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杉坂研治流に、ミッジングを考える


2月、岐阜の長良川を始め、各地で渓流が解禁となり、ミッジングが始まります。

岐阜県長良川のシラメは多くの方がご存じとお思いますが、この時期のフライフィッシングは、ミッジングといわれる、#20以下のフライを使用したスタイルが中心になります。

この時期は、中・大型の水生昆虫(カゲロウやカディス)がハッチするにははまだ寒く、ユスリカやブユを中心としたミッジと呼ばれる小型の水生昆虫がハッチしています。そのサイズは#20〜#30以下、さらには、#サイズでは表せないくらいの極小の虫もいるのです。

そこで、この釣りも、マッチング・ザ・ハッチの釣りですから、流下し捕食されている虫にFLYを合わせていく事が基本となりますので、サイズ、カラー、シルエットを注意して行く事がこの釣りの秘訣となります。

極小の虫がハッチしていれば極小のフライをキャストする!これが基本なのです!

ですから「虫が小さいから魚も見えにくいだろうし、ある程度似ていれば釣れるでしょう」と思ってはならないのです。

虫が小さいから、注意して観察してください!

 

「ライズしているが釣れない!」 そんな話を良く聞くシラメの釣りですが、小さいだけに見逃してしまう部分が多いのです。

 

それを徹底的に追求した結果、生まれてきたのが、TP77、TP88という世界最小・最軽量のフックです。

詳しくは、TPのページをご覧ください。

 

 

 

小さなFLYには見逃しやすい多くの事があり、思いも寄らなかった事がFLYに大きく影響している。

それは、私たちが全く気づかないうちに起きているのです!

そのあたりについて、考えてみましょう!

 

これは、ほんの一部です!

 

これはラインとFLYがベストの状態にある図です。

これって、本当にこの状態が実際のフィールドで出来ているのでしょうか?

 

 

この写真ですが、どういう事なのか?   解りますか?

写真がわかりにくいので図で説明します。

リーダーと、ティペットを沈め、FLYだけ浮かした最高の状態のときのFLYの写真です。

上部の白い部分がフックベンドです。

実は、このようになっているのです。

FLYは前方へ傾き、フックベンドが水面を突き破り、ボディーは水面に出てしまっているのです!


FLYは前方へ傾き、 フックベンドが水面を突き破り、ボディーが水面に出てしまっているのです!

 

写真のフックが水面上から見えるのは、そのせいです。


これは、気持ち的には、

フックのベンドが沈んで、水面にCDCが浮いてフックベンドが沈んでいる状態になっていると思っていたのですが。

#20以下になりますと、知らないうちにこうなっている事がおおいのです。

実際に、キャストしたFLYを、自分の目で確かめた事がありますか?

コップや水槽では、リーダー全体の重さが影響するこのことは、現れてきません。

 

FLYが大切なのは、実際にどれくらいそのFLYをテストし、研究したかが重要で、

なぜ釣れたか!何処が有効なのか!というような、その開発理由がわかっていないと、使い間違えてしまう事もあるのです。

そこで、

私のFLYに対する考えを説明しましょう。

今から考えたいFLYは、水面にぶら下がるようにして、流下する、フローティング・ピューパFLYについてです。

まずはフライフック

 

いろいろなことを突き詰めていくと、使用するFLYフックも考えなければなりません。

 

 

ストレートシャンクのフックにタイイングしますと、
ボディはこのようになります。

 

 

CDCの浮力に、リーダーとティペットの重みが加わり、FLYは前傾きになり、フックベンドは、水面から上がってしまうのです!


 

 

そこで、なるべくフックベンドが水面に出ない様にするにはどうしたらよいのか?

どんなフックが良いのか!?

突き詰めていった結果、TP88が生まれてきたのです。

 

 

タイイング時に、CDCのポストを、そのまま付けてしまうと、

このように、Bodyが少し水面に接触してしまいます。

 

そこで、このように、ポストの根巻きをしますと、その部分が水面に入り込み

ボディーが水面に接触しなくなるのです!

 

ポストは真上に立ちません。

斜めに傾き、水面を支えます。

 

 

このFLYがそれです。

 

TP88のページを是非ともご覧ください!

このページに、あった、「なぜ、ボディーが水面に触っては良くないか」の理由がわかって頂けたでしょうか?

魚から、大きなものに判断されてしまうからなのです。

ついでに

ティペットについてはこのページです!

さらに このパターンは最強です!

 

この、直線的なFLY形状ならば

FLYが水面で横に倒れる事も少なく

水中に刺さりやすく姿勢も良くなるのです。

 

 

カーブしたフックでタイイングしても同じです。

 

この様になっていると思ったら

大間違い!

 

フックベンドが持ち上がって

水面に触ってしまい、下手をするとで水面から出てきてしまうのです。

フックの形状は、とても重要です 。

ピューパフライをタイイングするならば、TP-88フックがベストなんです。

そのことを考えてデザインされたフックですから。

 

 

 

さらには、ミッジングの釣りでは、さらに大切なこともあります。

 

リーダーの重要性

この時は、とあるメーカーのリーダーを使用したのですが、なかなか釣れなくて、

フライがどのようになっているのか見に行くと、この写真の様になっていて

驚きました!

リーダーやティペットが沈むと、その重さがFLYに加わり、思いも寄らない形になってフライは浮いていたのです。

 

このFLYは、

実はCDCダン5で

ピューパフライではなく、アダルトタイプのフライだったのですが、フックのアイ側が水中に入ってしまい

フックベンドが水面に出てしまっています。

 

 

このフライですが、前のめりになりにくいようにと、少しボディーを長くして、水中に入れ、状態を保とうと作ったFLYでした。

今までは、ティムコのフロートという名のリーダーを使用していたのですが、廃盤になり

今回初めて他のものを使用したのですが、、上の写真のようになってしまったのです。

使用するリーダーの重さは、とても重要なのです。

時々ですが、ドライフライにフロロカーボンのリーダーを使用するという方がいますが、これはとんでもない話です!

ティペットに関しては、細くフロロとナイロンでは細いだけに差は微量なものです。

また、ティペットは水中にあった方が有利ですから、そのこともありフロロカーボンのティペットを使用する事がベストなのです。

リーダーは太く、重すぎます。注意してください。

ストリーマの釣りでは、フロロは最高です!使用方法を間違えないようにしてください。

 

基本的な事ですが、

水面がフラットな場合には、水面上にあるラインは、水面に出来るライトパターンが、極細のティペットであったとしても、その存在を大きくあらわにしてしまうのです。

ですから、フラットな水面においては、ティペットを水中に入れる事が賢明なのです。

いつもTVハイパーエキスパートで紹介しています。

しかし、水面が波立っている場所においては、このライトパターンが見えにくく、その存在が明らかになりにくいために、ティペットを水中へ入れなくても魚に気が付かれない場合が多いのです。

しかし、近年はキャッチ&リリースが進み、魚も見破って来る事が多くなってきています。

ということで、ティペットを水面に入れ釣りをする事を前提に話を進めていきます。

 

キャスティングをして、即座にリーダーとティペットを沈めるのですが、その直後、魚がFLYにライズしてくれれば、理想なのですが、しばらくの間、ライズを待っているとします。

すると、リーダーは時間がたつにつれ沈下していき、その加重は全てFLYに掛かってくるのです。

そこで必要なのは、深く沈下しにくいリーダーです。

沈みにくいリーダーがあれば、図のようにフライが傾く事はなくなるのです。

 

上記の思いを具現化したリーダーを完成  

是非使用してみてください

            KENCUBE Hollow Leader

中空構造の 沈みにくいリーダーを開発!

このリーダーを使用することで、フライの浮く姿勢も良くなり、フッキングも良くなることが解りました。

ホローリーダーとは? このページをご覧ください

 

 

 

 

もう一つの考え方

新しい考えのフライを作る。

 

このような、フックの金属部分が水中に入りやすいバランスのFLYを使用していても、結果として、このような状態になってしまう事もあるのです。

そこで、

ライズが少ない時、あまり釣れない厳しい状態で、

キャストしてから待つ事をやむなくされる場合においての、ベストなFLYは無いのかと、考えてみました。

長時間待つことが出来るフライパターン

このFLYをイメージに、逆の発想です。

ラインは水中方向への力が加わるのです。

よって、その力に逆らわなく、素直に従う考えで、 フックのベンド側にアイを持ってこれば、良いのではないか?

それがこのFLYです。

このFLY、こんな状態で浮いていました。

 

トラウトウインドウギリギリでの状態

明るいトラウトウインドウが見えます。

フックが見えるのです!

これはトラウトウインドウ外

水面は、屈折の関係で、鏡面化し映って見えます。

このFLYは、#26サイズです。

極小のFLYです。

 

 

 

水面上ではこのように見えているのです。

今ひとつですね。

 

 

でも、釣れるのです!

 

 

ヒレピンの古い、美しい魚でした。

 

 

下あごのベストな位置にフッキング

 

そこで、さらに改良し、CDCをもっとフックベンドに近づけてみました。

前回よりも魚の見切りは少なくなり

かなり良いペースで反応しました。

このような状態になりますから、浮き方としては自然なのかも?

 

CDCを使用してのFLYは、

CDCの品質と、

それを強力に浮かしていくフロータントが重要なのです!

大きなCDCは、濡れてからでも張りがあるので復活が早いからなるべく大きなCDCを使用

乾きが早く即戦力になるのです。

そこへ、シエラのハイライドを染み込ませ、水を完全防御!(発売終了)




 

そして、これが、最新最強の強力パウダーフッ素のスプレーです!

これ本当に凄いのです!

その威力は、放送のハイパーエキスパートをご覧ください


金属ノズルは、各自の改良で、
瞬間ヘッドセメントのノズルや注射針の
パイプをカットして刺し込んでいます。

塗りたい部分だけ塗る事も可能になります!

スーパーフロートスプレー

 

こんなフライも試してみてください。

 

改良型のFLYの状況

 

フックを TP88から TP77に変更しました。

サイズは#26

 

浮いている状態の写真です!

下流側から見た状態です!

魚からは、フックも全く見えてない状態になります!

 

少し深い位置に潜り、見てみますと、このように見えるのです!

水没しかけたアダルト?

ピューパの羽化失敗? イマージャー?

ベンドの手前にCDCを付けていたものを、

 

ベンド ギリギリまで後方へ持って行き

フックをTP77にした所

 

このような逆さま状態になり、フックポイントは水面上へ出たのです!

 

フックは空気中に出ていまして、これだから見えないのです!

 

#26という小さなフライの世界ですが、小さいから見えにくいので、適度でいいや! なんて事はなく、魚たちは、よ〜く見ているのです!

山奥の人が少ない釣場ならば、「ミッジを食べている時にエルクヘアーカディスキャストしたら、釣れましたよ!凄いよ!」なんて、話を聞いた事がありますが、これって全然凄くないし、これではマッチング・ザ・ハッチにならないからね。

なかなか釣れない奴、ボコボコにライズしていても釣れない魚、これが釣りたいのですよね。

これから、キャッチ&リリースが増えてきますから、ますます面白くなると思います。

小さなFLYの小さな世界ですが、少し考えると、こんなに変わってくるのです。

ライズが少ない時間、こんなFLYを試してみてはいかがでしょうか?


今回の釣りへのヒントですが、

フックは、

フローティング ピューパフライを作るなら  TP-88 がお勧め

アダルトミッジフライを作るなら、TP-77 がお勧め

リーダーはフロロを使用しない!

ティペットは

 至上最強!!  ウルトラストロングティペット  がベスト!

リーダーは

沈みにくい 中空ホローリーダー がベスト

ホローリーダーとは? このページをご覧ください

 

【サイズ】 9ft 5X これに直接0.1号を接続することもでき

7xを1〜2ft足して、極細ティペットを足す事も出来ます。

KENCUBE Hollow Leader

 

CDCは、浮力のある大型の物を使用するがベスト!

 

CDCですが、

 

特大のCDCの販売が決まりました!

かなり大型で、このCDCならばツイストウイングや、ループウイングスペントが、簡単に作れるサイズです。

これは凄いです!

浮力抜群、復活力抜群です!

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