TP88 フライフック

KenCube スペシャルフック

TP88

2023年 新しいTP88フックができあがります!

新しくなったTP88は、フックカラーのブラウンが少し濃く出来るようになりました。

フックカラーは、ブラウンを採用。 

#28のみライトブラウンカラーになります。その理由は 最下段にあります。

 


ハーフダウンアイ ねむりカーブフックポイント

* #28はライトブラウン #26はブラウンカラーで、色が少し違います。

 

TP88は、

TP77の基本的なコンセプトは変わらず

ピューパ・パターンやフローティングニンフ・パターン

効果を発揮しやすい形状にしたものです!


この特殊なフライフックを完璧にまで使いこなすために
隠されてきた秘密をここに明かしましょう。

 

1.水面でのフライの状態を安定させる形状

小型のフックを使用した場合、ドライフライではあまり問題にはにならない事なのですが、ピューパフライの場合、ボディ部分が水中にある事を前提にフライをタイイングしていると思いますが、実際に水面をのぞいてみると、ボディ部分が水面下に入っていなく真横に転倒してしまう事は珍しくないのです。

それは、

フックポイントからベンドまでの形状がU字になっているため、表面張力を破りにくく、浮きやすくなってしまうのです。

そこでTP88は、その形状を直線に近くすることにより表面張力を破りやすくさせ、ボディ部分を瞬時に沈ませ、フライが水面で正しい姿勢を取りやすくしました。

そのことにより、ライトパターンはより小さくなり、ピューパとしての効果を発揮してくれるようになるのです。

 

2重要なライトパターンの状態


良くある形状のフライフックでタイイングしたピューパ
その1

ティペットを水面下に入れた瞬間から、ティペットの重さがフライにかかってくる。

このフック形状では、ポストを中心にアイは下がり、逆にフックベンドは上がってきて、ベンド部分が水面に接してしまう。

フライの状態も、ボディが水平になりピューパとは思えなく、アダルトやダンのボディが水没したもの?とも思える状態である。

そして、ボディと平行にあるスピアー部分のインパクトは大きく、フックの存在をあからさまに見せてしまっている。


良くある形状のフライフックでタイイングしたピューパ
その2

ポストの部分のみならず、ボディやフックベンドが水面に接してしまったために、アダルトやダンが作り出すような大きなライトパターンを作ってしまった。

通常、ピューパは水面に接しいていない場合が多く、水面に接し表面張力を破った瞬間にハッチは始まってしまう。

よって実際のピューパではこんなに大きなライトパターンを作る事はあり得ない!

不自然なライトパターンを作り出してしまう。

トラウトウインドウ外では、ライトパターンの大きさや形状で鱒は餌生物を判断してくる。ピューパを捕食している鱒にとって、この状態では大きな物体?などに見えてしまうのでは?


TP88でタイイングしたピューパ
その1

水面に接しているのは、ポストのCDCのみ。

ピューパとしての姿勢を保ちながら、そこで作っているライトパターンは小さい。


TP88でタイイングしたピューパ
その2

ティペットを水面下に入れた瞬間から、ティペットの重さがフライにかかってくる。
しかし、TP88のフック形状ならば、かなり前傾姿勢になろうともフックベンドが水面に接することはない!

そして全体のシルエットもピューパそのもの。フックのスピアー部分(ポイントからベンドまで)がほとんど気にならない。

そしてなんと言っても抜群に軽いこのフックでは、CDCのみで水面を支えても、水面のくぼみは小さく、最高のライトパターンを作り上げる!!

 

 

3フックの軽さ

フックが軽量になればなるほどフライタイヤーは自由にライトパターンの大きさを変えられる幅が広くなってくる。

重くするのはマテリアルでなんとでもなりますが、軽くするのはマテリアルでは限界があり、元々フックが持っている重さがとても重要になります。

左は市販されているフックの#20、鋼材の太さは0.365mm
右はTP77の#22、鋼材の太さは0.25mm

重さですが、左のフック#20が0.9 mg
TP88#22が 何と! 0.33mg で、3分の1近くまで軽量化に成功したのです。

軽量化を計り、使用する鋼材の長さを最短にする事から考え作り出された形状ですので、
その軽さは、TP77よりも1ランク軽量になっております。

(TP77もかなり軽いフックですから、TP77の制作理論を再度ご覧ください)

 

4フッキングとバレ

その形状からお解りになると思いますが、かなりワイドなゲープ幅を持たせてあり、各サイズがベストとなる幅を保有するシリーズです。よって、その形状は、縮小または拡大によるサイズ違いという物ではなく、それぞれのサイズに合わせその形状に見合った実践向きの形状をしております。

釣りに行っていて、ここぞという場面で鱒がフライを口にしてくれても、アワセた瞬間「あれ?」っと、フライが水中から飛んで来る事が、ミッジフックになるとたびたびありました。

それは、ゲープの広さ、そしてフックの形状に問題があるからなのです。

それを調べるために、ドライフライとフローティングピューパフライで、どちらがフッキング率がよいか実験した事がありました。それは同じフックにタイイングしたフライです。
その結果は、ドライフライの方がフッキング率がよい事が多かったのです。

そこには、大きな理由が考えられました。

それは表面張力が大きく関わっていたのです。

鱒が、ドライフライを捕食しようとした場合、ドライフライは水面上にあるために、鱒は表面張力を破りその上のフライを吸い込むために必要な強さで吸い込む必要があります。または口を水面上に出し、表面張力を破って吸い込む必要があります。

しかし、ピューパの場合は水面下に張り付いているために、そこまでも大きな力で吸い込む必要はなく、軽く水を吸い込む程度で水と一緒にピューパは口に入っているのです。

その形状による鱒の吸い込み力の違いが、大きくフッキング率に関わってきていると考えました。

ドライフライは、虫も毛針(フライ)も同様に水面上にありますから、同様の力で吸い込む事ができます。しかし、ピューパの場合は、虫は水面下で浮遊していて、毛針(フライ)はポストが水面上にあり、そこで表面張力を受け浮いているという違いが現れてきます。そこで、鱒が水面下にあるピューパ(虫)と同様の吸引力で毛針(フライ)を吸い込んだ場合は、ポストが表面張力の抵抗を受け水中に入りにくく、鱒の口の中へも入りにくい事になるわけです。

よって、少しでも鱒の口にフッキングしやすい形状を考えると、フックポイントをなるべく下へ持っていく事がベストの形状となるわけです。

この形状の違いを数年間テストしてきましたが、この形は明確に魚が釣れる数として現れて来ました。

すなわち、TP77はドライフライ用の形状、TP88はフローティング・ニンフまたはピューパに適した形状となるのです。

 

しかし、問題が起きたのが、フッキングはするがシラメのローリングで簡単にバレてしまう事です。そこで、、対策案として行ってきたのは、この小さなフックのかなり細いスピアー部分を、鋭いスローなテーパーにして、フッキングと同時に、抵抗を軽減させフックベンドまで刺さるようにさせ、刺さった物がローリングで抜けないように、抵抗の少ないマイクロバーブを作ったのです。

そして、さらにはその形状から確実に刺さるようにと、スピアー部分にカーブを描かせネムリを入れたのです。

 


 このフックは、TP88 #26 の極小サイズのフックです。

 ワイヤーの太さは0.25mm 
  写真を拡大すると解りますが、フッキング抵抗を軽減させるためとバレにくくし鱒にも優しいマイクロバーブを、この細いワイヤーに作る事ができました。

そして、さらにバレにくくさせるために、ベンドからフックポイントまでのスピアー部分に、カーブを描かせることもできたのです。

職人さんの意地と技です。

 

#30サイズでも驚くようにフッキングします!

 

5鱒に見えにくいフック

このフックは、ストレートのシャンクが短いのが特徴で、それを基準にボディサイズを決めていた方が多いようですが、その常識をうち破りフックベンドまで自由なボディサイズでフライをタイイングしてください。

フックのカラーは、TP77と同様でシルバーメッキにさらに上からブラウンカラーでと、2度のメッキを施して、鱒に警戒されにくいカラーにしてあります。

2023年生産のフックに関しては、ブラウンが少し濃いめになっております。

ブラックのカラーフックは、逆光の状態では目立ちすぎますし、またミッジにおいては最悪で、ユスリカピューパの大半はブラック系ですので、フックそのものが鱒のトリガーカラーとなってしまいます。

このカラーのフックにブラックのボディをタイイングすると、トリガーとなるのはブラックですからフックの存在は消えていきます。

それとタイイングによりフックの存在を目立たなくする方法も使用します。

 

フックベンドまでボディをタイイングすると、スピアーだけフックが見える状態になりますので、フックとして目立たなくなります。

 

そして、マテリアルを瞬間ヘッドセメントで固めると、強度も上がり、大型魚にも使用できるようになります。

 

1.浮力

2.高フッキング率をキープ

3.バレにくいフック

4.鱒に見えにくいフック

5.鱒にやさしいフック

以上を考えに入れ、徹底して制作されたのがこのTPシリーズなのです。

 

TP77はドライフライ、TP88はピューパ・フローティングニンフにお勧めです!

その他みなさんで、オリジナルの使用方法を生み出してください。

世界中の鱒に対応したフックではなく、我が国内の鱒類にターゲットを絞り、極論を具現化した究極のフックです。

 

TP77の制作理論、フライタイイングなど、是非ご覧ください!  入り口

 

 


フックに錆びのようなものが見えますが、そのことについてお知らせ致します。

この焦げ茶色に見えるものですが、これは錆ではなく、シルバーにメッキしてから、さらに焦げ茶色でのメッキを繰り返しているために、

塗料が固まったものが茶色く見えています。

シルバーだと鱒に警戒されやすくなるために2回のメッキを施し輝きを押さえたことにより、

焦げ茶色のものがありますが、錆ではありませんので誤解しないようよろしくお願いします。

ニードルでこすれば簡単に落ちますが、色落ちをしますので、そのままで使用してください。

この方が、錆びにくく目立ちにくいです!

 

2023年 Newフック 形状

2023年に制作したフックは、今までストレートアイを採用していましたが

ハーフダウンアイを採用、

フックポイントもバレにくくするために、カーブスピアー(ネムリ)を採用しました。

ネムリを採用したことにより、少しだけシャンクが短くなりました。

これにて、さらにフッキングが良く、バレにくくなるでしょう。

軸の太さですが、小型のサイズは、少し軸を太くして、大型魚にも耐えうる強度を持たせるようにしてみました。

フックカラーは、ブラウンを採用。 #28のみライトブラウンカラーになります。

#28のみライトブラウンカラー

最小のフックになる#28は、さらに小さなサイズのフライをタイイングする必要があり

シャンクのカラーが濃い場合は、フックがフライの一部に見られてしまうことを考慮して

他のフックよりも色を薄く仕上げました。

同じシリーズでフックのカラーが違うのはどうか?と考えましたが

自分が使用する観点、釣り師としての必要性を重視して、制作してしまいました。

TP−88    #28にタイイングしたボディーサイズを変えたフライ

1番は ボディーサイズ 約4mm  

2番は ボディーサイズ 約3.5mm

3番は ボディーサイズ 約3mm

4番は ボディーサイズ 約2mm

フライサイズから考えると、#28にベストな大きさは、2番

1番は#26サイズ

3番は、30番

そして最小の4番は #32サイズになると思いますが、

この様に、これ以上小さなフックがないために、極小の #32クラスの

フライをタイイングする事が求められるのです。

このように、フックに対してボディを小さく巻いたとき、ボディとフックの差をくっきりと出すには、

濃いめのフックは不向きなのです。よって#28のみライトブラウンカラーに仕上げました。

フラットな水面で静かに広がるライズリング!
特に風のない日、早朝もしくは夕方、このサイズのフライを使用すると

面白いようによく釣れます!!

KenCubeネットショップTP88フック

#28のみ ライトブラウン カラー