2010年 11月 手取川のサケ釣り
手取川のサケは、オープン初年度から4年間通いましたが、開始から4年後、フライ専用区の流れが、全くサケが居着かない場所へと変わり、釣りにならなくなった事で行かなくなったのです。
あれから7年が経ち、手取川のサケ釣り区間も変わり、多少でも良くなる事を期待したが、噂では、新たなる場所も全く鮭がいない場所がフライ専用区となり、相変わらず良くないという話でした。
「手取はサケが全く釣りにならない!」「あんな場所をフライ専用区にするのはひどい話です!」など
それらの噂が多いものですから、私自身は全く調べる事もなく、「ここまでダメという噂しか聞かないなら、行く事もないね!」って思っていたのです。
当然行く気がないから、どの様な状況なのか調べる事もなかった。
そこへ、神奈川の大木氏から、「請戸川の抽選に当たったのですが、木戸川は外れてしまって、どこか無いかと探していたら、手取が2次募集してるので、杉坂さんも行きませんか?」って誘われたのです。
2次募集は、平日のみ、グループ予約で、大木氏とユウタロウと私の3名の名前で、応募をしたのです。
大木氏は、フライ初心者で、ダブルハンドでの釣りの修行として、今年一緒に知床ツアーへ参加したのです。
そこでは、オーバーヘッドキャストの練習をして、海での釣り方を教えてきたのですが、川でのダブルハンドでの釣りは始めて。
そこで、彼は土日休みでしたので、日曜日に神奈川から岡崎まで移動し、岡崎でキャスティング練習をし、
私の家へ泊まり、翌日早朝に手取川へ行く予定を立てたのです。
当選したら、後は考えよう!と気楽にいたのですが、
大木氏から「杉坂さん当たりました!」と連絡があり、それから手取の事をいろいろな方に聞いたのです。
すると、
手取川のフライ専用区は、浅瀬で、サケが定位する場所ではないらしいのです。
ルアー&餌専用区との境目に少し深みがあり、そこでなら釣れる事もある。という話でした。
「これはダメだね!行ってみてダメなら、海でフクラギ(ハマチの子)のボイルを探し、浜でストリーマでもキャストしますか?」
「ダメなら、富山まで走っても1時間少々だから、富山湾で釣りをしようか?」 そう大木氏に話をしていました。
11月7日 大木氏は予定通り岡崎へ来て、ユウタロウとキャスティングレッスンをしていました。
私は、FFFのインストラクターの試験のサポート(試験官の勉強)で、午後から彼等のキャスティング練習を見に行きました。
すると、大木氏は、ロールキャストも出来ない状態!驚きました!
これでは明日、釣り場へ行っても教えなければならないから、こちらが釣りにならない!と、キャスティングの猛レッスン!を開始した。
有料のスクールではないので、バキバキ言いたい放題!厳しく教え、短時間でシューティングスペイが出来るようになったのです。
今後、どの様に練習していったらよいか?など練習の仕方をみっちりと教えました。
準備万端!
初心者を2名もつれて、釣れないという噂の手取川へ向かったのです。
11月8日 AM6:30分
受付をすませ、
フライ専用区へ向かいました。
専用区の中州へ行ってみると、
噂とはまったく違い、明らかにサケが好んで居着く場所だったのです。
これで、本当にダメな場所なのだろうか?
不思議に思いました。
流れ込みから開きまでベストな深さがあり、最高のポイントです!
釣場で知り合った方はサケ釣りが初めてで、いろいろ聞かれましたが、
「僕もここは初めてですが、おそらくあそこが最高のポイントですよ!」と、話をしていました。
7時になると、合図があり、釣りが出来るようになります!
狙ったポイントへの1投目。
いきなりヒット!
しかし、途中でバレてしまい、
2投目でまたまたヒット!
今度はバレないように、思いっきりフッキングしたら
ティペットが切れてしまったのです!
おそらく、薄暗い時間に結んだ時、結びがうまくできていなく、強度テストを適度にやり、怠った事が原因でしょう。
そして
3投目、またまたヒット!
3投して、3回ヒットです!
笑っちゃいました!
先ほど切れた時に、しっかりと結びは確認しましたので、かなり強引にランディング!
杉坂ネットで
一発でキャッチ!
上流を見ると、
カップルで来ていた彼女がヒット!
フライ初挑戦だそうです!
彼氏が横でアドバイスをして
強烈なファイトを楽しみ、浅瀬にサケを上げたのです!
私はメスがヒット
彼女は大型のオス
彼氏に話を聞くと、彼女はルアーで彼氏がフライを行う予定で来たらしいのですが、フライ専用区とルアー専用区と場所が離れ、一緒に釣りが出来なく、困って、
彼女に、ロールキャストを教え、ルースニングをやらせたそうです。
いきなりマーカーが沈み、合わせるとヒットしたそうです!
これは、大正解!
アメリカやカナダへ行っても、全く同じで、
ビギナーにはロールキャストとルースニングが一番初歩的で解りやすく安全で、楽しく釣りが出来る方法です。
そして、ルースニングは釣れるのです!
先日、アイダホの息子から、「Boiseにもスティールヘッドが上がってくる時期になり、多くの人が釣りに来てるよ!」って連絡がありました。そこで、アメリカの人たちはスティールヘッドをどんなスタイルで釣りをするのか?聞いた所、70%がルースニングの釣りだったのです。
初心者にはベストな釣り方です!
私の持論ですが
サケのメスは深く底ギリギリに定位する。
ですから、底ギリギリをキープしてフライを流せば、メスが釣れる確率が高くなるのです。
手取川では、オスを3匹釣った時点で、調査捕獲は終了です。ですから、なるべくメスを釣るようにした方が長く釣りが出来るのです。
そして、
さらに下った場所で、釣りを始めると
1キャストでまたまたヒット!
手取川 4投目!
全てのキャストでヒットしてきたので、噂とは違い驚きました!
ギンギンのフレッシュサーモンです!
手取川は、やなを廃止して、自然産卵にした事により、魚が銀ピカフレッシュになったのです。
河口で捕獲され、放流された魚は、帰ってきた時河口で婚姻色が出てしまいますが、上流で生まれた魚は、親と同様上流へ遡上しなければならないので、河口近くでは銀ピカなのです。
海外の河川へ行くとよくわかりますが、河口近くの小河川で産卵する個体は、河口で婚姻色が出ていますが、上流で産卵する魚は、銀ピカのまま川を上り体力がありムチャクチャ走るのです!
手取川の鮭は、ほとんどが銀ピカでフレッシュばかり!
これはやなをやめ、自然に遡上させ、上流で産卵できるようにした結果でしょう。
数年前はやなで捕獲していたので、サケは河口から色が出て走らない魚ばかりでした。
今回は驚きです!
ユウタロウは川の鮭釣りは初めてで
サケ釣りの基本を教え、その技を伝えたのです。
すると、「ヒット!」の声が!
初のサケ釣りは、メスのヒット!
しっかりと基本が出来ている証拠です。
初挑戦の大木には、最悪の左風強風だったのです。
大木は左利きで、しかも、川は左から右へと流れ
最悪の条件
そこで、ショルダーハンドのキャスティングを教え、
ロッドを一緒に持ち、フライの流し方を教えたのです。
すると、即ヒットです!
これもメスです!
サケ釣りは、釣り方が重要なのです!
この時に、釣っていたのは、上流でルースニングをしていたカップルと私たちだけです。
その他に7名のフライマンが来ていましたので、まず始めに挨拶をした時、
「釣れる場所と釣れない場所が必ず出来ると思うので、全員が、1キャストしたら2〜3歩釣り下り、全員が、上流から下流まで釣りが出来るようにしましょう」
と話をして、釣りを始めたのです。
私は、プールの上流、中流、下流とどの場所でもヒットさせ、いろいろな場所に魚が定位している事を確かめました。
他の皆さんも同じように釣り下っていくのですが、昼過ぎになっても誰もヒットすらしないのです。
それは、みなさん、サケ釣りというか、サクラマスや各種のサケなどの釣り方を知らなさすぎですね。
みなさん、綺麗なスペイキャストは行っていましたが、後ろからどの様に釣りをしているか見させて頂きました。
申し訳ありませんが、この日の状況から判断しますと、その釣り方では、釣れないのはしょうがないと思えました。
これで釣れるとしたら、よほど魚が多い場所か、水深のない場所です。
そこで、皆さんにその釣り方を伝えましたが、タックル的に難しい方もいました。
釣りの方法も、一定の釣りをされていて驚きました。
サケ釣りの基本は、ハイパーエキスパートのサーモンタクティクスでもう10年近く毎年行っております。
そこで、どう狙っていくか、フライをどうスイングさせるのか?を徹底的に検証し実践してお見せしてきております。
一昨年請戸川へ行った時も、木戸川へ行った時も、同様で、
私は爆釣している時に、その前後で全く釣れない方が何人もいました。(フライマン)
ディレクターが、「研治さん、あの人全くヒットもしていないので、撮影を少し中断して、教えてあげません?」と言われ、
釣り方を多くの方にレクチャーしたり、自分のフライをプレゼントしましたが、皆さんこのサケ釣り(本流の釣り)をなめすぎですね。
簡単に釣れるでしょう!そう思ってくる方が多いようです。
遡上魚ですから、そのピークに運良く当たれば、多少釣り方が違っていても偶然でも釣れると思いますが、
状況が厳しい時は、そんなに甘くないのです。
釣り方はシビアになってきますし、
管理釣り場とは違い、魚が大きいのですから、当然バレやすくなるし、フックも考えなければなりません。
そう言えば
面白い事に、サケ釣りに関して、今まで雑誌で詳しく釣り方を解説した記事があったでしょうか?
私は覚えがありませんが、釣果報告はあっても、どうやって狙うべきなのか?がありませんよね。
サケ釣りの基本を知らない方が多いように思えます。
ハイパーエキスパート 是非ご覧ください。
動画は、実際の事を明確に的確に伝えます。
そう言えば、昔、とある方が新聞の取材で手取川へ来ていまして、
その方、有名な方ですが、サケ釣りの基本を全く知らなかったようで、朝から休まず釣っていたのですが、その人は全く釣れていなく、
狙い方や、釣り方を私が教えてあげたのです。
私たちグループは爆釣していましたが、その方は、時々ヒットさせるものの、リトリーブをしているために、フッキングするのはほとんどスレで、全てがバレるのです。
とうとう終了間際になってしまい、釣る事もなく下流から上がってこられたのです。
しかし、
みんな順番に釣り下っているのに、自分のお店のお客さんがベストなポイントにさしかかったのを良い事に、その人の下流へ横入りして釣りをし出したのです! 上流から順番に釣り下っていた方達から「ずるいぞ!」ってブーイングが聞こえました。
そして、その方は、ズルをしてサケをヒット!偶然にもヒットしたのです! 雄のサケを何とか釣りボーズを免れたのです。
翌週の新聞に、その方が記事を書かれ「メスを狙って底を釣り、朝からメスを数匹キャッチして、最後にオスをキャッチしてこの日は爆釣で終わった!」と、釣り方は、私たちが彼に教えた内容がそのまま書かれ、大きくオスの写真だけ載せ、記事が書いてあったのです。これには驚きました。
この日は12〜13名の方が釣りをしており、皆さん見ていたのす!その人がズルをして終了間際にボーズをまぬがれ、オスを釣っていた事。
ズルをした瞬間、順番待ちを指定人たちは「アレは無いだろう!」「卑怯だぞ!」そう口を揃えて言っていたのです。
それが、全く違う記事として書かれ、驚きました!
それは私だけではなく、皆さん驚かれたようです。
釣場で状況を見ていた方が、これは大ウソ記事である!として編集部に抗議文を送ったらしく、その後、編集部から私のところに電話があり、事実確認がありました。
私は、そのままの状況をを話しましたが、新聞には、謝罪文も何もなく、一般的にはその人が爆釣した事になったのです。
2002年頃、そんな事件があったのですが、
その有名な方も含め、多くの方がサケ釣りの基本を知らない方が多く、釣りに行かれるならば、
ある程度はサケ釣りの勉強をしてから行って欲しい物です。
基本さえ解れば、遡上さえあれば、ある程度は釣れるはずです!
大木の世話をしたり
ユウタロウに教えたりしていて
皆さんのつりを見ていまして、
しばらく休憩してから、
また上流から釣り下っていくと、
「ドスン!」とアタリが来てフッキング!
かなり強烈な走りでした。
なかなか寄ってこなく、良い走りをしてくれました。
精悍な顔をしたオス!
でかかった!
この日初めての色が出たサケです。
80cm近いサイズになると、走りは強烈です!
こんなのが釣れるからサケ釣りは面白い!
ユウタロウも釣り方が解ったようで、またまたヒット!
何となく、解ってきた!
そう言っていましたが、
釣りは数多く釣らなくては解りません!
そして、深く考え、自分の行動を把握し、意識して行動して釣らなければならないのです。
適当にキャストして釣っても、ダメなのです。
変わった事を試すのはOKで、どんな事を試したのか解って行ってください。
こうしたらダメだった。こうしたら良かった。
これらの行動は次につながりますが、何となく投げたら釣れた。というのは、次に同じことが出来なくなるのです。
どうしたら釣れるのか?
それはなぜ?
魚を研究し、その行動を予測する。
ユウタロウや私たちだけ面白いようにヒットするのには、それを行いやすいラインがあったからでしょう。
それを選ぶのも一つのテクニックです。
ユウタロウや大木に教えている間にも、他の方々へいろいろなアドバイスをさせて頂きました。
その一つは、フライを軽くし、ショットやラインでフライを沈める事です。
昼過ぎ頃だったでしょうか、2名の方が1匹ずつヒットしキャッチされ、嬉しかったです!
私も昼すぎに、もう一流しをして、ヒット!
これは上流でヒットさせたのですが、
この場所は全員が3〜4回通り釣っていった後です。
まだ上がってきて間もない、銀が少し残っていたオス!
銀色のウロコがちらりと輝き
カッコイイオスでした!
これで3匹のオスを釣り
午後1時過ぎには終了したのです。
結局この日に私は、8本ヒットさせ、5本のサケをキャッチしました。オス3匹メス2匹。大木は、メス1本。
ユウタロウは、6本ヒットさせ2本キャッチ!そのうちの2本のバラシは、フライが無くなった時、落ちていたフライをみつけ、それを使用していたとの事で、そのフライを見たら、細軸の#4くらいのストリーマフックが使用してあったので、「これはダメだから処分しな」と伝えたのです。
2名が各1匹、カップルの方達は爆釣。
その他の方々は、終了時刻まで誰も釣れていませんでした。
鮭の数は少なく、厳しい状況ではありましたが
川での鮭釣り初挑戦のユウタロウは、この日6本もヒットさせていたのです。
この差は釣り方です!
他の方達が釣れない理由は、いくつもありましたが、私なりに分析しますと、1つはラインですね。
私たち3名が使用していたタックルは
ロッド K・Bullet SD#10
ライン パワーヘッド2 4ティップチェンジャブルライン タイプ3ティップ 途中からタイプ4ティップ
ショット
フライ マラブーゾンカー、バードファーゾンカー フックは 811S #1 #1/0 カラーはレッド
ここで注意しなければいけないのが、ラインの長さです。
このポイントは、川幅が40m近くありますが、立ち込むと対岸まで30mくらいになります。
中型もしくは大型河川といえる川幅です。
そこへ、皆さんボディーが15mちかくありそうなシンクティップ(チェンジャブル)を使用されていましたが、
おそらくティップは4m、リーダーが4mあったでしょう。
単純計算しますと、
15m+4m+4m=21m それにロッドの長さ、4.5mで25.5m
このラインをキャストするわけですから、10mもラインが出れば対岸に引っかかりますから、皆さん下流に向かってキャストしていたのです。
流心の強い流れの幅は10mくらいでしょうか、そこへ25m近いラインを流すわけですから、抵抗は大きくスイングスピードは速くなるし
ラインは早く岸川に寄ってしまいます。
これがまだフルシンクのヘッドなら問題なく釣れたでしょうが、シンクティップだから問題なのです。
シンクティップラインは、ベースラインが浮いていますので、抵抗が掛かれば即座にラインは浮きます!
ましてやフライが大きければ大きいほど、抵抗は大きくなり、ラインは浮きやすいのです。
そのことを考慮して、KenCubeのラインは製作してありますから、何処よりもベースが短いのです!
ちなみに今回使用したパワーヘッド2は、7mです。
たとえば3Mのスペイショートヘッドと比較しますと、スペイ・ショートヘッド・ラインはショートヘッドといってもヘッド部分が17m強もあるのです。
今回使用したパワーヘッド2 4ティップチェンジャブルラインは、ボディは7mティップは3.5mで10.5mがライン長です。
約半分近くの長さの差は、大きくスイングスピードの差を生み、フライのシンクレイトも変わってくるのです。
私たちがベストとするフライのシンクレイトは、浅くなった開きに合わせラインを選び
当然ながら深く流れが強い流れ込みでは、足りない重さを、フライの前にショットを付け調整していたのです。
そのまま釣っていけば、浅くなる開きでは確実に根がかります。ですから、途中でショットを外し、ベストな重さに調整していくのです。
フライやラインでの重さを調整しますと、釣り下って行く途中で、交換しなくては調整が出来ないために、浅いポイント(流れの強さも含む)にあわせ、即座に川底の変化に合わす事が出来るようショットで調整していくのです。
パワーヘッドラインは、スイングスピードが自由に調整出来るから、活性が悪い状態でも、じっくりと魚を誘うことが出来るのです。
夜は、ホテルでタイイングレッスン!
廊下を挟んで奥の部屋では、ユウタロウがタイイングし
大木氏は、私の部屋へ来て、タイイング。
バードファーゾンカー レッド
タイイングをしているころより、強風が吹き荒れ、ゴウゴウと風の音が窓越しに聞こえだしたのです!しかも、時折ザーザーと雨の音もしだして、川が増水しないかと心配になるほどの荒れ模様でした。
11月9日 増水、濁り
翌日、左下の写真(前日)のようにあった大きな中州は水没し、
小さくなり、今にも全てが水没してしまうのではないか?と思わせるような増水でした。
そして、水の色も股下で見えないくらいに濁り、水の流れもかなり早くなっていたのです。
世界初の最短最強のライン
強風、向かい風!
大雨!
顔に雨が当たり、Jacketのフード中まで雨が入ってくる!
状況は辛いが、冷静に水の状況を判断した。
前日は、パワーヘッド2 4ティップチェンジャブルラインを使用していましたが、ここまで増水しますと難しいのでは?と思い、ライン変更。
ラインは、パワーヘッド3を改造した4.5m
タイプ3
後に、改造しなくても良いようさらに短い
パワーヘッド4 4mラインになりました。
この増水で、一気にサケが遡上してきて、この日は爆釣であろうと、かなり大きな期待をしていたのです。
前日に一緒に釣りをした、カップルの方々も来られ、一緒に釣りをし出したのですが、誰も全くアタリがないのです。
前日とは全く違う状況です!
おそらく増水とともに、鮭がこのポイントで定位をしなく、通過していってしまうのです。
魚の気配がほとんど無く、ハネが1回だけあったのみで もじりもないのです。
そこで、上流からくまなく探り、流心の底までも、キッチリと流し、釣り下っていきました。
すると、流れ込みから40mぐらい下った辺りのど真ん中で、フライは引っかかり、根掛かりしてしまった!
そう思った瞬間、一気にラインは引き出されたのです。
こんな早い流れにいた。
繰り返されるジャンプ!
全く止まらない!
強烈!
フックの刺さり口が、広がりバレないようにと、ソフトにやりとりをしていました。
しかし、ムチャクチャに走り止まらないのです!
走って下りましたが、かなり長くラインを出されてしまった。
最下流まで下りましたが、全く寄ってこないのには驚きました。
この状況から、これは背びれにでもフッキングしているのでは?そう思えたほどです。
しかし、それは違いました!
フレッシュで、巨大だったのです!
久々の大物サケに驚きました!
しかも、増水!
流れに乗って、ガンガン走り、全く寄ってこなかったのです!
重かった!
強烈でした!
全長82cm
K・Bullet SD #10
NewSDなら、このサイズでもロッドが負けることなく、対等にファイトが楽しめる。
私は、二十歳から30年間、スーパースギサカで鮭の担当をして来ましたので、鮭の質を見極める事が本業でした。
今回手取に来て驚いたのは、今までいろいろな場所で鮭を釣ってきましたが、これほど質の良い鮭ばかりが釣れたのは珍しい事です。
以前、手取に来た時は、釣った鮭は宿泊していたホテルの従業員さんへプレゼントしていたのですが、今回は、鮭を見て驚き、自分が思った事が正しいのか持ち帰って切り身にしてみたのです。
フライにして食べましたが、脂がのり、驚きました!
秋の鮭でここまで良い物は久々です。
鮭のちゃんちゃん焼き
他にも塩焼きにして食べましたが、
大型の鮭は、脂がのっていて最高に美味しいです!
秋鮭でここまでとは驚きました。
手取川の自然産卵が鮭の質を上げた原因でしょう!
今回の釣りを振り返って思った事は、
フライラインのスイングスピードの出来方です。
どこでスイングさせ、どこで誘うか?
魚の位置を定め、探っていく事が必要です。
鮭釣り初挑戦のユウタロウに、今回このメソッドをしっかりと教え込んだのですが、
2日目の増水の中でも2度ヒットさせ、バラしていました。
この最悪の条件の中でも、フッキングさせることが出来るようになったということは、少しですが、メソッドが解ったと言う事でしょう。
この日、何人もの釣り人はいましたが、ヒットさせたのは私たちだけです。
初心者でも、釣り方とそれを行うタックルが適正であれば、厳しい状況の中でも釣りが成立するのです。
タックルは何を考えそれが作られたのか?
それをどう使用すべきなのか?
スティールヘッドを10月初旬に釣るタックル(ロングラインのシンクティップ)では、よほど条件が良くない限り、鮭は難しいでしょう!
フライの流し方、定位位置、狙う場所が全く違います。
鮭は鮭、そう言えば鮭でも、シルバーサーモンとチャムサーモン(鮭)、ピンクサーモンでは、全く違う狙い方、全く違う場所に居着くのはご存じでしょうか?
詳しくは、サーモンフィッシング
それぞれの魚種により釣り方は違いますので、海外の製品や釣り方、キャスティングをまねるだけではダメなのです。
それをどう応用するかが解ってないとタックルも使い切れないでしょう。
パワーヘッド・シリーズはキャスティングが行いやすいだけではありません。
釣りを有利にするノウハウが詰まったラインなのです。
先日、FFFのマスターインストラクター(最上の資格)の資格を取ってきましたが、
釣りはキャスティングだけではありません。
キャスティングは釣りの一部です!
キャスティングを習得したら、釣りの勉強もしましょう!
そして、 9日が強風大荒れだった事により、振り替えでの招待が決まり
またま手取川へ行ってきました!