<Kencube Net Shop>のメンバーへの特別な 裏ページです!

 

CDC Dun 5

 

このフライは、CDC Dun5 通称 シーディーシ・ダンゴ といわれるパターンで、ミッジングの中でも、究極に難しいと言われる条件の中で、その効果を発揮します。

その難しい条件とは、

1,フラットな水面  

2,無風  

3,小さな虫しかハッチしていない または、マスがスレて小さな虫しか反応しない

こんな条件のときです。

 

フラットな水面で小さく静かにライズを繰り返している状況にしばしば対面します。こんな時、今までのパターンで通用するようなら問題はないのですが、解禁から2週間もすると、フィーディングレーンにフライをのせドラッグフリーでフライを送り込んでいっても、マスは一瞬浮上しフライを見てはくれるものの、プイッと顔をそむけてしまうことの経験はありませんか?

いろいろなフライパターンを使用しても全く無視。まわりの人を見ると、やはり誰も釣れていない!

そんなときに、私は、ピューパを沈めサイトフィッシングを行い、水中でシラメをヒットさせました。そしてあわてて何を捕食していたかをストマック・ポンプで調べてみると、それはとても小さな虫。ユスリカと言うよりはブユといった方がよく似ているズングリムックリの小さな黒いボディの虫でした。これはもう十数年前のことです。

ミッジと一言に言えど、#40〜#18サイズまであり、それを一部のサイズで対応していこうなんて、全然マッチング・ザ・ハッチにならないんですよね。

それからこの虫のフライを研究し始め、ライトパターンや浮力など・・・・結果として、このフックが誕生したのですが、それまでは、シラハエ用の針やタナゴ針、エビ針など、オーナーバリ、カツイチの小型フックは全種類取り寄せ、フライに使用するための研究を徹底的に行いました。

自分でフックアイを作り、できあがったフックでこのパターンを巻き、長良川へ持って行ったときは感激でした。

全くまわりが釣れていない状況で、十数匹をキャッチしたのです。独壇場でした!メチャクチャ気持ちよかったです!

その後、寒狭川でシラメ釣りが始まり、そのときも忘れもしないのですが、良く来られる方がこう言ったのです。

「けんちゃん、ボコボコにライズしているとこがあるんだけれど、みんな釣れなくてね!兄さんも来てたけど5匹くらい釣ったかな?難しいんだよね!でも僕はいつも7匹は釣れるけど、挑戦してみない?けんちゃん釣れるかね?」

これ聞いたときは、メッチャ頭に来ましてね。弟子の強面くんと一緒にいたのですが、二人とも燃えまくって行きましたよ!その後、その方が、5匹釣る間に23匹釣り、「ここって簡単ですね!」って言ったことを覚えています。

この時には、DUN5があったから爆釣できたんですがね。

その他にも、このパターンには凄い話がいっぱいです。

多くの思い出が詰まっています。

 

 

 

ライトパターン

フラットな水面においては、マスも、餌生物なのか? 危険な異物なのか? の判断が見極めやすくなります。
それは水と物との干渉状態、すなわちライトパターンがハッキリと明確に映し出されてしまうからなのです。

水生昆虫の場合は、足は6本、それ以外にボディとウイングがあるだけ。そして、その重さはとても軽いのです。

それに比べてフライはどうなのでしょうか?

フックの重さで、必要以上に表面張力を押さえ込み、大きなくぼみを作ってしまっているのです。そして大量に巻かれたハックルがあるとしたらどうでしょうか?水面にそれが干渉し、ギラギラに光り目立ちすぎてしまい、水生昆虫とは似ても似つかない異物と見えるでしょう。

そこが難し問題なのですが、これが悪いというわけではないです。

逆に、水面にさざ波が立ち、水面がギラギラの時はどうでしょうか?

水生昆虫のライトパターンは目立ちにくくなり、それをマスは探しながら捕食している状態です。そのときに、目立たないパターンを使用していると、マスには発見されにくく素通りをされてしまうことがあるのです。

そのときは、少々大きめとかハックルでのギラギラをアピールするフライが有効です。この状態においては、今まで普通にタイイングしてきたパターンが通用しますから問題ないでしょう。

しかし、本題のフラットな水面においては、その部分を深く考え、シンプルに軽く本物の水生昆虫に似せたパターンが必要なのです。

 

ここ最近、このパターンも研究を重ねていくと、マテリアルそしてボディのサイズ形状も幾種類か必要なことを発見しました。

・太く短いボディ

・長いボディ

・細く長いボディ

 

このパターンをタイイングするといかなる状況においても全てをカバーできるようになります。

このパターンは、TP77を使用しても全く問題ないパターンです。


 

フライの写真

この写真、初めの6枚は 1本のフライです。 #26のフックに限界に近いくらい小さくタイイングしてみました。(チョットやりすぎ?)

これを基本に考え、その後のフライを見てください。

 


 

このフライは、#28にタイイングしました。 上のパターンに長いボディを足し加えた物です。

 


次、このパターンは、#30のフックにタイイングした物です。

ボディの全長は1.5mmです。

注意することは、太く短くです。 ボディには瞬間ヘッドセメントがコーティングしてあります。

 


このパターンは、#30のフックにタイイングしました。

上のパターンよりボディは少しですが細め、そして長めに巻くことです。

 

 

ご覧になりお解りでしょうが、CDCの状態は、不安定でありながらも統一している部分は、いくら小さな物でもボディに対して垂直にして、水面の干渉状態を十字型にすることなのです。

 

使用注意
釣り場で使用するときは、必ずフォーセッププライヤーを使用してください。
フライボックスから取り出すとき、フックベントをフォーセッププライヤーで挟み、(フックが変形しないように軽く挟んでください)挟んだままの状態でティペットを通し、それからティペットの先端を指で持ち、フォーセッププライヤーを開いてフライを放してください。

遠視の方でもフライアイにティペットが通しやすく、フライをなくさないです!!

 

視認性
対岸の水面に映り込む景色に対して見やすいカラーのCDCを使用しタイイングすれば、#30でも20m先でハッキリと見えます。(視力が0.8以上)

タイイング
このパターンのタイイングは、メチャクチャに簡単です!
僕も45歳になりまして、最近、近場が見えづらくなりましたが、それでも全く気にならずにタイイングできます。

タイイング