ濡れになったフライも

1発で速乾してしまう優れものになりました。