Tying

Fly Patterns

 

Kenji Sugisaka  original Fly's

 

 

ループ・ウイング・スペント(L・W・S)


このフライは、私のオリジナルフライ「ツイストウイング・イマージャー」と同じような考えで制作されました。

通常、CDCを使用したウイングのスペントパターンの場合、ウイングの先端はカットしたままの状態ですので、着水後、水面でウイングがバラバラに広がりやすくなり、その形状が「ちょうちょ」の様になってしまうことが多いのです。
そこで、ウイングをループ状にして、指でツイストし折り目をしっかり付けておくと、その形状は崩れることはなくなり、制作した時点の形状を維持するのです。
そして、その形状は、平面型ではなく、立体型になるので、そうなってくると2点の利点が出てくるのです。

その1、平面より立体型の方が水の進入を遅らし、浮力が持続する。
その2、水面上より盛り上がるために視認性が良い。

さらに、ループにしたことにより、先端がU字になっているため、ドライシェイクなどのパウダー系フロータントが取れにくくなり、さらに浮力が持続するのです。

ライトパターンを、明確な十字型に映し出すのもこのパターンの特徴なのです。よって、晴天の日中などは、特に効果が高くなるパターンです。

 

このパターンは、ユスリカ、コカゲロウなど、基本的に小型のフライのみ制作可能なパターンです。
ウイングに使用するCDCを二つ折りにして使用するため、その長さには限界があるからです。

同じようなループウイングで、左右にウイングを分けず後方に寝かせ、クロカワゲラなど#18〜20のストーンフライを制作するパターンもあります。


制作方法
(メッチャ簡単です)

 

 フックはTP77#32〜18

 この写真のようにヒールといわれる部分を中心にして、
 ベンドの3分の1とスピアーをバイスで挟んでください

 ドライフライの場合は、このような挟み方をお勧めしま す。

 フックが変形しにくくなります。

 

スレッドを巻きます。

スレッドは、

“ベネッキ・ウルトラファインスレッド”

これが細くて丈夫ですのでお勧めです。

スレッドのカラーは、
ブラックもしくはダークブラウン。

 

CDCのファイバーを10本から15本くらい長めのものをカットし、シャンク上に取り付けます。

 

次に、CDCのファイバーを前から後方へ持っていきスレッドで止めます。

スレッドは2回転。

ループは少し小さめにしてください。

 

CDCのループの中にニードルを入れ、引き出し、ベストなウイングの長さに調整します。

 

CDCのファイバーをカットしてください。

コカゲロウのパターンを制作する場合は、細いファイバーを2〜3本残してテールにしますがここでのタイイングは、ユスリカのパターンですので全てカットします。

 

フックベンドの3分の1まで、スレッドで巻きボディとします。

この部分が水面下に入りトラウトウインドウ外でも発見されやすくするためです。

 

ループウイングを2分割させ左右に分けてください。

スレッドは、X型のたすきがけです。

 

 

 

しっかりとスレッドを巻き、形が崩れないようにして、ヘッドを制作します。

 

 

左右のウイングを指でつまんでツイストして

しっかりと折れ目を付けてください。

瞬間ヘッドセメントを塗りフィニッシュ!

 

 

これで、完成!

簡単に巻くことができるパターンです。